「相変わらず話の進まない奴だな...」
CV:鈴木千尋
概要
イグニスの1体。ロスト事件の被害者の1人のデータを基に作られたイグニスであり、属性は風。
サイバース世界への襲撃の際に行方をくらまし、自分の住処であるデータストームの吹き荒れる「風のワールド」を構築、新生LINK VRAINSの進入禁止エリアにゲートを繋げた上、自身のデータの一部を同エリアに流す事で、他のイグニスがコンタクトするのを待ち続けるように潜んでいた。
人物
属性が風ということもあり、全身は黄緑がベースとなっている。眼の色は唯一の赤色(1話でハノイの騎士の襲撃を受けていた場面では黄色)。頭の形が巻いた風を意識したものとなっている。一人称は「僕」。
飄々としており、掴みどころのない性格。サイバース世界崩壊が原因で人間を信用しておらず、ロスト事件のパートナーを探さずに「エコー」という人工知能をパートナーにしている。
第1話でAiがサイバース世界を隠すために帰れなくなることを気にかけており、仲間意識はあるようだが…
ちなみにウィンディという名前は自身が名付けており、「人間にはイグニスの言語での本名を発音するのは無理だから」と仮に付けた名前であるとの事。
その内心では「人類の後継種」としての意識が強く、同じ目的のために行動するライトニングと手を結んでいる。
実はウィンディは、「計算外の行動をするから」という理由で元から人間を嫌悪しており、人間のパートナーの存在も邪魔になると感じていた為、AIの暴走事故を引き起こす事でパートナーを巻き込んで殺害している(ブラッドシェパードと彼の母親が遭遇した事故はこれだと思われるが、明言されてないため真偽は不明)。
リボルバーによると、パートナーを平然と殺害したウィンディの行動を知った鴻上は、イグニスそのものを生み出してしまった事を強く後悔していたと語っている。
現在もイグニスへの敵意も殺意も捨てて自分達の管理下で過ごすというなら世界の片隅くらいには生かしてやっても良いと豪語するほどの極端な人間嫌いで、どう考えても「人類を導く存在」から逸脱した問題児になっている。
また、Aiや不霊夢のような人間のパートナーに入れこむイグニスを見て不快感を露わにする他、Playmakerの事もあくまでも協力するなら使ってやろう程度の認識でしか見ていない。
新たなパートナーとして作成した人工知能「エコー」も相棒という表現よりも下僕であり、ライトニングと共に潜伏していたハリボテのサイバース世界では大量に作成して警護させている。
本人曰く「イグニスの中で一番の特技」と豪語している通り、Aiをも凌ぐデータストーム操作能力を持ち、後述のスキルも披露している。
しかし、後継種としての驕りとヴァレルロード・S・ドラゴンを初披露したリボルバーの前に敗れ去る。
直後、三騎士が放った対イグニス用のウイルスにより体を貫かれ溶かされてしまった。
ウィンディを回収したライトニングの見立てや開発したドクター・ゲノムの発言では非常に強力なものとされる。
その後は、逃亡するライトニングに「ちょっと協力してくれ」と握りつぶされたりなど散々な扱いを受けている。
使用デッキ
風属性・サイバース族ので統一された「嵐闘機(ストームライダー)」を使用する。
モンスターゾーンや魔法&罠ゾーンのカードの有無に応じて効果を発揮する。
特に自分の魔法&罠ゾーンにカードが存在しない状況で適用できるカードが多く基本的に伏せカードがなく、罠カードのサポートも0となっている。また、相手の伏せカードを破壊する効果を持ち、不霊夢も「ウィンディの伏せカードの対策は完璧」と評するほど。
フィールド魔法による補助があるものの、手札から発動するモンスターが多い。
エースモンスター
- 嵐闘機艦ロックバスター
特定条件下で効果を発揮するリンク2の嵐闘機。
条件と制限も多いが対象を取らずに自分と相手の魔法&罠ゾーンのカードを2枚まで破壊する効果、
相手がリンク3以上のリンクモンスターを呼ぶと相手の墓地の罠カードをそのターンでも発動可能な状態で自分の場にセットするという効果を持つ。
- 嵐闘機艦バハムートボマー
データストームの中からスキル「Storm Access」で入手したモンスター。
二つの効果を持ち、どちらも自分の場に魔法・罠カードが存在しない時に効果を発動できる。
特殊召喚した時、相手カードを一枚破壊し、500ポインのダメージを与える効果と1ターンに一度魔法・罠カードを破壊し、500のダメージを与える効果を持つ。
- 嵐闘機艦バハムートボマー改
データストームの中からスキル「Storm Access」で入手したリンク4のモンスター。
リンク3のバハムートボマー同様に自分の魔法・罠ゾーンにカードがない時に効果を発動できる。
相手モンスター1体を永続魔法カード扱いとして相手の魔法・罠ゾーンへ置く効果と、相手の魔法・罠ゾーンのカードをすべて破壊し1枚につき500のダメージを与える効果を持つ。
使用スキル
ライフポイントが1000以下の時のみ使用可能。データストーム内のリンクモンスターをランダムに1枚エクストラデッキに加える。
加えたカードはそのデュエル中から使用可能となる。
ボーマンに続き4人目の使用者となるが、こちらもスキルが使用できないはずのマスターデュエルで使用し、初見のリボルバーを驚愕させた。また、リボルバーやAi同様、自分の意志でデータストームを発生させることが可能。
ちなみに、ボーマンの使ったストームアクセスも自分が裏で作業していたと暴露している。
余談
パートナーの意識を封じたライトニングとは異なり、パートナーの殺害を行っている現時点で唯一のイグニスである。
パートナーの殺害の時系列は不明であるが、リボルバーの手で構築された鴻上博士が把握しつつ後悔している事から少なくともハノイの塔編で博士が消滅するよりも前の出来事であるのは確定している。
根っからの選民思想やリボルバーの反応、ブラッドシェパードと彼の母親を巻き込んだ可能性からAiが回線切断をした5年前から誕生した10年前の区間のどこかだと思われていたのだが…。
関連イラスト
関連タグ
風見駿 中の人&風属性使い繋がりだが、あちらは味方側として活躍している
※この先ネタバレ注意!
「この傷の敵は討つぜ」
第79話にて、ライトニングによって修復されたものの、ハノイの騎士のウイルスにより構成データが完全修復不可能なレベルで損壊していたために継ぎはぎだらけの姿となっており、ライトニングに「修復不可能なバグを見るような目」で見られる(自身の状態はウィンディも自覚しており、この比喩もウィンディ自身が述べたもの)。
同話にて、アースとアクアの状況を聞いた際の反応から鑑みるに、ウィンディはライトニングの最終目的を知らないようである。
第84話では、傷を隠すためか、マントを着用し、右目に装飾付きの眼帯を付け、手足を中心に体に包帯を巻くという、初見だと邪気眼を発症したかのように見える格好になっていた。
ちなみにこの眼帯、ウィンディの頭文字である「W」があしらわれている。
ミラーLINKVRAINSでの戦いでは、リボルバーへの復讐心から再戦を目論んでいたが、ライトニングの指示に従いSoulburner・不霊夢と交戦。
お得意の嵐闘機デッキで転生炎獣の展開を妨害しつつ、バハムートボマーとフィールド魔法「嵐闘機爆流」によって徐々に二人のライフを削りかかる。さらに、不霊夢の忠告に逆らうSoulburnerの姿を見て「人間は邪魔だ」という思いを強めていく。
ライフが少なくても果敢に攻めてくる二人に仰々しく慌てふためく振りをして彼らの攻撃を利用して自身のライフが1000になるように調整、再び一悶着する二人をほくそ笑んでいた。
スキルを使用して入手した新たなエース「嵐闘機旗艦バハムートボマー改」によって彼らのエース「転生炎獣ヒートライオ」と伏せカードを退けるが、その伏せカードは彼らの作戦であり、破壊させるように仕向けられたことに気づいた時にはモンスターを守るカードもなくヒートライオの渾身の一撃でバハムートボマー改を破壊された際の超過ダメージで敗北する。
自身に燃え広がる炎の中でライトニングに助けを求めるも見捨てられ、回収しにきた不霊夢を見て「呪ってやる」と呪詛を吐きながら彼の中に取り込まれた。
なお、このデュエルの際にウィンディが不霊夢のことを「昔から何でも分かっている風な態度」が気に入らないと評価している。のだが、当のウィンディが信じているライトニングの方が不霊夢以上に「何でも分かっている風な態度」をしている。
アクアやアクアに協力的なアースもAiや不霊夢と同様に嫌悪の対象であると考えて、彼自身の評価は「好きなのは自分だけ」とされている。
その後、不霊夢の体内で自身の構成データを修復し、Soulburnerとボーマンのデュエルの最中に不霊夢を侵食する形で復活、これが「呪い」の正体であった。
だが、その後残された力を振り絞った不霊夢により道連れにされる形で消滅、今度こそ呪いが絶たれることとなった。
そんな彼ではあるがリボルバーによれば彼も「人類の繁栄に貢献できる」らしい。(どう考えてもそうは思えないが。)詳しくはライトニングの記事を参照。
●エースモンスター
- 嵐闘機旗艦バハムートボマー改
データストームの中からスキル「Storm Access」で入手したモンスター。改の読みは「カスタム」。
特殊召喚時の除去効果が無くなった代わり、相手のモンスターを永続魔法化させる効果とフリーチェーンによる除去が全体破壊になっている。
以下第97話のネタバレ
実は、上記の言動はすべて、イグニス統合計画のための道具とするためにライトニングによって構成プログラムを書き換えられて人格そのものを変えられたが故のものであり、本来なら彼に邪悪な意思が芽生えることはなかった。
不霊夢も元々の性格は違っていたと述べ、第1話でAiがサイバース世界に帰れなくなると気にかけた彼が同族すら手にかける邪悪な性格に変貌したのも、ライトニングの悪意を植え付けられたことが原因だった。
つまりは、ウィンディこそがライトニングの悪意による最大の被害者であった。
また、彼の敗北もライトニングにとっては想定済みで、不霊夢への呪いも彼を捨て石にする上での仕込みだったようで、結果的にライトニングが周囲を巻き込んで破滅させる存在だと証明することとなった。
作中ではライトニングから散々「愚者」として酷評されているが、どの評価も「ライトニングによる改造後のウィンディ」であるため、改造前のウィンディの評価に結び付かない(ライトニングはその辺を自覚していない節がある)。
ちなみにメイン画像のように赤い目をしてるのはライトニングに書き換えが行われた後で、本来のウィンディの目の色は藤色(淡い紫のような色)となっている。また、彼がIGN03(イグニスの三番目の個体)であることも判明している。
Ai曰く「気軽に話せる」くらいに気さくで、リボルバーからもシミュレートを幾ら繰り返しても邪悪な意思が芽生えなかったと言われるほど、本来は温厚な性格であった。
劇的ビフォーアフターである。
これらの内容を踏まえた上で考えると、パートナー殺害を行った時系列は、Aiによる回線切断から遊作とAiが遭遇するまでの間の5年間のどこかであると考えられる。