概要
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qから登場する機体。正式名称は「汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型(ヴィレカスタム) 8号機」。
パイロットは真希波・マリ・イラストリアス。
元々NERVが建造していたものをWILLEが強奪し運用している。機体色は主にピンク、一部に白、黄色が入っている。
バリエーション
ボディ部分の差でα、β、γに分けることができる。
8号機α
Qの冒頭での姿。建造当時の仕様と推測される。
腹部及び四肢はNERV所有機と同様。後頭部に1本の角状の突起を有し、目は8つ。両側の突き出たバイザーのようなものを装着している。
目の位置や配列の仕方が「破の予告に出てきた8号機」の錨状の目の位置と一致するのだが、関連性は不明。
本編ではこの姿での出番は少ないが、仮設5号機が異色なことや、『破』までのEVAと並んだ時の違和感が少ないためか、パチンコでは『破』のマリがこれに乗っていることが多い。『スーパーロボット大戦V』のように並行で製造されたのだろうか。
8号機β
改装後の姿。
全体的に装甲が強化され、やや太くなっている。手首から腕にかけて篭手のような装備が追加された他、ひざや頭部の突起も太くなり、肩のウェポンラックが低くなっている。また、2号機と同様、手首辺りから内蔵電源の充電が出来るようになっているようだ。
8号機β 臨時戦闘形態
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||AVANT1(冒頭10分40秒00コマ)0706版に登場。
後述の戦闘で両腕を失った後に機械の義腕で補った姿。
間に合わせという一面が改2号機以上に強く、改2号機のものが元の腕とほぼ同じ大きさの義腕だったのに対し、機体全高とほぼ同等の大きさを誇る工業品的な腕をリング状のレールに懸架した物となっている。腕は肩関節ごとレール上を360°自在に移動でき、肩関節も縦に360°の可動域を持つ。
五指は無く、手の役割は物をつかむ程度でしか為せないと思われ、射撃は腕に付けられた機関砲を使うしかない状態となっているようだ。
また腰のリング状のパーツの両端にある物体と背中にある物体からAAAヴンダーの飛行時の出現するピアノ線のようなものが伸びていることが予告映像で確認できる。
素体からかなり逸脱した構造になった為か、義腕の操作には大型自動車のハンドルを彷彿とさせる専用のインターフェースが用意されている。操作感も独特なようで、「面白いけど違和感がある」「人型の可動域は踏襲してほしい」とボヤキを入れるシーンも。
改8号機γ
同じく『シン・エヴァ』に登場。
正式名称は「超極限空間対応用特殊装備追加可能型 改8号機γ 両腕暫定的補強仕様」。
α仕様のような細めのボディだが、黄色や白黒などの差し色の部分が増えている。両腕もエヴァ本来の生物的なものに戻ったが、肩のウェポンラックから手の甲まで、腕全体を赤い機械的なパーツで補強されている。
劇中での活躍
8号機α
US作戦に参加し、非常に長砲身のライフルをもって改2号機βの援護を行った。画面に映っただけでMark.04Aを5機撃破している。しかし高度不足のため、その後の戦闘には関与できずに大気圏に再突入した。
8号機β
物語中盤、AAAヴンダーを急襲したMark.09を迎撃、ハンドガンで頭を撃ち抜くことに成功するが、シンジを連れたMark.09の逃亡を許してしまう。
後半、セントラルドグマに降下した第13号機とMark.09を追って、改2号機γとともにセントラルドグマに進入、ライフルによる狙撃で、Mark.09の足止めを図る。改2号機γによって第13号機のRSホッパー:A.T.フィールドビットが破壊されたところにAA弾を打ち込むが効果は無く、マリは「この機体にはA.T.フィールドがない」と判断した。
第13号機覚醒後はそれを中断させるべく走りまわり、結局カヲルを失って落下する第13号機に取り付き、プラグを強制射出することでフォースインパクトを阻止した。
その後は第13号機に触れた所為で両腕を欠損し中破した機体が改2号機の残骸と共に回収されているシーンがある。
臨時戦闘形態
ユーロNERV第一号封印柱復元オペレーション作業の護衛機として登場。
両腕部の仮設アームに大型機関砲を装備しておりヴィレ攻撃の為に投入された膨大な数のMark.44A(航空特化タイプ)を撃墜しているが、冷却時間を置かずに連射していた為砲身が過熱で破損してしまい機関砲を破棄。
その後は蹴りやアームによる格闘戦を行い、最後は自身に突撃してきた44Aを纏めてブン回しながら放り投げて地面と衝突させるという大技で44Aを全て殲滅している。
直後、偽装コクーン内から現れ、陽電子砲による奇襲を仕掛けてきたMark.44B(電力供給特化タイプ)とMark.4444Cによる攻撃から何とか作業員らを防衛し、第二射が撃たれる寸前で、破壊されたエッフェル塔を陽電子砲砲身にねじ込み暴発させ4444Cらを殲滅する事に成功する。
改8号機γ
冒頭で上述の通り、臨時戦闘形態にて作戦を完遂。その際入手したパーツによってオーバーラッピング対応の改造を施された。
その後、予備武装を格納したコンテナユニット『ドラゴンキャリア』を背中に装備し、南極のセカンドインパクト爆心地跡にてネルフとの最終決戦に出撃。整備時のマヤのセリフから、分離テスト無しのぶっつけ本番で運用されている模様。それらから次々に格納された双刃や丸鋸などの武器を展開しては、装備を使い捨てていく新2号機に投げ渡し、サポートした。
その後ネルフ本部跡に到達するも、エヴァの腕が結合したような謎の存在の軍勢の襲撃に遭う。いち早く新2号機を第13号機の元へ行かせるため、「ここは任せて先に行け」を敢行、ムチ状の武器で応戦し腕を失いつつもこれを撃退。だがゲンドウの策に嵌ったアスカは逆に第13号機に取り込まれ、ガフの扉の先、マイナス宇宙へと連れ去られてしまう。
一時退却したマリは、再びヴンダーの制御を乗っ取っていたMark.09-Aを撃破の後捕食(この時頭部の装甲が展開し、眼が緑→明るいピンク色に変色している)し、右腕を再生したた上でシンジを連れてマイナス宇宙へと飛び込んでいった。
シンジがエヴァ初号機に搭乗してからはマイナス宇宙から脱出し、残りのアダムスの器3体であるMark.10、Mark.11、Mark.12を喰らい、左腕の再生とさらなる融合を行い、改8号機γ-プラス・フォー・イン・ワン状態となる。その後は新造されたガイウスの槍と共にエヴァイマジナリー内のシンジの救出へ向かった。
その後シンジの手により行われたネオンジェネシスによって全てのエヴァンゲリオンが槍で貫かれて消滅していく中には居らず、改変されていく世界の中に取り残されていたシンジの元へ辿り着いたマリを降ろした後、マリに見送られながら最後のエヴァンゲリオンとして消滅した。
余談
- モデルはパーマンのマスク。
- オーバーラッピングとプラス・フォー・イン・ワンの元ネタは『ウルトラマンタロウ』がウルトラ兄弟と一体化する技「ウルトラ・シックス・イン・ワン」(ウルトラ六重合体/ウルトラオーバーラッピング)。「ウルトラオーバーラッピング」はウルトラマンメビウスがウルトラ6兄弟と合体してメビウスインフィニティーになる行程も指す。
- なんの因果か、8号機の頭部シルエットはウルトラマンタロウのような三本角である。