「子は親を生めぬ。親が子を作るのだ。子をどれだけ殺されようと、最終的に親であるこの私一人おれば、子は幾らでも増やす事ができる……いくらでもな!」
概要
ニンジャスレイヤー第2部「キョート殺伐都市」のエピソードの一つ「スリー・ダーティー・ニンジャボンド」に登場するニンジャ。
元はキョート辺境で暮らす医者だったが、セキバハラ境界線上の古城(ジェイキ・ミズノの研究所)でヒュドラ・ニンジャクランのグレーターニンジャのソウルに憑依され、ニンジャとなった。
その後は5年間カラテの修業を積んでいる。
バイオインゴットの生産手段を有しており、フォレスト・サワタリと逸れ窮していたサヴァイヴァー・ドージョーの面々と出会ったことで、インゴットを与える代わりに彼らを部下として酷使。自らがサヴァイヴァー・ドージョーのリーダーを名乗り、キョート・ワイルダネス周辺の村々を蹂躙して回っていた。
その目的は、キョート辺境のどこかにある20世紀のニンジャ研究施設を探し出し、その施設を使って自分の軍勢を強化することにあった。
ワザ・ジツ
ニンジャとなってからまずカラテの修業を重ねた経緯が示す通り、その実力は実際侮れない。
地道な研鑽によって磨いたそのワザマエはニンジャスレイヤーたちを苦戦させるだけのものがあるが、自分の有利にアグラをかく欠点があり、このためアンブッシュにすこぶる弱い。
- イヴォルーション・ジツ
手から不気味な紫の光を発し、その状態で生物に触れることで、ゴブリンめいた外見を持つ「鬼人」へと変貌・使役する。人間に限らずクローンヤクザやバイオスモトリ、犬猫にまで有効であり、生物であれば何でも構わない模様。
このジツはイヴォルヴァー自身に使用することができ、全長九フィートものデーモンめいた姿に変身することが可能。巨大質量を利してカラテの威力を大きく高めることができる。
活躍
「スリー・ダーティー・ニンジャボンド」の章ボス。
ニンジャ研究施設を探して辺境を荒らしまわる中、ワタアメという少女の住む「オタカラ村」の地下にそれがあることを掴む。
その狙いはジェイキの施設に残されていた「ニンジャソウルに関わる身体強化の研究」と、くだんの施設にあるだろう「常人をニンジャ化する研究」を合わせることで情報を補完し、己の軍勢をさらにパワーアップさせることにあった。
オタカラ村の村長に詰め寄っていたところで、ワタアメが連れてきたニンジャスレイヤー、ジェノサイド、サワタリの三人の強襲を受ける。
差し向けた鬼人たちは片っ端から撃破されるが、項目冒頭の台詞で返して余裕を保ちつつニンジャスレイヤーを迎撃。途中でジェノサイドが追い付いてきたが、そのタイミングで自らにジツを行使し巨大化、ワタアメを人質として捕獲しつつ、質量にものを言わせた圧倒的なカラテで二人を圧倒する。
そこにフロッグマンやディスターブド、ハイドラも現れるが、天井からのサワタリのアンブッシュを受けてワタアメを掴んでいた手を斬り飛ばされ、本来のリーダーに従ったフロッグマンにワタアメも奪還されてしまった。
一転してピンチに陥ったイヴォルヴァーは天井の穴から外へ脱出、ジツを重ねがけしてさらなる強化を図るが、過剰な進化促進が祟って暴走。
曰く「存在そのものが正気に対する挑戦」と言わしめるほどの名状しがたい異形のニンジャへと変貌した。
執念のみで大暴れし、ジェノサイドを吹き飛ばすも、ディスターブドとニンジャスレイヤーの連携により5つの目のうち2つを潰され、間髪入れずに飛び込んだサワタリによってもう片方の腕も斬り飛ばされる。
そのままジェノサイドによる追撃と、フロッグマンのマキモノ・ジツによる連撃を受けて怯み、トドメにジツで槍に変じたディスターブドを用いたサワタリとニンジャスレイヤーの連携攻撃によって心臓を破壊され、ついに爆発四散した。
余談
エピソード自体が「本筋から少し外れたシナリオ」「舞台から少し外れた場所」「主人公とライバルの共闘」「本編の敵とは違う別の敵」「ボスが多段変身する」などの要素を含んでいることから「劇場版のボス」扱いされることも多い。