※この記事はWikipediaから引用しております。
概要
正式名称「インフィニット・ストラトス」、通称「IS」。本編では通称で呼ばれることが多い。
物語開始の10年前に篠ノ之束によって開発・発表されたパワードスーツ。
元々は「宇宙開発のためのマルチフォーム・スーツ」として開発された。
しかし「白騎士事件」によって、その極めて高い攻撃力・防御力・機動力から「既存兵器を凌駕する超兵器」として注目を浴び、軍事転用されるに至る。
物語開始時点では「アラスカ条約」が締結され、スポーツ競技への利用で落ち着いている。
原因は不明だがISは女性にしか動かせない(それが原因でこの世界は女尊男卑の世の中になってしまった)。
唯一の例外が織斑一夏であるが、男性である彼が何故ISを動かせるのかについては、開発者である束でさえも特定出来ていない。
専用機と量産型
ISの区分の一つとして専用機と量産型がある。
専用機
主に代表操縦者および代表候補生や企業に所属する人間に与えられるIS。パイロットの特性がコアに入力された機体である。
主要人物は基本的に専用機を使用している。
量産型
不特定多数のパイロットが使用することを想定したIS。実戦配備されているのはこちらのタイプ。
ISの世代
ジェット戦闘機のように、ISにも世代分類が存在する。
第1世代
兵器としてのISの完成を目指した機体。
現在はほぼ退役している。
作中では白騎士、暮桜が該当する。
第2世代
後付武装によって、戦闘での用途の多様化に主眼が置かれた世代。
現在最も多く実戦配備されている。
打鉄やラファール・リヴァイヴ、ラファール・リヴァイヴ・カスタムII、アラクネが該当。メイルシュトロームやテンペスタⅡ型が該当するかは不明。
第3世代
操縦者のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器の搭載を目標とした世代。
実験機の段階にあり、どの機体も燃費が悪いという課題を持っている。鈴の甲龍のように燃費向上に重点を置いた機体もあるほど。
ブルー・ティアーズ、甲龍、シュヴァルツェア・レーゲン、銀の福音、ミステリアス・レイディ、打鉄弐式、シュヴァルツェア・ツヴァイク、ファング・クエイク、サイレント・ゼフィルス、白式が該当する。
第4世代
装備の換装無しでの全領域・全局面展開運用能力の獲得を目指した世代。展開装甲や自動支援装備が標準装備されている。
各国が未だ第3世代機の実験段階にある現在では、束が直接設計・開発した「紅椿」、「セブンス・プリンセス」、「インペリアル・ナイト」の3機しか存在しない。
なお「白式」は、機体自体は第3世代機であるが、武装である「雪片弐型」には第4世代機特有の技術である展開装甲が取り入れられている(束が放置されていた「白式」を改修した際に組み込んだ)。
外観
核となるコアを中心に肩・胸・腹部・腰・両腕・両脚に装甲が装着され、背中に翼状の飛行ユニット「カスタム・ウィング」が装備されている。
後述の「シールドバリアー」と「絶対防御」の存在から、余計な装甲が必要ないため搭乗者の肌が丸見えとなる機体が多いが、中には全身装甲(フルスキン)も存在する。
機能・特徴
シールドバリアー
操縦者を守るためにISの周囲に張り巡らされている不可視のシールド。
攻撃を受けるたびにシールドエネルギーを消耗し、シールドバリアーを突破するほどの攻撃力があれば操縦者本人にダメージを与えることができる。
スポーツ競技ではこのエネルギーがゼロになるか、搭乗者が意識を失うと負けとなる。
絶対防御
全てのISに備わっている操縦者の死亡を防ぐ能力。
シールドバリアーが破壊され、操縦者本人に攻撃が通ることになってもこの能力があらゆる攻撃を受け止めてくれる。ただし、攻撃が通っても操縦者の生命に別状ない時にはこの能力は使用されない。
この能力が使用されるとシールドエネルギーが極度に消耗する。
PIC(パッシブ・イナーシャル・キャンセラー)
ISの基本システム。
物体の慣性をなくしたかのような現象をおこす装置。これと肩部にある推進翼、任意で装備できる小型推進翼を使って姿勢制御、加速、停止などの3次元的な動勢を行う。
通常はオート制御になっているが、マニュアル制御にすることでより細やかな動作を行うことができる。ただし、これには機体制御を意識する必要がある。
カスタム・ウィング
バックパックに存在する巨大な翼型のスラスター。これとPICにより飛行を行う。
機種によって形状は大きく異なっており、翼型から離れたものも存在する。
ハイパーセンサー
ISに搭載されている高性能センサー。操縦者の知覚を補佐する役目を行い、目視できない遠距離や視覚野の外(後方)をも知覚できるようになる。本来は宇宙空間という数千〜数万km単位の距離で使用するのが前提であるため、大気圏内ではリミッターが掛かっている。
後付装備(イコライザ)
IS本来の兵装である基本装備(プリセット)にプラスして、IS内の容量を使用して拡張領域(バススロット)に量子変換(インストール)するIS専用兵装。
装備できる量は各機のスペックによるが最低でも2つは後付けできるようになっているのが一般的。装備は所有者以外使用できないが所有者が使用許諾(アンロック)することによって、登録してある他機にも使用できるようになる。
拡張領域(バススロット)
ISの武装を量子変換して格納するための領域。必要に応じて自由に取り出すことができる。
拡張領域は各機体の量子変換容量に依存するが、それ以外にもコアの「好み」のようなものがあり、それによって装備を取り込めるかどうかが決まる。
電脳ダイブ
操縦者個人の意識をISの同調機能とナノマシンの信号伝達によって、ISの操縦者保護神経バイパスを通して電脳世界へと仮想可視化して侵入させる。
これによって操縦者自身が直接ネットワーク上のシステムに干渉することが可能となる。
この行為自体に危険性はないものの、使用はアラスカ条約によって規制されている上、電脳世界へ入っている間は操縦者が無防備になるため、あまり活用されていない模様。
コア・ネットワーク
ISのコアに内蔵されている、データ通信ネットワークのこと。広大な宇宙空間での相互位置確認・情報共有のために開発されたシステム。現在は操縦者同士の会話として、オープン・チャネルとプライベート・チャネルが利用されている。
最近の研究で、「非限定情報共有(シェアリング)」を行い、コア自身が自己進化していることが判明している。
自己進化機能
ISは自己進化を設定されている。戦闘経験を含む全ての経験を蓄積することで、IS自らが自身の形状や性能を大きく変化させる「形態移行」を行い、より進化した状態になる。
第三形態までが確認されている。
コアの深層には独自の意識があるとされていて、操縦時間に比例してIS自身が操縦者の特性を理解し、操縦者がよりISの性能を引き出せるようになる。
ISコア
ISの開発者である篠ノ之束のみが製造できるISの心臓部。
詳しくは当該項目を参照。
ISの機体数
国家のIS保有数や動きなどを監視する国際機関である国際IS委員会が公表しているISの絶対数は467機(内訳は、実戦配備されているものが322機、開発企業・国家機関に所有され研究用や専用機に使用されているものが145機)となっている。
これは、ISに必要なコアを世界で唯一製造できる束が、ある時期を最後にその製造をやめてしまったためである。
コアの数に限りがあるため、新型機体を建造する場合は既存のISを解体し、コアを初期化しなくてはいけない。そのため、コアを占有することとなる専用機を持つ者は特別扱いされることが多い。
なお、機体数はあくまで公式上のものであり、ゴーレムなど数にカウントされない機体・コアも存在する。