概要
第七話「人の造りしもの」に登場。
日本重化学工業共同体、通産省、防衛庁がNERVのエヴァンゲリオンに対抗して共同開発した人型ロボットである。開発責任者は時田シロウ。
遠隔操作により本体にパイロットが搭乗する必要がなく動力源に核分裂型の原子炉を採用し150日間ものの連続行動が可能だが、ATフィールド及びその突破手段を持っていないため使徒に対する戦力としては不十分。
尚、直前の第六話に登場したラミエルに対して使用された陽電子砲の威力は1億8000万kwであり、仮に原子炉からの出力でこれを捻出しようとした場合、放送された1995年当時稼働していた世界中の原子炉の発電量の1/2にもなるので、後述の改のように当機がATフィールドを突破できた場合、とんでもない発明だったといえる。
公試運転の際に制御用OSが不具合を起こし暴走、エンジンがメルトダウン(核爆発)するまで無限走行を続ける状態へと陥った。EVA初号機と葛城ミサトの活躍によりエンジンが停止され事なきを得たが、配備計画は白紙となってしまった。なお、このトラブルは対抗組織の台頭を恐れたネルフ側の謀略によって仕組まれたものであり、ミサトの活躍とは無関係に自然停止したものと思われる。なお、管理パスワードは「※希望」。
腕をムチのようにしならせて歩く姿が特徴的。
※このパスワードを入力した際のキータイプ音が実在の(標準的なPCのキーボード)ものではありえない回数だったため、どのような入力装置が実装されていたのかが当時時折話題になった。(恐らく単純な演出ミスor実は再現可能と思われ、HDリマスター版では修正されている)
ジェットアローン改
ジェットアローン改とは、ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』に登場する、ジェットアローンの改良型。配備計画自体は廃案になったものの開発責任者である時田が意地と執念で完成させた。容姿そのものは頭部に面影があるくらいでぶっちゃけ元のJAとはあまり似ていない。というよりも、JA改を設定する際、「JAは発表会に間に合わせるために原子炉にハリボテの胴体と間に合わせの手足をつけただけのもの」であって「JA改が本来のジェットアローンの姿」と後付の設定がされている。そんなやっつけ仕事で間に合わせたJAが歩けば、そりゃ時田さんたち喜ぶよね。
動力は原子炉に代わってN2リアクターとなったためメルトダウンのリスクはなくなったが、冷却のための豊富な水源が活動地近辺に必要となる。幸い初陣の地となったネルフ本部ジオフロントには軍艦が活動可能な広さの地底湖沼があるため、この点は全く不安がない。
ゲーム中で特定のフラグを立てるとEVA量産機に襲撃されるネルフへの援軍として時田より託される。起動パスワードはJAと同じく「希望」。
武装は巨大なハンマーに掌から照射される電撃と一見頼りないものだが、ATフィールドを持っているEVA量産機に有効なダメージを与えられるトンデモメカ。スーパーロボット大戦Fの制作時に開発スタッフが庵野秀明監督に確認したように、ゲッタービームや超電磁スピンであればATフィールドを破れることは判明しているが、まさかあの一撃一撃がそれらに匹敵するようなパワーなのだろうか?(デザインした山下いくとによれば、武器のハンマーにはゴルディオンハンマーのイメージも含まれているとのこと)あるいは「心の壁」であるATフィールドは、完全に人の制御を離れて自律して動く兵器であれば破れるのだろうか。
いずれにしても、かつて赤木リツコに対し「ATフィールドですか?それも時間の問題にすぎませんよ」と大見得を切ってリツコとミサトに内心でバカにされた時田が、口だけの男ではなかったことを示した証となっている。ただし当然ながらジェットアローン改自身はATフィールドと自己修復能力(本ゲームにおける「ヘイフリック」設定)を持たないため、防御力と耐久力においてはEVAよりもはるかに脆い点には注意。
ANIMAにも設定上は存在している。
四式統合機兵「あかしま」
『エヴァンゲリオンANIMA』に登場するジェットアローンの発展機。…なのだが見た目は全く似ていない。従来のJAとは異なり有人機である。
変形する事により飛行が可能でありシンジからは羨ましがられた。大きさはエヴァの半分程度まで小型化している。
動力源はジェットアローン改と同様にN2リアクターだが大量の冷却水は不要。
JA子(じぇいこ)
『ぷちえゔぁ』に登場するキャラ。ジェットアローンを擬人化したメカ少女。人見知りであがり症。エヴァンチョー(初号機を擬人化したキャラ)のことが好き。なお(ジェットアローンと同じく)『動力は原子力』。
JA-02
新劇場版第4作『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』にまさかの登場。ヴィレが旧ネルフユーロ支部から物資を補給した際にビルの中のCGスキャン図としてEVA2号機の予備パーツだけでなく、この存在も確認された。予備パーツ扱いかは不明だが上半身と切り離された両腕のみが表示されていた。
作中に登場することは無かったが、第3作『Q』にて自爆大破したEVA2号機の修復パーツとして流用され、JA-02の部品を移植した「ニコイチ型EVA2号機」の左腕と脚部として扱われたことが各種媒体で判明した。『シン』に登場するEVA2号機の修復部分は濃緑ミリタリーカラーになっていたが、原案の段階ではアニメ版ジェットアローンを彷彿とさせるカラーリングとなっていた。
余談
元ネタは東宝怪獣映画『ゴジラ対メガロ』に登場するロボット「ジェットジャガー」及びその前身である一般公募作品の「レッド・アローン」。
因みにバトルスピリッツのゴジラ対エヴァンゲリオンでは「ジェットジャガーver.JA02-」という、破損箇所を修復し蘇った、という設定のカードが登場する。デザインは上述のジェットジャガーとジェットアローンが合体した様なものであり、型式や開発経緯は上記のJA-02に似ている。