概要
オープンワールドRPG「原神」に登場する組織。
スメールに存在するテイワット最大の学術機関であり、同国の行政機関でもある。
テイワット全土から有能な人材を学生や研究者として受け入れており、自国からもしばしば巡回学者を他国へ派遣して、研究のための知識・資料を集め続けている。
初代草神マハールッカデヴァータの死後、新たな草神であるクラクサナリデビに失望し、後者の幽閉・秘匿と先代の遺産であるアーカーシャによる事実上の統治を行っていた。
それ以来アーカーシャによる情報統制、キングデシェレトを信仰する砂漠の民への弾圧、クラクサナリデビ信仰への圧力や規制などの統制を強めていった。
本編開始時点ではアザールが大賢者となっており、六大学派とファデュイの力を集結しマハールッカデヴァータを復活させるという「偉業」を成し遂げようとした。
しかし院を疑う一部幹部や一般市民、そして旅人によってクラクサナリデビが解放され、彼女とスメールの知恵によって失敗に終わった。
クラクサナリデビを指導者として、アーカーシャの封印や人民に寄った改革が進んでいる。
勢力
内部は「六大学派」と呼ばれる派閥に分かれ、その下に学院がついている構造になっているが、長い年月で学院の新設や統廃合が繰り返され、現在は「筆頭学院＝学派」という認識が一般的になっている。
ただ時代の流れにより衰退している学派も多く、特に知論派・因論派・妙論派はその傾向にある。
各学派のトップは賢者と呼ばれ、その下に数多の学者や学生がつく。六人の賢者の中からさらにそれを束ねる大賢者が選出される。
入学の時点で狭き門であり、卒業となるとさらに難しく、20代のうちに卒業出来ない学生もざらにいるという。試験を突破し卒業が内定した者はダステアと呼ばれ、学会への正式所属や研究への予算供与など、学者としての地位が認められる。さらに上位のハーバットなる地位も存在するが、現時点では詳細不明。
以下ではプレイアブルキャラと魔神任務・イベントに登場する主要NPCを挙げるが、他にも多数の名有りNPCが在籍している。
生論派・アムリタ学院
- 卒業者：ティナリ
シンボルカラーは緑で、鷲の紋章を掲げる。専門は生物学・生態学・医学など。
草神が直々に設立に関わったとも言われる、最古にして最大の学派。無償診療所のビマリスタンを運営している他、「死域」の解決を目標に挙げている。
現賢者はティナリの師でもあるナフィス。
明論派・ルタワヒスト学院
- 在籍者：レイラ、ハイパシア
シンボルカラーは青で、象の紋章を掲げる。専門は天文学・占星術。スメールでは明論派にのみ占星術の勉強が認められている。
大賢者であったアザールはこの学派。
素論派・スパンタマッド学院
シンボルカラーは赤で、孔雀の紋章を掲げる。専門は元素学・錬金術。
その性質上、各地の地脈や元素を観測するダリオッシュ(巡回学者)が非常に多い。
リサとセノの師匠・養父であったジュライセンも此処の所属。
知論派・ハルヴァタット学院
シンボルカラーは黒で、牛の紋章を掲げる。専門は言語学・符文学。
長きにわたって古代文字の解読などを行っているが、勢力は小さく変人揃いで将来性も薄いという。現在最も入学者が少ない学派と言われている。
当代の賢者であった人物はカジェ。
因論派・ヴァフマナ学院
- 在籍者：ティルザード、アカバ、笠っち
シンボルカラーは黄色で、馬の紋章を掲げる。専門は歴史学・社会学。
砂漠の神キングデシェレトの遺した理論への否定と反証から生まれたという。カーンルイア遺跡に関する研究も行っており、彼らの間でカーンルイアは「ダーリ」と呼ばれる。
近年はあまり有名な研究者は出ていないものの、直近では笠っちが話題となっている。
妙論派・クシャレワー学院
- 在籍者：ジャザリー
- 卒業者：カーヴェ
シンボルカラーは白で、獅子の紋章を掲げる。専門は建築学・機関学。
近年一番の弱小学派であり、カーヴェの才覚に目を付けたさる商人の投資がなければ存続さえも危うかったという。建築以外に繊維産業などもこの学派が関わっている。
以前はカビカバスという優秀な学者が在籍していたものの、研究中の事故で命を落としている。
研究内容
多数の研究が行われているが、ここではその一部を挙げる。ただし"事件"を描くストーリーの性質上、現スメールでは違法とされた非合法面の描写が目立ってしまいがち。
| 学派 | 名前 | 研究内容 |
|---|---|---|
| 全学派 | アザール含む4名の賢者と部下、ファデュイ | 創神計画 |
| 素論派 | ハジャナド | リメルトタブレット(戦闘をサポートする薬) |
| 素論派 | ホッセイニ | プルシナスパイク |
| 素論派 | アバッドイ | カカタ(機械生命)の制作 |
| 素論派 | ズィーナト | 機械的構造体に神の目を搭載する研究 |
| 知論派 | ファルザン | 多機能遺跡探索補助端末(毘藍婆重機) |
| 因論派 | アカバ、笠っち、ルミ(引き継ぎ元) | 稲妻のたたら砂に存在しうる歴史事件についての簡単な分析 |
| 因論派 | シラージ | ハイブマインド(頭脳接続) |
| 因論派 | サーチェン | 砂漠の民を救う研究 |
| 明論派 | カビカバス | 遺跡巨像の研究 |
| 知論派/妙論派 | アルハイゼン、カーヴェ | キングデシェレト文明の古代遺跡における古代文字と建築デザインの方向性についての解読(取り消し済) |
| 不明 | 不明 | アーカーシャ端末 |
以下では現在籍者のうち、旅人と面識のある主要人物のプロフィールと研究内容・専攻を示す。
生論派
- ジャミ：フェーイズの〇〇というイベントに登場する人物。頭の回転が速くなるフェーイズポーションについて研究している。
- バシマ5世：イベント「カラコロ！チュンボール」に登場する人物。曽祖母が開発したボードゲームの研究を行なっている。
- ラミヤ：イベント「アニマルビジョン」に登場する人物。アーカーシャを転用して動物視点で
明論派
- アザール：大賢者、本編で神を創ろうとしていた。失脚後は森で修行をしている。
- ハイパシア：旅人がスメールで最初に会う人物。パリプーナライフに到達するため香を焚いていた。
- レイラ：表は目立たない学者だが二重人格者であり、もうひとつの人格の行動力は凄まじい。占星学専攻。
素論派
- ホッセイニ：イベント「エネルギー原盤」で馴染みの旅人も多い彼は、その研究で成功を収めた。
知論派
- ファルザン：100年前に有名だった学者で専攻は古代文字研究。キングデシェレト遺跡の探索中に閉じ込められ、生還するも時代遅れの研究となっていた。専攻ではないがギミック学にも精通。
因論派
- 笠っち：草神からの指示で事件解決のため建前として入学したが、稲妻関係の研究に口を挟むと評価され巻き込まれた。たたら砂の歴史や社会批判を専攻とする。
- アカバ：間章第3幕でたたら砂の研究をしていた人物。笠っちのツッコミに目をつけた。
- シラージ：アーカーシャのように脳を繋いで集合自我を作る研究をしていた。
妙論派
- ザハバディ：派内ではかなり有名な年老いた教授。
学派不明
- セタレ：本編では大賢者の助手だった。改革後は砂漠の民への教育を行なっている。
身分
- 賢者
各学派の代表。事実上スメールを統治する役割でもある。そのトップは大賢者と呼ばれる。
- グランドキュレーター
資料の管理などを行う役職。
- 教令官
詳細不明。
- ハーバッド、ダステア
成果を出し地位が認められた学者を指す。
- ダリオッシュ(遊学者)
外国での研究が認められた学者。スメール外にいる学者NPCやイベントに登場する学者は洩れなくダリオッシュ。
- マハマトラ
禁を犯した学者を裁き、院内の秩序を守る監察機関。
トップは「大マハマトラ」と呼ばれるのだが、当代のセノは歴代でも屈指の敏腕さと容赦のなさを持つ為、学者からは畏怖の対象となっている。
- 書記官
賢者の補佐を行う役職。法律の作成やアーカーシャへの書き込みなども担当する。
追放者
- 狂学者（グラマパラ）
文字通り狂った学者のこと。マハマトラに捕らえられ、賢者の判断でアアル村に追放される。違法な研究のほか、パリプーナライフ(神や世界樹との意識接続)の過程で発狂するとこう扱われる。
姥捨山にされていたアアル村だが、過去に問題を解決した事で敬意を込めて「グラマパラ」と呼ばれる様になった。
- ナガルジュナ団（スケプティック団）
500年前カーンルイアの戦乱に影響され、戦争こそ秩序と考える過激な思想から教令院とは袂を分かった一派。現在は砂漠奥地「蒼漠の囿土」に隠れ住んでいるが、閉鎖的な環境により衰退が著しく、現在では伝統も武力も失せた貧小派閥と化している。
本人らは教令院に顔を出しつつ属していないと主張しているが、教令院は六大学派外の派閥と扱っている。
歴史
学院全体
- 大昔、初代草神マハールッカデヴァータが直々に設立したのが始まりで、500年前の厄災の時には既に確立された組織となっていた。
伝説では、夢の中で草神を探し試練を乗り越えた者が草神の言葉を聴き、一人目の賢者として教令院を設立したという話がある。
- 草神を中心に世界樹から得た知識によって発展していったものの、500年前の厄災で草神は死んだ。賢者たちは新たな草神を見つけるも、子供程度の知能しかない彼女に絶望し、初代草神の遺産であるアーカーシャを完成させ運用を始めた。
（この歴史は世界樹の改変によって少し変わっており、先代草神が死んだのではなく草神が力を失って小さくなったとされている）
- 初代草神の死後は前述したように彼女への信仰を強めており、大賢者が事実上の君主となっていた。
世界樹の汚染に悩まされる中、かつての追放者が神の心とその器を持って現れ、彼の指導によって神の制作、そして先代草神の復活、さらにはその神の制御すらも目論んだ。
- 計画が失敗に終わると草神が再び統治者となり、関係した賢者の解任、アーカーシャの運行停止などが行われた。
砂漠の民にも教育の提供を始め、沈黙の殿の世代交代後は彼らとの連絡も取り始めている。
余談
- 所属する者には共通の制服が用意されているが、帽子に所属学派の紋章を付ける事になっている。ちょい役のNPCでも大体どんな研究をしているかが分かるので、興味があったら確認してみよう。
- スメールシティ近郊だけでなく、各国に学者のNPCが配置されている。
- ファデュイ執行官も過去に複数人が教令院に所属していたことが明らかになっている。
