アーサー王の想区
あーさーおうのそうく
―――かつてブリテンの地に栄えた国、
ログレス王国には、偉大なる王がいた。
王は生まれた時から白き竜を倒す運命を
背負い、魔術師マーリンに導かれながら、
王の証たる剣を石から引き抜いた。
そして王はブリテンの地を侵攻する者どもを
ことごとく薙ぎ払い、民からも敵からも畏怖された。
勇敢なる王のもとには、最高の騎士たちが集った。
騎士たちはみな王に忠誠を誓い、王もまた騎士たちと
強い絆で結ばれた。
王と騎士たちのあいだに序列はなく、
みなが平等に並んだ円卓の席に着いた。
やがて聖杯探求の旅に出立した彼らは
幾多の困難を乗り越え、ついにひとりの騎士が
聖杯を手にするに至る。
王と円卓の騎士を彩る伝説は数知れず。
その中でも彼の王の名は燦然とした輝きを放つ。
王の名はアーサー・ペンドラゴン。
聖剣エクスカリバーの主たる剣王である―――
円卓の騎士たち
開幕:“沈黙の霧”で集まる創造主たちとカーリー。彼らは今後起こりうる事態に備えて、二手に分かれる。
一方、ある想区に到着したエクスたちは不思議な夢を見る。夢の中である少年から予言を告げられるエクスたちだったが、直後、妖妃モーガンからの襲撃を受ける。
終幕:妖妃モーガンの襲撃に苦戦するエクスたちだったが、そこへアーサー王、円卓の騎士たちが助けに駆けつける。妖妃モーガンを退却させたアーサー王たちはエクスたちをキャメロットに案内すると告げる。なぜか『調律の巫女』一行のことを知るアーサー王たち、その真意を確かめるべく、エクスたちはキャメロットへ向かう。
モーガン・ル・フェイ
終幕:妖妃モーガンはアーサー王への憎しみを募らせていた。そんな妖妃モーガンの憎しみを煽り続けるモリガンだったが、モリガンに話しかけるもう一人の影があった。この想区のカオステラーである影はモリガンを牽制しながら、アーサー王のもとへ向かう。そしてモリガンは密かに策略を巡らせるのだった。
キャメロット侵攻
開幕: キャメロットへ案内されたエクスたちはアーサー王たちからの歓待を受ける。そこでアーサー王は魔術師マーリンからの予言を受けて、この想区の危機を知り、エクスたちに協力を要請したことを話す。エクスたちはアーサー王との協力を約束するが、直後、キャメロットはヴィランたちの侵攻を受ける。
終幕:侵入者からキャメロットを守るガウェイン卿とモードレッド卿だったが、二人の前に何者かが現れる。それは二人もよく知っている人物だった。侵入した何者かはガウェイン卿とモードレッド卿を眠らせ、キャメロットの奥へと進んで行く。
12番目の騎士
開幕:エクスたちとアーサー王はグィネヴィア王妃のもとへ駆けつける。だがその直後、キャメロット兵に変身していた妖妃モーガンが襲いかかる。
終幕:エクスカリバーの鞘に守られている妖妃モーガンはどれだけ攻撃を受けても倒れない。だが、そこへこの想区のカオステラーが現れ、妖妃モーガンを引き下がらせる。カオステラーの正体は、かつて聖杯を手にした円卓の騎士、ガラハッド卿だった。ガラハッド卿はキャメロットへ宣戦布告すると、その場を静かに立ち去るのだった。
アーサー王の伝説
開幕: カオス・ガラハッドとの戦いに備えるべく、エクスたちはアーサー王、ガウェイン卿とともに魔術師マーリンがいる地下洞窟へと向かう。
終幕:その夜、一行はエイダからアーサー王たちがたどる運命を聞かされる。それを受け、アーサー王も自らの口で自分たちの運命の結末を話すのだった。
同じ頃、キャメロットではランスロット卿とグィネヴィア王妃が逢瀬を重ね、モードレッド卿と妖妃モーガンはアーサー王に反逆する計画を企てるのだった。
そして役者は集い出す
開幕:アーサー王の運命を知ったエクスは自分に何ができるのか思い悩んでいた。だがファムはエクスの強さを認め、励ます。エクスはヤーコプの言葉を思い返し、自分が辿り着く結末に想いを馳せる。
終幕:『調律の巫女』一行と合流するために先を急ぐシェイクスピアとカーリー。いまだにカーリーはレイナたちに対して意地を張り続けていたが、そこで二人はある視線に気づき、声をかける。現れたのは、レイナたちに関する会話を聞き、あとをつけてきたという少女。彼女の名前はサード。かつてエクスたちが出会った『空白の書』の持ち主だった。
魔術師マーリンとの邂逅
開幕:一行は魔術師マーリンが閉じこもる洞窟に辿り着く。だが洞窟に入った直後、魔術師マーリンの仕掛けた罠が襲い掛かってきた。
終幕:ついに魔術師マーリンと出会ったエクスたち。魔術師マーリンは『空白の書』の持ち主にもまた逃れられぬ宿命があると語り、エクスたちを揶揄する。なかなか素直に協力しない魔術師マーリンをアーサー王は説得するが、そこへ妖妃モーガンが侵攻を仕掛けてくる。
不変の結末
開幕:妖妃モーガンは魔術師マーリンと再会する。魔術師マーリンの魔法とアーサー王の誕生により、家族を壊された妖妃モーガンはアーサー王に憎しみを募らせ、地下洞窟を崩壊させる。魔術師マーリンを連れて逃げるエクスたちだったが…。
終幕:無事に洞窟から脱出したエクスたち。素直に協力しようとしない魔術師マーリンだったが、ファム、そしてアーサー王の説得を受けて、ようやく動き出すことを決意。ガウェイン卿と魔術師マーリンは一度、キャメロットへ戻り、エクスたちはエクスカリバーの鞘を取り戻すべく、妖妃モーガンのいるアヴァロンの島へと向かう。
王様と少年
開幕: アヴァロンの島へ向かいながら、レイナはファムにエクスとなにがあったのかを尋ねる。レイナと話をしながら、ファムはレイナの成長を実感し、ある決意を固める。
終幕:アヴァロンへ近づいたアーサー王は昔を懐かしむ。そしてエクスの持っている強さを讃える。
だがおなじ頃、キャメロットの城門前に到着したガウェイン卿と魔術師マーリンは、逃亡するランスロット卿、グィネヴィア王妃に出くわす。その二人を追って、モードレッド卿が現れる。
アヴァロンの鍵
開幕:エクスたちはアヴァロンの湖に辿り着く。だが島へと渡る手段がなく立ち往生してしまう。そこへ姿を現したのはシェイクスピア、カーリー、そしてサードだった。シェイクスピアは自身のイマジン、オーベロンの力を借りて、島へ渡ることを提案する。
終幕:アヴァロンの島に到着したエクスたちはエクスカリバーの鞘を奪還するための作戦を話し合う。そこでサードはある作戦を提案する。
王様と魔女
開幕:怒り狂う妖妃モーガンの前にアーサー王が姿を現わす。妖妃モーガンは今度こそアーサー王たちを殺すべく、ヴィランの軍勢を差し向けるのだったが…。
終幕:妖妃モーガンに対して、アーサー王は説得を続ける。やがてアーサー王は妖妃モーガンがアーサー王に抱いていたある気持ちにも触れ、妖妃モーガンを動揺させる。だが、それはすべてエクスカリバーの鞘を奪うための作戦だった。シェイクスピアとサードの策略で鞘の奪還に成功するが、その直後、モリガンが現れ、エクスカリバーの鞘をかすめ取ってしまう。
王様の大罪
開幕:エクスカリバーの鞘を奪ったモリガン。その狙いはこの想区に降臨する聖杯の力で“万象大全”を復元することだった。だが、そんなモリガンに対し、妖妃モーガンはあることを指摘する。そしてモリガンはそのまま退却し、ヴィランたちをエクスたちに差し向ける。
終幕:ヴィランたちを追い払ったエクスたちだが、そこへ魔術師マーリンとガウェイン卿、ランスロット卿が現れる。三人からキャメロットがモードレッド卿の手によって陥落したこと、モードレッド卿がアーサー王の息子であり、またアーサー王が犯した罪についても聞かされる。アーサー王のことが信じられなくなるエクスだったが、モリガンを追って、一行はカーボネック城へ向かうことに。
聖杯の城
開幕:カーボネック城を探すエクスたち。かつて聖杯に最も近づいたランスロット卿は自らの心に従い、贖罪の機会を願う。すると城が現れ、エクスたちの前に扉が開かれる。エクスたちは城の中へ足を踏み入れるのだったが…。
終幕:エクスたちは城の中を歩きながら、ランスロット卿に聖杯について尋ねる。だが、ランスロット卿もまた聖杯がどういう姿をしているものなのかは知らなかった。すると、そこへモリガンが姿を現して…。
反逆の巫女
開幕:モリガンは“万象大全”による想区の支配の正しさを説き、エクスたちに理解を求める。エクスたちはモリガンの言葉を否定し、戦いを挑むのだったが…。
終幕:モリガンに対して、立ち向かったのはカーリーだった。カーリーは自らの信じる正義のため、自分を信じる者のため、モリガンに反旗を翻す。カオステラーを生み出す力を暴走させ、モリガンに一矢報いた後、一行は、エクスカリバーの鞘の奪還に成功する。
だが、そこで一行はマーリンからあることを聞かされる。カムランの丘で、アーサー王とモードレッド卿の対決の火蓋が切られようとしていることを…。
とある王の死Ⅰ
開幕:カムランの丘に兵を集結させたモードレッド卿は自分が新たな王になることを宣言する。
そしてアーサー王もガウェイン卿を伴い、カムランの丘へ向かう。
エクスたちは鞘を届けるために、アーサー王のもとへ向かうのだったが…。
終幕: カムランの丘に辿り着いたアーサー王だったが、そこにいたのは倒れ伏すモードレッド卿だった。モードレッド卿はアーサー王への想いを告げると、息を引き取る。そしてモードレッド卿を殺した張本人、カオス・ガラハッドが現れる。そしてアーサー王とカオス・ガラハッドの決闘がここに始まる…。
とある王の死Ⅲ
終幕:カムランの丘に辿り着いたエクスたちだが、すでにすべての決着はついてしまっていた。アーサー王の死も含めて、すべての出来事を知っていた魔術師マーリン。魔術師マーリンはアーサー王の真意を伝えるために、もう一度エクスたちをアヴァロンの湖に連れていく。
伝説という名の道標
終幕:エクスたちはアヴァロンの湖に辿り着き、聖剣エクスカリバーを投げ入れる。するとエクスカリバーに封印されていたアーサー王の魂が現れ、エクスたちにこれから起こることを告げる。エクスたちは想いを新たにし、カオス・ガラハッドと戦うそのときを待つ。
聖杯降臨
開幕:アーサー王も、円卓の騎士もいなくなったキャメロット。すると日食現象が起こり始め、カオス・ガラハッドはキャメロットに襲撃を仕掛ける。大混乱に陥るキャメロットに、助けに入るエクスたち。エクスたちはカオス・ガラハッドのいる円卓の間へ向かう。
終幕:円卓の間に佇むグィネヴィア王妃の前に現れたカオス・ガラハッドは自分の望みを語る。それは「聖杯に選ばれる完璧なアーサー王」を生み出すというものだった。しかしグィネヴィア王妃はカオス・ガラハッドを嘲笑する。怒りに駆られたカオス・ガラハッドはグィネヴィア王妃を殺そうとするがそこへ妖妃モーガンが助けに現れ、エクスたちも駆けつけてくる。
キミの未来に幸あれ
開幕:カオス・ガラハッドと対峙するエクスたち。アーサー王の運命を守るための決戦がここに始まる。
終幕:カオス・ガラハッドは敗れ、自分の過ちを悟る。魔術師マーリンはエクスたちに感謝を告げ、レイナたちに『調律』をするよう頼んだ。だが、レイナが『調律』を発動した瞬間、モリガンが現れ、そして…。
魔女の企み
開幕:魔術師マーリン、カオス・ガラハッドを取り込んだモリガンは“万象大全”を発動させる。一行は自分たちの敗北を悟り、キャメロットからの脱出をはかるのだが…。
終幕 キャメロットから脱出しようとしたエクスたちは不思議な霧に飲み込まれてしまう。絶体絶命のそのとき、急に霧が晴れ、エクスたちは生還を果たす。しかし、そこにはファムの姿がなかった。そこでエクスは魔術師マーリンの予言の真意に気づき、ファムを助けるために、ひとり駆け出す。
魔女と呼ばれた少女
開幕:魔術師マーリンから死の予言を受けていたファム。ファムは自分の運命を知りながら、仲間たちを守るためにモリガンに戦いを挑む。
エクスはファムを助けるために先を急ぐが…。
終幕:円卓の間で、ひとり立ち尽くしていたファムのもとにようやくエクスが駆けつける。エクスはファムを連れ仲間たちと合流しようとする。ファムと語りながら、エクスはレイナのすぐ近くまで迫るが、そこで力尽き、倒れ伏してしまう。異変が起こる世界の中、動き出す創造主たち。やがてエクスは目覚め、仲間たちと再会する。そして、ある事実をレイナから告げられるのだった。
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pixivに投稿された小説
すべて見る最後の会話
※注意 本文1ページにも書きましたが、この作品にはアーサー王の想区のネタバレ、自己設定・解釈などが含まれています。 閲覧の際はそれらの点に注意するようにお願いします。 おそらく、この作品を目にする方は初めましての方が多いでしょう。 私自身も小説を書くの自体久しぶりですし、グリムノーツの小説を書くのは初めてです。 今回のグリムノーツの新想区、アーサー王の想区の衝撃は凄まじいものでした。 エクファム好きの私としては、本当に辛い結末でした。 そんな中、エクスが倒れた後どうなったのか、私なりに独自解釈をして、それを元に小説を書きました。 本当はツイッターにしれーっとあげようとしたんですが、まだネタバレがダメな感じだったのでこちらにあげました。 よければ感想などをいただけると嬉しいです。(こちらにどのくらいグリム民がいるのかわかりませんが…)2,503文字pixiv小説作品