この記事は『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』のネタバレを多分に含みます。未視聴の方は自己責任でお願いします。
概要
正式な名称は「汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型 新2号機α(ニコイチ型)」。α、とあるが作中ではこの仕様しか登場していない。
Qの終盤で自爆し、肉体の大半を失った改2号機。その後どうなるかは長らく謎だったが、2019年7月に公開された「0706作戦」(シンエヴァの冒頭部)のセリフより、「ニコイチ型に改造される」ことが判明した。また、ここでJA-02のパーツらしきものが見えていたことから、「JA-02のパーツで2号機を修復するのでは」と考察する人もいた。
そして同年10月、公開された特報2に満を持して登場。重武装でインフィニティのなり損ないらしき群れに突入する姿が公開され、2号機(とジェットアローン)のファンを喜ばせた。
サイボーグじみた外見の改2号機を修復した本機は、より機械的な面が強くなっており、改2号機が片腕と顔の一部が機械だったのに対し、本機は顔から胸部、右腕以外が機械というアシンメトリーな外観である。ベースのJA-02の灰緑色のカラーが面積的に大きいため、その見た目と相まってミリタリーチックな印象を抱かせる。また、2号機の面影が残る顔もより細身で刺々しいフォルム、牙が並んだような顎部、潰れた複眼を覆う眼帯のようなパーツなど、攻撃的な印象を抱かせるものになっている。
戦歴
出撃は最終決戦のヤマト作戦時のみ。最初で最後の出撃となったこの時、新2号機はありったけの武装を詰め込んで出撃した。背面にブースターと大量のミサイル(背部N2リアクターの左右に2対ずつ配されたポッドと両大腿部)を搭載したその姿は、ANIMAなどの外伝を除けば、エヴァ全機の中でも最もゴツいものだろう。その超火力と出撃時に装備のガトリング、8号機から渡される予備武装(双刃や丸鋸状の両手武器など)、徒手空拳、そして8号機とのダブルATフィールドで迫り来る無数のMark.07を蹴散らした。
その後ネルフ本部跡に到達。8号機の支援を受け、単身で第13号機の元へたどり着く。第13号機に強制停止信号プラグを打ち込み、作戦を完了させようとするも、第13号機に恐怖する2号機自身のATフィールドが、その最後の一手を阻んでしまう。
更なる奥の手
「ごめん新2、また無理をさせるわ……」
「全リミッターを解除、裏CODE999!」
2号機や改2号機の時に使っていた裏コードの進化系、裏コード999。エヴァのリミッターを全解除、左肩に装着されたエンジェルブラッドと呼ばれる液体をエヴァに注入する事で発動する。以前の2つと違うのは、機体のリミッターと同時にパイロットのリミッターも外すこと。
実質アスカ専用の裏コード。その力の源は、アスカの中に眠る第9使徒の力である。
発動時にはアスカの左目に埋め込まれた小型の呪詛柱を物理的に引き抜き、使徒の力を解放する。
機体の方は生身の部分(JA部分の爆発時に一瞬だけ映るが、Q終盤で回収された際とほぼ同じく頭部、上半身右側だけしか存在しない)が擬似シン化形態の様な膨大なエネルギーによって新たな肉体を生成し、眼も引き続き欠損している右側上部を除く12個まで映える等、異様とも言える変貌を遂げる。パイロットの方は自らが使徒化する事で、自身のATフィールドがエヴァと同等の強さにまで強化され、実際これで前述した新2号機のATフィールドを中和しようと試みた。
「新2のATフィールドを、私のATフィールドで中和する!」
ただしその原理や、発動を確認したマリが「人を捨てる気!?」と叫ぶなど、文字通り命がけの奥の手である模様。発動時は呪詛柱の引き抜きもあり、アスカもかつてないほどの苦悶の声をあげた。
肩から新たに生えた2本の腕で新2号機のATフィールドを中和し、その勢いのまま第13号機の棟に強制停止信号プラグを突き立てようとするが、突如再起動した第13号機の目から放った怪光線により停止信号プラグごと腕を吹き飛ばされてしまい、それと同時に背中側が破れてエネルギーが漏れ出すとともに身体がどんどん萎んでいき、仕舞いには手刀で首元を貫かれ、素体内部のエントリープラグを引き抜かれた瞬間、辛うじて原型を留めていたエネルギーの肉体がLCLに還元されて弾け飛び消滅してしまった。
残った頭部は無残にもヴンダーの艦首に打ち棄てられている。