ネイア・バラハ
ねいあばらは
CV:青山吉能
役職 | 聖王国解放軍従者 |
---|---|
住居 | ホバンス一等地(実家) |
職業レベル | サーヴァント?lv、アーチャー?lv→パラディン2lv、セイクリッド・アーチャー3lv、エヴァンジェリスト2lv、ファウンダー4lv |
誕生日 | 上風月1日 |
趣味 | 自室の掃除など一人でコツコツできるもの→魔導王の素晴らしさを 語り合うこと |
二つ名 | 犯罪者瞳→凶眼の狂信者 |
ローブル聖王国の聖騎士団に所属する、訓練兵の少女。凄腕の弓兵で『九色』の一角である父親のパベル・バラハと、元聖騎士の母親を持つ(なお、どちらも亜人軍との戦いで戦死している)。
魔皇ヤルダバオトの軍勢にローブル聖王国が襲撃され、敗残兵からなる解放軍の使節団を他国に送り届ける斥候役として登場。
ヤルダバオトの襲来で主人と妹を失ってから、感情の制御が出来なくなった団長のレメディオス・カストディオの八つ当たりの対象となり、絶え間ない理不尽な扱いに心をすり減らしているが、聖王国の民のために耐え続けている。
人物像
父親から受け継がれてしまったある特徴のせいで、幼い頃から友達は殆どいなかった。
それに加え、父親のパベルが超の付く凄腕の戦士である事から周囲からは腫れ物扱いされてしまい、結果として良い人間関係を作る事が苦手となり、1人で何かをするのが好きという性質を持つ。
それでも擦れる様な事は無く、真面目で責任感の強い性格に育った。更に聖王国では珍しく、特に亜人種に対して偏見を持っていない。
容姿
父親譲りの殺し屋の様な非常に悪い目付きが特徴。吊り上がった細目に小さな黒目は常に睨んでいる様な印象を相手に抱かせ、更に目の下のクマも相まって、よく周囲から誤解を受けている。
目付きのせいで人混みは歩きやすいが、都市門の荷物検査は入念に行われてしまう。
また作者からは12巻雑感にて、「普通にしていても睨んでるような感じがするので、ぶっちゃけ上司受けとかあんまり良くないです」と書かれている。
アインズが個人的に協力を申し出た際、アインズのご機嫌取りのためにレメディオスからアインズの付き人になる事を言い渡され、アインズと行動を共にする事になる。
上述の通り、弱者を守る正義の使徒だった筈のレメディオスは弱者である自分を感情のゴミ箱の様に扱い、周りの人間もそれが不条理であると知りながら、聖王国を救うためにはレメディオスを失う訳にはいかないという理由で黙認し、彼女を助けてくれる『人間』は誰もいなかった。
しかし一国の王であると同時に、生きとし生ける者全ての敵である筈のアンデッドのアインズが自分の様な立場の人間にも優しくしてくれた事、更にアインズの王としての威厳ある風格や庶民の目線に立っての言動・行動を目撃する内に、徐々に彼に心酔していく様になる。そしてそれと同時に、自身がこれまで積み重ねてきた『正義』の概念が揺らぎ始めるのだった。
…もっともそのアインズこそが、両親を殺して母国を蹂躙している張本人の親玉なのだが…(なお、当のアインズはネイアの殺し屋の様な目付きに怯え、「何かしてしまったか?」と内心では懸念を抱いていた)。
加えてレメディオスとは違い、(アンデッドの特性でもあるとは言え)感情の制御が出来ているアインズと接した事で彼の行動や考え方に感化され、「全てを救うという理想のためには力が必要」だと悟る。
やがてヤルダバオトの前にどこまでも無力でありながら、あれだけ恩を受けたアインズに対しアンデッドだという理由だけで利用して切り捨てようと考えるレメディオスと聖王国に見切りを付けるが、最後まで王国の民を守ろうという決意は固く、アインズからの魔導国行きのスカウトを断っている。
ちなみにこの際、死ぬと分かっていても最後まで民のために戦う決意を固めているネイアを見たアインズは、在りし日のガゼフを重ねている。
前述の通りアインズに心酔し彼のために尽くすも、結局のところ当のアインズには伝わっておらず(それどころか「嫌われている」と勘違いしていた)、12巻の終盤にてアインズは連絡役のドッペルゲンガーに「(聖王国に)助ける必要のある人間はいない。適当に間引け」と指示してしまう。
亜人達との戦いにおいては、アインズから借り受けた多数のマジックアイテムを駆使してカスポンドの救出を果たしたほか、数多の亜人を相手に奮闘するも次第に劣勢に追い込まれ、亜人が萎縮した機を突いて突撃を敢行するも戦死してしまった。
しかし『己(アインズ)に心酔し、ナザリック側につく人間を作って欲しい』とデミウルゴスから頼まれていたものの、そのためにわざわざ助けたレメディオスからは邪険にされて上手くいかず、落胆しながら戻ると唯一少しでも仲良く出来ていた(アインズ視点)ネイアが死んでいたため、このままデミウルゴスからの頼みを果たせないのは不味いと危惧したアインズにより蘇生させられた(ネイア自身には一度死んだ自覚がない)。
そして自身の前に現れたアインズを見たネイアは、「(力を持ち、その力を正しい事に使える)魔導王自身が正義」という事を確信する。
以降はアインズと2人で捕虜収容所を奪還したり、カリンシャでの藍蛆(ゼルン)の王子・ビービーゼー救出任務では、「ヤルダバオトの配下だったがアインズが戦いの間に支配権を奪った」という名目で参戦したシズと共に水精霊大鬼(ヴァ・ウン)を倒し、救出後はビービーゼーも加わり頭冠の悪魔(サークレット)と戦うといった、八面六臂の活躍を見せる。
魔導王崩御の報せを聞かされた際はそれを嘘と見抜き、後に『魔導王救出部隊』という名の支援団体を設立した。
なお共に戦ったシズとは、アインズを慕う者同士意気投合しており、「シズ先輩」と呼ぶ様になった。
シズの方もネイアが気に入ったらしく(「可愛くない」と連呼してはいたが)、お気に入りの証の1円シールを彼女に貼っている。
終戦後、北部聖王国でのアインズの素晴らしさを解く事を目的とした新興コミュニティーの教祖となり、人前に出る際はアインズから貰ったバイザー型ミラーシェードを常に着けているため、“顔なし”の異名が付いた(アインズがミラーシェードを渡したのは、その怖過ぎる目付きを隠して欲しかったためであり、結果として以前より人間関係の構築が楽になっている)。
別れ際にアインズから掛けられた、「君ならばこの国を立ち直らせる事が出来るはず」との期待の言葉を胸に、聖王国や自分がアインズから受けた恩義を返さんとする彼女の教えは北部の多くの人間に支持され、今では神殿勢力以上の影響力を有するに至った(ただし、教義の内容が支配者の立場を揺るがしかねないものであるため、南部では排斥されている)。
教団の主な教えは『弱者のまま努力しない者は悪であり、全員が強者になるべく努力すべきである』というものであり、暇な時は鍛錬を積むように信者に命じていて自分もそうしている。
奇しくも、戦死した前聖王カルカ・ベサーレスの『弱き民に幸せを、誰も泣かない国を』という理想とは道順こそ違えど、弱者の力を底上げして『弱者が泣かない』状態にするという現実的なアプローチを行う思想となった。
書籍版14巻では、魔導国の公式文書に聖王国の国璽に連なり自身の印章を押されていた程であり、新たな聖王となったカスポンドも黙認している事が窺える。
当初は母親に憧れて聖騎士を目指していたが、生憎剣術の才能には恵まれていなかった。
そのため聖騎士の道を選んだ事に関しては、親バカのパベルですら「娘に最も向いていない道」だと反対し、母親からは「私に勝てたら許してやる!」と殺意を向けられている。
しかしその一方で、父親譲りの鋭敏な感覚と弓の才能を持っていて、弓であれば訓練しなくてもそれなりに使う事が出来る。
また野伏(レンジャー)の職業(クラス)は持っていないため、野伏などが使う潜伏術は知らないが、作中では前述の鋭敏な感覚を駆使して使節団の移動を命がけで補佐している(しかしレメディオスにはその重要性が伝わっておらず、ネイアのお陰もあって無事に目的地へと辿り着けても、「何も起こらなかったのだから自分達だけでも何とかなった」と本気で考えていた)。
上述の通りアインズによって蘇生させられたのと引き換えにレベルダウンしてしまったが、戦争中のシズ引率による作戦行動、元々持っていたサーヴァントの職業置き換え効果と、終戦後に教祖として魔導王の素晴らしさを説いて回った事で、様々な職業を獲得した。
なお一度下がったレベルは、戦争を生き抜いた事でレベルアップし充足を果たしている。
習得クラスは近接型と遠距離型、そして宗教指導者としてのものが混在しており、13巻のキャラクター紹介でも無駄が多いと書かれてしまっているが、それでも単純なレベルであれば一般的な聖騎士(推定レベル7~8)を上回っていることになる。
さらに原作ではアインズから借り受けた装備を返却しているが、劇場版では正式に下賜されており、それも加味すれば聖王国内ではそれなりの実力者になっていると思われる。
主な使用スキル
- 聖撃
聖騎士が得る初歩的な特殊能力。攻撃の際に、武器へ聖なる力を流し込む。
レメディオスを始めとする聖騎士達は剣に対して使用しているが、ネイアは13巻で『セイクリッド・アーチャー』の職業を習得してから、弓矢にこのスキルを用いて遠距離攻撃に使用出来る様になった。
- 他者の思考を誘導(洗脳)するスキル(仮称)
13巻のキャラクター紹介で判明したスキル。しかし本人にその様なスキルを有している自覚は無く、更にネイアの能力では心に傷を持つ者にしか効果を発揮しないが、ヤルダバオトの襲来で心に傷を負った人々には効果覿面であり、結果的に信者を増やす事に繋がっている。
装備
- バイザー型ミラーシェード
13巻の終盤でアインズから貸し出されたアイテム。3分に1回、放った矢が相手の前で跳躍し襲い掛かる『蛇射』というスキルが使える。
上述の通り、アインズはネイアにその怖過ぎる目付きを隠して欲しいがためにこのアイテムを貸し出したのだが、面と向かって言う訳にもいかないので「常時戦闘準備だから外さなくていい」と誤魔化した。なおネイアはそれを真に受け、アインズの合理的で深い考えに感服している。
アインズから一時的に借り受けた物
- アルティメイト・シューティングスター・スーパー
ルーン技術で作られたという弓。持ち主を強化する能力がある(ちなみにその一風変わった名称を見るに、名付け親はアインズである模様)。
通常の弓より装飾が多く非常に重そうに見えるが、手にすると驚くほど軽い。ネイアからすれば、超が二つ付く位の一級品。
- 大きな紅玉髄(カーネリアン)を五芒星が取り囲むネックレス
正式名称は不明。恐怖を打ち消す効果がある模様。
- 射手の小手
装備者の射撃の技術が向上する。元々は、アインズが射撃技術を必要とする魔法のために作ったはいいが、そちらの魔法は完全に捨てたので死蔵されていた。
- 精神防壁の冠
紫水晶(アメジスト)を嵌めた薔薇の蔦の様に、棘が飛び出している銀のサークレット。精神を守護し、魅了や恐怖等に属する攻撃を防ぐ。
魔法は完全に防げるが、特殊能力等に由来するものは抵抗へのボーナスのみとなる。注意点として、プラスの効果も打ち消してしまう。
- 亀の甲羅(タートルシェル)
元はバザーが着用していた鎧。半球状の光の膜が着用者の周りに現れ、射撃武器の威力を減退させる。回数の有無は不明。
- 治癒魔法が使えるネックレス
正式名称は不明。信仰系の第三位階魔法《重傷治癒(ヘビー・リカバー)》が使える様になる。回数制限は無いが、通常で魔法を発動するよりも大幅に魔力を消費する。
非常に細やかな細工が施されており、緑色の宝石を手にした女神を象っている。
本編
- 人気について
初登場となった12巻では実質的な主役と言ってもよい程の立ち位置にいる事に加え、不条理に苦しみながらも耐え忍ぶその姿に共感を覚えた読者も多かった事で、密かな人気を誇っている。
12巻ラストでは、アインズが上述の通り「(聖王国に)助ける必要のある人間はいない。適当に間引け」と言った所で次巻に続いてしまったため、13巻が出るまでの間作者のTwitterには「ネイアを殺さないで下さい」という内容の嘆願が相次いだという。
- 容姿について
作者は当初ネイアを男性キャラにするつもりだったそうだが、男性の新キャラは既に11巻で登場したゴンドがいたため、「相次いで男だけ出るのはちょっとな」という理由で女性に変更したという(ネイアの容姿が中性的なのは、その名残と思われる)。
また、悪い意味で特徴的な顔をしているおかげで悩みは尽きなかったが、結果的に人間の顔を覚えるのが苦手なアインズからよく覚えてもらっている事に一役買っているので、結果オーライだったりする。
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