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がちょう番の娘

がちょうばんのむすめ

がちょう番の娘とは、グリム童話の一つである。原作では『がちょう番の女』となっている。
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概要編集

本場ドイツでも人気の高い作品で、ゲッティンゲンには、主人公をモデルにした「ガチョウ番の娘リーゼル(ガチョウ娘リーゼル)」の像があり、ゲッティンゲン大学の学位取得者は、この像にキスをすることが慣例となっている。


あらすじ編集

昔ある王国に、リーゼルという優しく美しい王女が住んでいた。王女には幼少期から仕えている同じ名前の侍女がいた。

ある日、リーゼルは遠い山奥に住む若い国王の元へ嫁ぐことになり、妃はお守りとして自分の血を3滴染み込ませた白いハンカチと、ファラダという白い馬を授け、リーゼルは侍女とともに出発した。このファラダは、人の言葉を話す事が出来る魔法の馬であった。

一行はしばらく歩いた後とある小川のほとりで休憩することになるが、王女が水を所望すると、侍女のリーゼルは「自分で汲めばいい」と怒鳴りつけた。仕方なく王女が跪いて水を飲んでいる様を見てファラダは「そんな姿を見たらお妃様はさぞかし悲しむだろう」と嘆くが、優しいリーゼルは「彼女も疲れているのだから怒らないであげて」となだめた。ところが、リーゼルが立ち上がった拍子に懐から血のハンカチが落ちてしまい拾う間もなく流されてしまった。これを見た侍女は「これでアンタはもう王女じゃなくなった」と嘲笑すると、彼女を脅して洋服と馬を取り替えさせ、自分が王女になりすました。侍女は自分と同じ名前のリーゼルに内心嫉妬していたのである。


そして王宮に到着した侍女のリーゼルは花嫁として迎え入れられ、王女のリーゼルはがちょう番として働く事になった。さらに侍女は事を知っているファラダの口を割らせないため、国王に命じてその首を刎ねさせてしまった。リーゼルは役人に懇願し、首を剥製にして通り道にある小さな橋に据え付けてもらい毎日話しかけた。魔法の馬のファラダは首を刎ねられてもなお生きていたので、余所者のリーゼルが他の使用人達にいじめられたり酷いいたずらをされても、ファラダが助けてくれるのであった。


ある日。とうとう不思議な馬の首の剥製とがちょう番の娘の話が国王の耳に入り、理由を聞いてみるものの優しいリーゼルは何も言わなかった。しかし王を騙してしまった罪悪感から、台所に置かれた小さなストーブの前で、ファラダの事や自分に起きた今までの出来事を全て話してしまった。実はこのストーブの煙突は国王の部屋の隣まで伸びていた為、話は全部筒抜けだった。


婚礼当日。王女になりすましたままの侍女リーゼルが着飾って会場に向かうと、国王は「自分に何か隠し事はしていないか」と何度も尋ねたが、偽のリーゼルはしらばっくれ続けた。そこで国王は今度は隅に佇む娘を指差すと「この娘は嫉妬から長年仕えていた主人を裏切って主人になりすまし、その上口封じの為に忠臣を殺し、それでもなお自分の罪を認めようとしない。こんな娘にはどんな罰が相応しいか」と尋ねた。偽のリーゼルは笑いながら「そんな身の程知らずは裸にして内側に釘やガラスの破片を入れた樽の中に放り込み、二頭の白馬に引かせて死ぬまで通りを引き摺り回せばいい」と答えた。すると国王は大声で「その罰を受けるのはお前だ!!言う通りにしよう!!」と宣言した。隅にいた娘は本物のリーゼルだったのだった。


そして侍女はその通りに処刑され、王女に戻ったリーゼルは国王と結婚し幸せに暮らした。


関連タグ編集

グリム童話

ルードヴィッヒ革命:同話が収録されているマンガ。

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