CV:岩崎征実
概要
ローブル聖王国の兵士。階級こそ下から四番目の『班長』であるが、先代聖王から『九色』の地位を与えられている(何色かは不明)。
人物像
他人の命令を聞くのは大嫌いな、『我が道を突き進む』性格の持ち主。そして強さを重んじるが故に、「俺に命令するなら、まず戦って俺の背中を地面に付けてから言え」という行動に出るのと、強者を見るとどちらかが倒れるまで腕試しを行おうとする。
これらの問題行動によって、貴族や上官相手に暴力事件を頻繁に起こし、降格された回数は10回にも及ぶ。
『九色』の一角に数えられているにも拘わらず、班長という低い地位にいるのも、その性格が原因となっている。
しかし人望は厚く、貧弱な貴族に顎で使われるのを不満に思っていたオルランドと同じく粗暴な者達が彼を慕って集まり、その結果『隊』と言ってもいい程の人員が揃った、愚連隊ならぬ『愚連班』が完成するに至っている。
なお、この班はオルランド程では無いが腕利きの班員が集まっているため、彼等を苦々しく思う上官でもおいそれとは手が出せない、治外法権的な地位を築き上げている。
上官にして同じ『九色』のパベル・バラハに対しては、かなり砕けたざっくばらんな態度で接していたが内心では尊敬しており、聖王国で一番認めていた(しかし、娘と妻の長話を何度も聞かされる事に関しては辟易していた)。
容姿
筋骨隆々とした男で、長年風雨に晒され続けた巌の様な顔に太い眉と無精ヒゲが加わり、とても野性味に溢れている。その反面、目は小さくて丸っこいらしく、その部分に関してだけはアンバランス。
作中では「太い腕、鎧を着ていても分かる厚い胸、捲り上げた袖から突き出した逞しい腕と、どの部分をとっても分厚いとしか言いようのない男だった」との記述がある。
原作ではパベル同様に挿し絵は無かったが、劇場版『聖王国編』の冒頭にて登場しビジュアルが判明した。
強さ
戦闘に関する描写は無かったが、強さのみで『九色』の地位を与えられていた事からも、その実力が窺える。
かつて増長していた時に、弓兵のパベルと近距離戦で模擬戦を行い敗北。鼻っ柱をへし折られたが、現在なら近距離に限って勝てる模様。
何本も同じ剣を所有しているが、その理由は使用している武器を破壊する代わりに、その数倍の一撃を生むスキルを持っているためである。
過去にバザーと直に戦った事があり、手持ちの武器らしい武器は全て破壊されたが、味方の援軍が来るまで持ちこたえて退却させた。
しかし本人としては、自分がバザーにとって早急に殺さなければならない敵と見なされなかった事に、敗北感を覚えている。
作中の動向
東の城壁で夜番であるパベルと交代ついでの世間話をして、ガゼフ・ストロノーフが魔導王と一騎討ちで敗北した話をする。
自分よりも間違いなく強いガゼフが魔法に負けてしまった事から、自分が飛び道具や魔法を軽視していたと感じて、国を出てとりあえず魔導国へ武者修行に出る相談をした。
その時突如亜人の大軍と、それを率いる魔皇ヤルダバオトが出現。そしてヤルダバオトが放った《隕石落下(メテオフォール)》で城壁が破壊され、巻き込まれたパベルが死亡。激昂に駆られたオルランドは単身でヤルダバオトに突貫するも、《支配の呪言》で自害を命じられ自らの剣で喉を貫いて死亡した。