概要
「星雲仮面マシンマン」にて、主人公のマシンマンが使用する必殺技の一つ。人間の悪の心を善に変える浄化作用がある。
主なプロセスは以下の通り。
- マシンサーベルで、悪人の胸元に「M」の文字を書くように斬りつけると、悪人は気を失って倒れる。
- 「カタルシスウェーブ!」の掛け声と共に、右手からエネルギーを照射。
- 「カタルシスウェーブは、人間の悪い心を善に変える作用があるのだ」とナレーションが流れる(この際、気絶したままの悪人の身体が起き上がったり、極悪な顔つきが穏やかなものに変わったりする演出あり)。
- マシンマンが指をパチンと鳴らすと共に、悪人は目を覚ます。
- 「~するとは、何という事を!」とマシンマンが叱りつけると、悪人は反省し、二度と悪い事をしないと誓うか、警察に自首する。
効果は100%で、テンタクルやオクトパスの手先となった者や、世界的犯罪者は勿論、中学生のツッパリのカップル(第27話)、野球で不正を働いた少年(第8話)に至るまで、マシンマンは次々改心させていった。
中には怪盗ソルトマ(第21話)やフック船長(第29話)のように、効き目があり過ぎて自分のおこなった悪事すら忘れてしまったのに、マシンマンに糾弾されるがまま警察に向かった例もあり、口の悪い向きからは「洗脳光線」と揶揄される事も。
最終話においてはトンチンカンに対して使ったが、ドジであったものの頭はそれほど悪くなかったトンチンカンが幼児化してしまったため、マシンマンも「大丈夫かな…」と心配してしまう事となった。 わりと使用条件や調整具合が難しいのだろうか。
例外もあり、妻子の前で自ら罪を悔いたマジシャン北野(第12話)に対しては、「親子の愛の前ではカタルシスウェーブは必要ない」と使わなかったり、卑劣な香港空手三人衆(第7話)には逆にあえて使用せずに、叩きのめして警察に突き出すなどしている。
また、戦闘が決着する前に海に飛び込んで逃げおおせた怪盗ウルフ(第23話)、改心を拒んで自ら消滅してしまったプロフェッサーKとレディーM(最終話)などの例もある。
どんな敵でも倒せるよう、より強力に、より派手に進化を続けてきた特撮の必殺技の歴史において、「悪い心を善に変える」というこの技の効果は、ある意味盲点であると同時に、数多のヒーロー達が夢見てきた事でもある。
マシンマンこと高瀬健を演じた佐久田脩氏は、後年のインタビューで「マシンマンを観ていた子供達には、カタルシスウェーブというマシンマンの能力をいつまでも忘れないでいてほしいですね」と答えていたという。
悪い心を持つ者がいなくなれば、間違いなく平和な世界が訪れる。そうした意味では、カタルシスウェーブは究極の必殺技と言えるかもしれない。
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ひみつ戦隊メタモルVカタルシスウェーブと似たカラードジェネシスという必殺技を使用する。ただカタルシスウェーブはともかくカラードジェネシスは悪の心しか持たないものが浴びると消滅する