曖昧さ回避
1.の概要
エルズリー(Erzulie)とは、ブードゥー教における愛の女神の名であるが、現在ではエジリ・フリーダ(Ezili Fre'da)と呼ばれることが多い。
万人に対する無尽蔵な母性を持つ地母神とは異なり、純粋な愛の力を象徴するロア(精霊)として信仰されており、時には嫉妬深いこともある理想的な愛そのものであるとされる。
蛇神ダンバラ・ウェド(ダムバラー・ウェド)、海神アグウェ、戦神オグンの三柱を夫としており、指には3つの結婚指輪をはめ、とても贅沢な暮らしをしている女性であると信じられている。
なおエジリ・フリーダと呼ぶ場合はラダ(アフリカ系のロア)群に分類される白い女性とされ、肌が黒い女性として表される場合は、メトレス・エジリという不和と富をもたらす別のラダである。
またペトロ群(ブードゥー教のみ伝わるロア)の中にも、色黒で嫉妬深いエジリ・ダントーといわれるロアがいて、彼女は嫉妬や復讐を司る。なお彼女レズビアンのパトロンでもあるとされる。
エルズリー・ジェ・ルージュ(Erzulie gé rouge/赤い眼のエルズリー)という、膝を抱えて泣いている姿で顕現する場合もあり、その場合は愛と生のはかなさの象徴であるとされる。
創作での扱い
初出は『デビルサマナー』で種族は”女神”、編み込んだ髪で顔を隠した妊婦のような姿で、身体に夫の化身である3匹の蛇を纏わせている。
なお金子一馬氏はデザイン時には意識していなかったそうであるが、旧石器時代の遺物であるヴィレンドルフのヴィーナス像に酷似している(有名な像なのでどこかで見ていて記憶していた可能性もある)。