エヴァンゲリオン第13号機
えゔぁんげりおんだいじゅうさんごうき
「第13のエヴァ。希望の初号機と対を成す、絶望の機体だ」
碇ゲンドウが建造したネルフのエヴァンゲリオン。
Qの終盤にて完成した最新鋭のエヴァにして「最後の執行者」。
外見はEVA初号機に似ているが、下半身に蛍光ライトグリーンの配色はなくTV版の初号機に近い。それもそのはず、第13号機は「希望の機体」と称された初号機と対を成す「絶望の機体」として製造されたものであるため。
眼球は4つあり、上段と下段でそれぞれの搭乗者とリンクしていると考えられ、カヲルが死亡した際には下段の一対が輝きを失った。
他のEVAとは異なり、操縦システムにダブルエントリー方式を採用しており、シンジとカヲルの2人で動かす。この特殊な仕様はメインシャフトをふさぐリリスの結界を突破するためとエヴァが2本の槍を扱えるようにするためであると考えられる(+DSSチョーカーによる覚醒回避が起こった際の保険?)。
また、アスカの改2号機との交戦の際には、カヲルは考え込んでいてシンジ一人でアスカの攻撃を捌いていたことなどから、機体の操作は単独でも可能であり、実際にシンジがカヲルの操作系を切断しても、槍を引き抜くという作業について、なんらかの問題が生じることはなかった。
他のEVAと違って「第~号機」という呼称をされているが、使徒が「第○の使徒」と呼ばれることに関係があるのかもしれない。
「神の機体」と称され、第13号機自体はATフィールドを持たないという特異な性質を持つ。
その性能や能力も他のエヴァとは一線を画すものを秘めている。
特徴的な武装としてRSホッパー:ATフィールドビットがある。ガンダムシリーズにおけるファンネルのような武装。普段はウェポンラックに付随するコンテナに格納され、有事の際には自動で展開される
マリの乗る8号機のアンチATフィールド弾を撃ち込まれるが効果がなかった所から、13号機本体にATフィールドがないことが判明。またこのことから、マリは第13号機を「アダムスの生き残り」であると推測している。
ATフィールドビットは第13号機本体のATフィールドがない事を補う武装と推測され、改2号機からの攻撃を防御しつつ、ビット自体をぶつけることで改2号機に攻撃を仕掛けていた。
なお改2号機に貫かれたビットは爆発している。
他にも徒手空拳で改2号機の攻撃を受け止めているが、プログレッシブナイフやバレットライフルのような基本武装を所有しているのかどうかは不明。
『シン』にて新2号機と8号機がネルフ本部着陸直後に対峙した腕ユニットも第13号機を補助する武装の一種であり、その機体のウェポンラックにはプログレッシブナイフが格納され、自爆機能も搭載されている。
リリスとMark.06に刺さったロンギヌスの槍とカシウスの槍を抜くべく、2対目の腕を展開し、4本腕の形態となる。ただし2対目の腕は肩からではなく、胸部装甲板の一部に擬態していた両腕が左右に展開する仕組みとなっている。
自らが引き起こしたニアサードインパクトによって世界を滅茶苦茶にしてしまった事を伝えられたシンジだが、カヲルにロンギヌスの槍とカシウスの槍があれば世界を元に戻せると聞かされ、第13号機への搭乗を決意。
第13号機は、シンジが知る綾波レイとは違ったアヤナミレイ(仮称)を乗せたMark.09を護衛につけセントラルドグマへ降下、リリスの結界を突破して、最深部へ到達する。
追ってきた改2号機や8号機と交戦し、改2号機で追いすがるアスカをなんとか退けると、ゲンドウに罠にかけられた事に気付いたカヲルの制止を振り切ってシンジはカヲルの操作系を切断し、第13号機はリリスに刺さる2本の槍を引き抜く。
なお、カヲルが疑問に気づいた時には第13号機は彼のコントロール下から離れており(管制システムから切り離された)、物理的にシンジを制する事は不可能だった。
第13号機が槍を引き抜くと、Mark.06の内部に潜んだ第12の使徒が活動を再開する。第12の使徒はMark.06の体外へ出ると第13号機を囲むように周りを回り、包み込んだ。
カヲルは第1使徒から13番目の使徒へ堕とされ、また13号機は二人のコントロール下から外れて第12の使徒を吸収し、覚醒状態となってしまう。
地上へと移動した第13号機によってガフの扉が開かれ、フォースインパクトの始まりの儀式がおこる。第13号機は葛城ミサトらヴィレのメンバーが乗るAAAヴンダーの特攻を受けるも、アダムスの器として覚醒したMark.09によってヴィレは排除されてしまい、フォースインパクトの阻止に失敗する。
だが、カヲルがDSSチョーカーの作動によって死亡し、8号機がシンジのエントリープラグを強制射出したことで第13号機は活動を停止、地上へ落下した。
その後カヲルの死で生きる気力を失ったシンジだが、アスカによって無理やり引きずられて救助される。
『シン』ではNERVによって回収され、ドグマから回収された二本の槍と共に最後の儀式、アディショナルインパクト発動のトリガーとして利用されることとなった。再起動する前にアスカの乗る新2号機に停止信号プラグを打ち込まれそうになるも、使徒化したアスカを新2号機からエントリープラグごと引き抜いて吸収することで再び「疑似シン化第3+形態(推定)」となる。
その後は、ゲンドウを体内に入れマイナス宇宙へと向かい、シンジの記憶の中で覚醒した初号機と「戦い」という名の「会話」を行い、最終的にはシンジの起こしたネオンジェネシスで初号機の中にいたユイとゲンドウによって全てのエヴァ共々ガイウスの槍に貫かれ消滅した。その際には一対の腕で初号機を抱きしめながら、もう一対の腕で初号機と自らを貫いている。
機体のみの参戦扱いとして、『第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇』に初登場。
初号機と比べるとアンビリカルケーブルこそ無くなったものの暴走しないというこれ以上にないレベルの超強化がされている。
そして、サブパイロットのカヲルにより前線に立ちながら味方をサポート出来るというこの機体ならではの特徴がある。
激励や希望等のサポート用の精神コマンドを持っているパイロットが乗っている機体でここまで高い戦闘力を持つのは本機かペルゼイン・リヒカイト、ナデシコ、存在自体がブッ壊れのアレ位である。
スーパーロボット大戦Vでは『序』『破』のシナリオ再現が行われているためか、隠し機体としての登場。
火力が大きく上昇した初号機と違い、こちらの強みは安定性となっている。
元ネタは「それをなすもの」に収録されている小説「彼方の待ち人」に登場する4本腕のエヴァ「フォウチュン」。
ゲーム「バトルオーケストラ」に登場するEVA甲号機も、ビット武装を使っている。
覚醒する際に肩のアーマーが弾け白い何かが生えてくる演出があるが、これは絵コンテで『翼の骨』と説明がされている。44Aなどが飛行に肩アーマーに似たパーツを使っていることを見るに、これまで肩アーマーはただのウェポンラックだと思われてきたが実は、エヴァの肩アーマーは翼であるという仮設が建てられる。これにより今まで謎となっていた、『なぜアダムに肩アーマーがあるのか』も、『翼だから』で説明がつく。
また、エヴァインフィニティたちにもエヴァと同様の装甲らしきパーツが付いていることから、ウェポンラックを含む、我々がこれまで装甲として認識していたものは、エヴァが本来持つ甲殻のようなものなのかもしれない。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
第9の使徒:3号機に寄生後に元々無いはずの腕を二本増やした点で共通点がある。
3式機龍、シンカリオン500 TYPE EVA:同じくシンジが乗っている機体でリスクの無い機体。実質スパロボでシンジを取り合う競合相手。
真ゲッターロボ:スーパーロボット大戦DDでまさかの競合相手となり13号機達に取っては『最大の目の上のたんこぶ』となった機体(1機でパイロットが3人出せるので出撃枠に空きが出る為)。
カイリキー:元から4本腕繋がり。ちなみに4本腕の構造が一番似ている。