概要
1998年にエポック社から発売されたNINTENDO64専用のアクションゲーム。
正式タイトルは「ドラえもん2 のび太と光の神殿」。
あらすじ
とある世界の冒険からタイムマシンで帰宅中のドラえもん一行。
冒険の話題で盛り上がっている中、のび太は持ち帰った宝石をみんなに見せびらかす。
ドラえもんは、勝手に持って帰るなとのび太を叱るが、その直後に宝石が突如として光を放ち五人を包み込む。
そしてのび太は見知らぬ森に投げ出され、仲間たちとはぐれてしまったことに気付く。
果たしてのび太たちは無事に元の世界へ帰れるのか……。
システム
時間と曜日
本作では時間と曜日の概念があり、特定の曜日にしないとマップの先へ進めないギミックなどが登場する。
また、ドラえもん達が旅する世界〈クリステカ〉では、夜(大体18時頃)になるとドラえもん達がとても耐えられないほどに寒くなり体力が徐々に奪われてしまう。一応、23時になればそのまま翌日の6時半に移行するが、遺跡で回復薬を使うなどしなければ翌朝を迎える前に間違いなくゲームオーバーになる。そのため、キャンピングカプセルや民家に泊まるなどして休む必要がある。
後述の光のクリスタルとクリステカの時間は密接に関係しており、クリスタルの力が失われるごとに夜になる時間が増えてしまうとのこと。
……と説明書には書かれているが、こちらの動画の検証の結果実際には夜になる時間に変動はないとのこと。
光のクリスタル
序盤でのび太が入手するクリスタルで、冒頭でのび太が過去の世界から勝手に持ち出したもの。
このクリスタルを光の神殿と呼ばれる場所に返すことが今回の目的になる。
クリスタルが光の神殿から離れている間はクリスタルから徐々に力が失われるとのことで、力が完全に失われる(ステータス画面のクリスタルのゲージがなくなる)とクリステカが消滅する。
一応の救済策として、7日に一度訪れる「光の日」にはクリステカ各地に光の欠片が生み出され、それを回収することでクリスタルの力を補充できるが、配置されるのは各エリアに2~3個と微々たるもので、時間の概念がない遺跡ステージならともかく広大な野外フィールドでは位置を覚えなければ無駄に捜索で時間を消費しかねず、結果として短い日数でのクリアを余儀なくされることになる。
ご機嫌
ステータス画面で見ることができる。操作キャラごとに今の機嫌が5段階に分けて設定されており、機嫌が良いと敵へのダメージ増加や被ダメージ減少などの恩恵を受けられ、逆に機嫌がマイナス方向になるとダメージの通りが悪くなり被ダメージが増加する。
遺跡
いわゆるダンジョン。
遺跡の罠や敵を潜り抜けて、奥にいるボスをやっつけて遺跡のクリスタルを回収するのが目的。
このステージでのみ武器の使用が可能で、特定の武器を使ってスイッチを起動させたり、ブロックを動かすなどのギミックもある。
また、各遺跡に設置されている噴水は回復効果があり、探索時の拠点として機能する。
登場人物
本作ではキャラごとの性能差は身長と射撃武器の弾道の高さくらいなく、キャラクターチェンジは遺跡や仲間に出会ったときにしかできない。
ドラえもん達
プロローグで勝手に宝石を持ち帰ったのび太を注意する。
クリステカに投げ出された際に落下の衝撃で故障してしまう。
今回の騒動を引き起こした張本人。
中盤では一人で事態の解決に動こうとする一面も見せる。
のび太と同じ森に飛ばされていた。
エンディングでは騒動の元凶なのに呑気にしてたのび太に呆れている。
のび太と同じ森に飛ばされていた。
中盤ののび太の男気には感動するが、エンディングでは騒動の元凶なのに呑気にしてたのび太に殴りかかろうとする。
飛ばされた先でカオルと出会っており、のび太たちに紹介した。
エンディングではジャイアンからのび太をかばっている。
協力者たち
- 凪沢カオル
師である湯煙源五郎とともに遺跡の調査中にクリステカに飛ばされた女性。
のんびり屋な師をサポートしている。
- 湯煙源五郎
カオルの師である考古学者の男性。
クリステカに転移した驚きよりも未知の世界への好奇心が勝ってしまうなど、研究者らしいのんびり屋だが遺跡の調査になると鋭い洞察力や推理力を発揮する。
- ギュルミー
クリステカにある光の神殿の守護者。
自身は神殿を離れることが出来ない為、分身であるキャララを介して、ドラえもん達に光のクリスタルを返すように伝える。
- アバーク族
クリステカで最初に出会う現地民族。
かつては水中に位置するほど低い地域で暮らしていた名残から、魚類に見られるヒレがある。
来訪時には村の中心部に安置していたはずの宝石を盗難されており、これを取り戻すことで村長のクレオが遺跡への情報を提供してくれるようになる。
また、この宝石は最終決戦においてドラえもんたちに意外な形で力を貸してくれることになる。
- ブラーニ族
ブルーサファイアの滝を越えた先にある、断崖に住居を構える現地民族。
標高の高い渓谷や入り組んだ作りになっている洞窟など大地を生きてきた名残から、山羊の髭のような器官が頬に見られる。
神殿に続く遺跡の一つである「ディオニーズの遺跡」には竜巻で閉ざされた渓谷を突破しなければならず、竜巻が弱まるタイミングや突破に必要な道具を揃えるために各住民に協力して信頼を得る必要がある。
- ボガーナ族
琥珀の洞窟の先にある、雲より高い標高に住む現地民族。
風貌は比較的人間に近いが、成人であってもドラえもんより背が低い。
当初は遺跡を捜索するミナたちの手によって現地民達が失踪しており無人の状態となっている。
彼らは用済みとして先の岩山に孤立させられており、救助のためには足場を開拓する必要がある。
敵対者
- ミナ
未来世界のトレジャーハンターの女性。
お宝への執着心が非常に強く、そのためなら住民に対する窃盗や脅迫、邪魔者の排除も辞さない過激な性格。
アバーク族の宝石盗難、ブラーニの村へ続く橋の破壊、さらにはボガーナ族の洗脳と口封じなど行く先々でドラえもん一行を妨害。
3つ目の遺跡では遂に最新鋭のロボットを駆りドラえもんたちに直接対決を挑んでくる。
しかしその行動のすべては、伝説のトレジャーハンターである父に一人前に認めてもらいたいというけなげな一面をこじらせた承認欲求の裏返しでもある。
最後は自身を庇い重傷を負ったピュンと助けてくれたドラえもん達に自身に身勝手さを不器用ながらも謝罪し、未来世界へ帰っていった。
- ピュン
ミナの父親の部下で熟年のトレジャーハンター。
豊富なひみつ道具の知識と培ってきた経験でミナの護衛を務める。
ドラえもんたちや現地住民にも友好的に接する心優しい性格だが少々押しに弱く気弱な所もあり、無鉄砲に周囲を振り回すミナに幾度も忠告するが逆に父親の娘である事を持ち出され押し切られてしまう苦労人。
- ヘリオンのガーディアン
湖に眠るヘリオンの遺跡の最深部で宝石を守るガーディアン。
当初は周囲を水で囲んで侵入者を近づけず、周囲の柱からのレーザーで攻撃するが、足場を作られて接近されると火炎放射で迎撃してくる。
足場を作るには遺跡内で見かける3つの絵柄を覚えておく必要がある。
- ディオニーズのガーディアン
渓谷の先にあるディオニーズの遺跡の最深部で宝石を守るガーディアン。
球体の体にマジックアームのような両腕をつけたゆるキャラのような外見で、広大な水槽の奥から光弾を発射してくる。
- ヘイパーズのガーディアン
岩山の先にあるヘイパーズの遺跡の最深部で宝石を守るガーディアン。
9つの丸い岩のような物体が分離合体して攻撃してくる上にそれぞれのHPを0にしなければならないため、他のガーディアンより群を抜いて手強い。