概要
さとだ氏の製作したWEB漫画が保存、公開されている個人サイト。各作品ページへのリンク一覧がバナー形式で表示され、それぞれのタイトル(すべて平仮名)と作中に関連するイラストが記載されている。
- WEBサイトの「目次」(外部リンク)
作風
SFやファンタジー要素を含む独特な世界観の中で、孤独や痛みを伴うテーマと向き合って生きる人々の姿が描かれる。縦長のシンプルなコマ割りと、ドット絵調の幾何学的で印象的な絵柄が特徴。固有名詞は少なく、地名などはα、βといった記号で表されることが多い。初期の作品ではモノクロでありキャラクターもスターシステム的ないくつかの容姿のキャラクターが共通していたが、『まおうのゆきどけ』以降の作品はカラーとなりキャラクターデザインも多様化している。
主な掲載作品
『10にんといろ』
「忘れやすい方々」。巨大な水晶の周囲の小さな町で暮らす、最も強く興味を抱いた十人の相手しか記憶できない人々と、誰にも興味を抱いてもらえない少女の物語。
『いたみのはて』
「痛みの数値化」。他人の痛みを共感できる能力を持つ人が、痛みを厳密に数値化する「痛みの計り屋」を行ってきた世界。計り屋の主人公は、戦争の中で人々のより深い痛みへと触れていく。
『とむらいのとう』
「散灰する少女」。より高い場所での散灰が故人への弔いとなるβ星で、地位目当ての夫に先立たれた没落貴族の少女は自分の人生をやり直すため、世界で一番高い散灰所の塔を登る。
『じゆうなそうさく』
「創作の海を漂うからくり」。壁に囲まれた独裁国家に生まれた少女は無限の物語を生み出せる才能を持ちながらが、認められることはなかった。独裁国家から解放され、立場が変わり、肉体も変じながらも、少女は自由な創作を求め、そして……。
『はなたばけいかく』
「不死人たちの終活」。遥かな未来、α型の完全な不死人である二人が永久機関を利用した「死」の展示会場で出会う。親しくなった二人は、何百年もの間新しい死の概念が考案される度に展示場を回り、理想的な死を探す。やがて、片方の黄昏は終わりを迎え……。理想的な死とは、何か?
『ほんとうのわたし』
「歴史に殺された姫君」。歴史上の死者を転送、召喚することが可能になった時代。稀代の悪女として偽りの悪評を広められた慈悲深き女王と、死者の名誉を回復することを職務とする担当者。二人は作られた歴史を通じて『ほんとうのわたし』と向き合っていく。