概要
アジアの東部・南部(中国、台湾、日本)に棲息し、本州、四国、九州で繁殖する留鳥。北海道では夏鳥、南西諸島や台湾、中国では冬鳥。
全長約33センチメートル。
雌雄異型で、オスメス共に名前の通り全体的にオリーブ色だが、オスは頭から胸にかけてが黄色、腹はクリーム色、肩から羽が暗赤色を帯びる。一方メスはそれらの箇所もオリーブ色である。虹彩は青色。
混交林にすみ、もっぱら木の実を食べる。単独ないし小さな群れ(多い時で10羽程度)を作って行動する。6月頃に乳白色の卵を産む。一腹卵数は2卵。現在、アオバトの繁殖が確認されているのは日本のみ。
夏場は温泉や海水、家畜のし尿や醤油・味噌工場の排水などの塩水をよく飲む。
塩水を飲まない冬は西日本などの暖地でどんぐりや木の実などを食べて過ごすことから、夏場のエサが水分の多い漿果(ベリー)であることと関係しているといわれている。(諸説あり)
「オーアオーアオー」と聞こえる間延びした声で鳴く。この鳴き声から、「マオ鳥」「シャクハチバト(尺八鳩)」等の別名がある。