概要
ベッコウバチ科Pompilidae に属する蜂。ベッコウバチは別名クモバチとも呼ばれるように蜘蛛を狙って襲う蜂として知られ、中でもこのオオベッコウバチはタランチュラを狩ることで知られる。狩り蜂の中でも最大格の蜂である。
その大きさはなんと6cm以上。青黒い体にオレンジの翅を持ち、いかにも危険と言わんばかりの存在感である。
そしてその警告通りに危険…というかめちゃくちゃ痛い一刺しをお見舞いできる。刺された時の痛みは昆虫の中でもトップクラスとされ、虫毒の痛みの指標となるシュミット指数を見てもあの弾丸アリに次いで2位という圧倒的な強さを見せる。如何に精神が強い人であっても叫ぶ以外にできなくなると言われ、電気ショックにも例えられる。ただしその痛みは5分ほどしか続かないし、アレルギー反応が起きなければ命に関わらない…とはいえ極力刺されるのは避けるべきか。幸いにもこの蜂は積極的に人間を刺すことは無い。
メスはタランチュラを襲うと蜘蛛の反抗を掻い潜って刺し麻痺させる。この見事な狩り具合からこの蜂は英語でタランチュラホーク即ちタランチュラを狩る鷹の異名を持つ。麻痺させた蜘蛛は予め掘った穴に運び込み、卵を1つ植え付ける。植え付けた卵が孵ると幼虫はタランチュラの中に潜り込んでは致命傷にならないように重要な臓器を極力避けながら体を内から食い尽くす。つまりタランチュラは生きたまま餌となるべく捕えられたのだ。生きていれば腐りにくいので新鮮な餌を提供し続けられるので敢えて殺さずに麻痺させたにすぎない。
こうして育った幼虫は蛹となり、数週間後には体を突き破って成体が出てくる。
ちなみにタランチュラホークとも呼ばれるオオベッコウバチだが幼虫の頃の食性とは打って変わって成体の餌は花の蜜。
オスはタランチュラ狩りには一切参加しない。高く伸びた植物の上で待ち、やってきたメスと交尾をするのみである。とはいえオスは絶好の交尾場を巡って争う様子も観察されている模様。
新甲虫王者ムシキング
激闘4弾と超神化2弾にお助け昆虫として収録。レアリティはお助け昆虫最高のSSR。属性はパー。肩書きはやはりというか、「タランチュラホーク」。
お助け技は体力が半分以下でパーで勝つと次のターンのダメージが強化される『火事場』の特殊効果を発動する「デッドエンドダンス」。
要は体力が半分以下に追い込まれている時に2連続で勝たないと有効に発揮されないという訳であり、オオベッコウバチ自身の追撃自体は大した火力では無い点も相まって汎用性が非常に低い。
一応特定の条件を満たすことで『火事場』の効果がより強力なものとなるが、ある有志が長期に渡って独自に検証するまで一切不明なままという事態が続いていた。
その上その条件が非常に厳しくリスクが高すぎる点も相まって、残念ながら有用とは言い難いお助け昆虫と言える。