概要
旧名:イザリウオ
英名:フロッグフィッシュ
体長10~30cmくらいの小柄なアンコウの仲間。
本州中部以南/世界中の暖海に生息。
水深300m以浅の海底の岩礁域に40種余りが知られている。外観がヒキガエルを連想させるので、この名前が付けられた。
体がやや側扁するためアンコウの仲間としては高さがある体型をしているが、腹を膨らませると球形になる。体表には無数の微細な突起が散在して粗雑であり、多彩な体色とともに擬態性がある。胸鰭と腹鰭は丈夫で体を支え、必要に応じてこれを使って海底を歩くように移動する。
以前は「イザリウオ」という愛称で親しまれていたが、「いざる」というのは「尻を下に付けたまま(座ったまま)進むこと」を指し、「いざる人」というのは足の不自由な人を差別する用語」であるとされ2007年に現在のカエルアンコウに改名された。
※いざりは「漁り」とも書き、生態的にもこちらが由来なのだが、昨今のご時世に配慮した改名となった。同様に「カラフトマス」の「セッパリ(背張り)鱒」とか、オシザメ(現チヒロザメ)とか、ランプサッカーこと「セッパリダンゴウオ(ダンゴウオの仲間)」がセダカダンゴウオに改名されている。オシは聾唖のことで、セッパリはくる病を指すと指摘されたため。
釣りをする魚
針の付いた偽の魚(ルアー)を動かして、生きている餌をのように見せて魚を釣るのがルアー釣りである。アンコウの仲間であるカエルアンコウは、魚でありながら、ルアー釣りのように頭の先の第1背鰭を動かし、餌を捕える。
カエルウオ
英語でフロッグフィッシュと呼ばれるこの魚だが、実は「カエルウオ」という魚が実在する。
ギンポという細長い体型をした魚の仲間で、ハゼに似た見た目は蛙っぽくないが、岩場を跳び跳ねるように移動することから名付けられた。
主な種類
カエルアンコウ属
- カエルアンコウ
- ベニカエルアンコウ
- オオモンカエルアンコウ
- クマドリカエルアンコウ
- イロカエルアンコウ
- チュバークレイテッド・フロッグフィッシュ
ハナオコゼ属
- ハナオコゼ