概要
アレッサの街最強の冒険者で、国内にも数人しかいないランクA冒険者で『鬼子母神(きしもじん)』の異名を持つ。ハーフエルフで見た目は若いが、実は58歳。鞭や魔術の使い手。
孤児院を経営して多くの子供に慕われており、「子供の守護者」という称号まで得ている。大の子供好きでフランともすぐに打ち解けている。
フランの事をかなり気にかけており、ダンジョン探索に強引についていった結果、師匠がウルシを召喚した時に近くにいたことから、師匠の正体を知る数少ない一人となった(アマンダは「言いたくないなら構わない」と言ったが、アマンダに秘密を作りたくないフランの意向で正体を明かした)。
フランがさらなる修行の場を求めてアレッサを離れることになった際、ついていこうとしたが、隣国への抑止力としてアレッサから長期間離れられないため、仕方なく断念した。
フラン達には語っていないが、実はフランの亡き両親である「キナン」と「フラメア」は彼女の孤児院出身。黒猫族が果たせない「進化」を目指すために冒険者になりたいと願っていた二人だったが、危険な目に合わせたくないアマンダはそれに反対。諦めきれない二人は家出してしまう。
数年後、冒険者になったキナンとフラメアは二人の間に生まれた赤ん坊を連れてアマンダに会いに来た。その赤ん坊こそがフランだった。
しかしその後、キナンとフラメアは死亡、フランが行方不明になってしまい、そのことを今でも悔やんでいる。
フランがその時の赤ん坊であることに気付いており、再会時に引き取ることも考えたが、すでに自立していることと師匠という保護者がそばにいることからそれは諦め、時には良き先輩として、時には超えるべき「壁」として、彼女なりのやり方でフランを陰ながら支えている。
漫画版やアニメ版では原作以上にフランを心配しているのだが、かなり度が過ぎており、偶然を装って彼女に付きまとうようになったり、ことあるごとに「ママって呼んで」と迫ってくる(加えて、アニメ版ではフランにキスしようとした)など、その行為は最早変態レベルと化している。
そのため、フランは当初、苦手意識を持っていたが、模擬戦を機に打ち解けるようになった。また、フランと初めて会ったときに上記のフランの素性に気付いている素振りを見せているなど、原作よりも早くフランとの関係が明記されている(上記の原作設定も合わせると、キナンとフラメアのようにならないよう多少強引にでもフランを自分の保護下に置こうとしたともとれる)。
アレッサをフランが旅立つ際に一度だけ「ママンダ」と呼んでもらい(偶然にも幼い時のフラメアのアマンダへの呼び名と同じだった)、涙ぐみながらフランを見送った。
Another Wishのアマンダ
国宝「羽毛蛇の宝剣(グクマッツ)」を有するある国の王女となっている。父の急死により国を支える。本編とは違い子供が苦手だが、子供の扱いがわからないだけで思いやりのある性格は変わらない。戦闘能力も本編同様非常に高い。
「羽毛蛇の宝剣」目当ての隣国との政略結婚の話が上がっており、父の死も内通者による暗殺の可能性の疑いがあり探っていたところ、「羽毛蛇の宝剣」が何者かに盗まれてしまい、偶然にもその場に転移してきた師匠を宝剣の代わりにして犯人をおびき出そうとしていた。
宝剣に封じられていた魔獣「羽毛蛇(グクマッツ)」がクリムトにより解放され、窮地に追いやられるが、フランと師匠たちが魔獣を倒したことで助けられる。
実は「『羽毛蛇の宝剣』を大々的に盗んでほしい」という願望を媒介に「願いの鈴」の欠片と同化しており、宝剣を巡る因縁を終わらせたことで欠片から解放された。
2巻書き下ろしによれば、フランたちが去った後、正式に女王に即位。魔獣を倒したのがアマンダ本人という噂が広まったのを逆手に取り、自身を宝剣に変わる外交のカードに用いながらも国の再建に乗り出している。