概要
カカタ(名称判明前は『機械ガニ』と表記される)はオープンワールドゲーム『原神』の登場キャラクター。
主な登場エピソードはティナリの伝説任務・フェネックの章第一幕「答えのない課題」。
見た目は白い「遺跡防衛者」なのだが、一般的な遺跡防衛者とはあらゆる面において異なっており、この伝説任務ではストーリーの中核を担う存在となっている。
ストーリーでの活躍
スメールシティの周辺に出没しており、行商人を襲っては機械パーツのみを盗難していた。
密林の奥の「汚染区域」を住処としているようであり、その「汚染区域」を処理するために動いていた旅人とティナリにより成敗されてしまう。
しかし「汚染区域」の重要参考機械でもあるため、一行はあえてカカタを破壊せず「機械パーツを報酬とする代わりにそこまで案内してほしい」とダメ元で頼む。すると何とその言葉を理解して素直に聞き入れ、一行を「汚染区域」にまで案内した。
なおその間にカカタは怪我人を見つけたり、食料やコーヒーを用意したりなど、「ご褒美として機械パーツを貰うこと」を目的とした行動をする様子が多く見受けられており、それだけ機械パーツへの執着が強いことが窺える。
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以下、フェネックの章第一幕「答えのない課題」のネタバレ
「汚染区域」の原因はティナリの後輩であるアバッドイが、「機械生命」を研究するために地脈エネルギーを抽出し続けていたことが原因だった。そしてカカタはそのアバッドイが作り出した「人の言葉を理解し、人と共生できる『真の生命』」のサンプルとして生み出された機械であった。
しかし「機械生命」の研究は教令院から禁止されており、アバッドイは教令院を離れる羽目になっていた。そのため膨大な費用がかかるこの研究を続けるにも彼は組織の力を借りられず、自費で何もかもをやりくりする必要があった。
結果まともに食べ物も食べず、自分の身体の不調すら無視していた彼は遂に衰弱死。カカタは彼の生きている間では結局「人間の言葉を理解し、自ら考え動く」段階には到達できず、アバッドイの研究は無念に終わってしまったのだ。
ただしティナリは「もしアバッドイがカカタを『実験品』ではなく、『友人』として見ていたら、彼の出した結論はもっと違ったものになっていた」と語る。というのも……
カカタが機械パーツを集めていたのはかつてアバッドイが自身にしてくれたときのように、動かなくなったアバッドイを『修復』するためだったのだ。カカタは不器用に今まで集めた機械パーツをアバッドイの心臓部分に置き、そうすれば彼が再び動き出すと定義していた。
ただ残念ながら、人間であるアバッドイが機械パーツで蘇るはずもない。何度も繰り返した末の劇中で、遂に「主人はもう動かない」という現実を理解したのか、その場に泣き崩れるかのように震え伏せ、機能を停止してしまう。
カカタも、エネルギーを補填し古くなったパーツを交換してくれる主人を喪って長い身であり、ガタが来ていたのだ。
しかし実のところ、カカタには自身のエネルギーやパーツが破損した場合に、自力でそれを優先して修復するサバイバルコマンドが搭載されていたことも判明している。そう、カカタは優先事項として設定されていたはずの自身の修復をそっちのけで、主人を修復しようとしていたのである。
自身の不調を無視してまで事を成そうとする姿勢まで、奇しくも主人と似てしまっていたのだ。
ティナリは地脈抽出装置を止めると、「教令院のルールでは機械生命による研究資料はすべて破棄される」と告げ、翌日パルディスディアイで会おうと旅人と約束するのだった。カカタも教令院のルールに乗っ取り解体されてしまうのだろう……
と思われたのだが、パルディスディアイに来た旅人の目に入ったのは活気を取り戻したカカタの姿だった。ティナリは教令院に見つからないよう「汚染区域」を後始末し、カカタを修復して実験のアシスタントとして採用したのだった。
ティナリはカカタについて「どんな命にも生まれてきた意味がある」「彼が『真の生命』になり得る可能性がある以上は、僕はそれを信じたい」とコメントしている。
この伝説任務消化後はパルディスディアイに行くとカカタに会うことができる。周囲の人を驚かさないようにするためか、昼間は研究室内でキューブの形になって寝ており、夜になると外で活動している。
余談
魔神任務第三章第五幕「虚空の鼓動、熾盛の劫火」をプレイする前にこの伝説任務を消化していると、ティナリがスカラマシュから襲撃を受け負傷してしまう場面の後、ティナリが床ではなくカカタの上に座り休息する。
またアルハイゼンの伝説任務でも、「夜のパルディスディアイに謎の生物がいる」という噂が流れている記録が見つかる。
デートイベントでの出番
ファルザンのデートイベントにも登場。ティナリが旅人に、ファルザンと会うよう依頼したきっかけ。
カカタは搭載されていた「甦生装置」の故障によりぐったりしており、そんなカカタを修復すべく甦生装置を探すことが目標となる。
このイベントでは、ノートを書き写したり手紙を配送したりする形で人と共生していた自律装置「タミミ」が登場。
タミミの体内には100年近く前に失踪したファルザンを探すように改造された甦生装置が搭載されており、タミミは集めた部品で自身を修復しながらずっとファルザンを探し続けていた。
偶然にもタミミはファルザンと再会し友人や肉親からの手紙を彼女に渡す使命は果たされたものの、この時点でタミミの身体はとうに限界を迎えておりその場で機能停止してしまう。
ファルザンは考えた末、タミミに搭載されていた甦生装置をカカタのために持ち帰ることを選ぶが、事前に旅人がタミミの件をティナリに伝えるかどうかでエンディングに分岐が生じる。
タミミの件をティナリに伝えなければ、そのままティナリが甦生装置を受け取り、カカタの修復に取り掛かる。
タミミの件をティナリに伝えるとティナリは甦生装置の受け取りを躊躇うが、ファルザンは「あくまで一時的にカカタに預かってもらうだけであり、タミミのことを諦めてはいない」「タミミの修復方法を考えるのが次の課題」と伝え、一行はひとまず目の前にいるカカタの修復に取り組むことになる。
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