概要
『巨人の星』の主人公星飛雄馬の父一徹が怒りのあまり、ちゃぶ台をひっくり返すのだが、巨人の星と言えばちゃぶ台返しと言われるように、毎回のお約束ネタのように扱われた…というのは全くの誤解であり、作中でこれを披露したのは1回だけであり、なぜそのような誤解になったかと言えば、アニメのEDでこのシーンが毎回のように流されたため間違ったイメージとして流布される結果となった。
さらに言うと、両手でちゃぶ台をひっくり返すのも間違い。EDで使われたシーンをよく見ると、ちゃぶ台自体はひっくり返っていない。
つまり一般的にイメージされるのは左の絵だが、巨人の星で実際に起きたのは右の絵である。
なお巨人の星の数年後に放送された『寺内貫太郎一家』では貫太郎が怒ってちゃぶ台返しをするのが定番のオチであった。
同様の誤解に「思いこんだら」を「重いコンダラ」と間違えたのは「主題歌で『思いこんだら』という歌詞が流れてるシーンで整地ローラーを曳いているから」というのがあるが、こちらも歌詞のシーンでは整地ローラーは曳いていない(12話本編では歌詞とシーンが被っているが、言い換えれば全編で一回きりである)。
なお、インド版リメイク作品『スーラジ_ザ・ライジングスター』では食べ物を粗末にする描写は不適切だとして、水の入ったグラスだけが飛ばされる「テーブル返し」に変更された。
意味が転じて・・・
ちゃぶ台がひっくり返る→卓上の食器や食べ物がめちゃくちゃになる・・・この様を『台無しになる』事や『一度出来たものを意図的にぶちこわす』といった用法で使う事もある。
前者は特に創作作品においては「これまでのストーリーの積み上げを台無しにする」「これまでの設定をひっくり返す」と言う意味で使われる事が多い。
後者に関しては任天堂の宮本茂が有名であり、より良い物になるようにする目的で度々「一からの作り直し」を命じてきたと言われている。