CV石見舞菜香
人物
乙女ゲームではヒロインの存在。
平民出身で実家はパン屋。
年齢はアリシアより5歳年上。
貴族だけが使える魔法を平民ながら使いこなし、属性が全属性であることから事実上の聖女として注目を浴びている。
学園では副会長としてデュークと同じ生徒会に属している。
とても優しく、分け隔てなく接する性格から誰からも愛されているが正統派ヒロインにありがちな“いい子ちゃん発言”や"理想を語るだけで行動に移さない"ため物事を深く考えて行動しているアリシアとは正反対といえる人物であり、存在自体がまさに傾国。
それ故にディークの父親でデュルキス国王であるシーカー・ルークからはあまり良く思われておらず、むしろ警戒されており、彼がアリシアに対して悪女として振る舞いながら正しく導き、動向を監視するように命じられることにつながっている。
また、貴族の礼儀作法を十分には習得できてはおらず、特別に学園に入学しても身分が「平民」のままにもかかわらず茶会で上座に座ったり、身分を弁えていない振る舞いをすることが多い。
アリシアが学園に侵入した際には初対面でも好意的に接し、アリシアの一番上の兄であるアルバートとは親密な様子だったことからアルバートのルートを攻略済みだと思われたがその数年後、アリシアが学園に入学することになった際には・・・。
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ネタバレ注意!!!
アリシアが学園に入学し、学園の生徒たちが彼女に対して異常な嫌悪感を向ける中で仲良くしたいと歩み寄るが当然の如く、拒否されてしまう。
想いを寄せている相手であるデュークが常にアリシアに目をかけているという現実を目の当たりしても彼女に対しての嫉妬心などは周囲に見せてはいなかったが漫画版やアニメ版では所々怪しい場面があったりする。
アリシアとジルが襲われた際には反撃しようとするアリシアを魔法で妨害をした挙げ句、逆に窮地に陥れてしまう。
アリシアとジルはデュークによって窮地を脱するが駆けつけたアルバートたちにアリシアが襲撃した相手を「殺そうとした」と曇りなき眼で彼らに訴え始め、とんでもない言い掛かりをアリシアにつけてその場を空気を悪くさせる。
えぇ・・・
さらにアリシアたちの窮地に駆けつけて救出したデュークを「自分のために駆けつけてくれた」と思い上がって頬を赤く染めながら嬉々としていたが、その様子を見て業を煮やしたデュークから「お前のためじゃない」と冷淡な目で睨みつけられながら氷魔法を発動されるほどの怒りを買ってしまう。
話し合えば分かり合えると主張していたにもかかわらず彼が激昂すると困惑しながら防御魔法を展開するという矛盾した行動を取り、アニメ版でこのシーンが放送された際には多く視聴者たちからツッコミを入れられていた。
窮地に陥っていたアリシアを結果的に生きていたからそれで良いと自らの手で窮地に陥れていたにもかかわらず悪びれることなく開き直り、アリシアが犠牲になったとしても仕方がないという意味にも受け止められる発言をしたことでデュークからおかしい言動をしているのがこの国の「聖女」なのかと皮肉られて軽蔑の目を向けられることになったがそれにも気づいていない。
こうした悪意があるような、ないような曖昧な言動はアリシアを陥れかねない行為同然であることからアリシアに忠誠を誓い、薄っぺらい思想が賛同されていることに不満を持っているジルやメルからは「大嫌い」と断言されて軽蔑の目を向けられている。
さらには自身の信者たちがアリシアが自分の悪口を言っていたというでっち上げを起こして彼女を陥れようとしたにもかかわらず、注意するどころか庇い始めるとアリシアに対して許すように強要し、この一件に関わりがないエリック共に迫るなど厚かましく脅迫まがいのことをしている。
ある日、デュークがアリシアだけの記憶がなくなるという異常事態(デュークの演技)となり、さらにアリシアが隣国のラヴァール国に追放されることになった際は堂々と悪女として振る舞うアリシアに対して連れ戻すことを一方に約束し、相変わらずの良い子ちゃんぶりを呆れられてしまっている。
しかし、一方的な証言してアリシアを侮辱し、狂ったようにリズを崇めていた平民を目の当たりしたデュークからの疑いをさらに深めることになってしまう。
暴かれる本性
アリシアが追放された後には周囲にデュークのことが好きであると仄めかし、人々を焚き付けて必死にデュークにアプローチしようとするが当の本人から迷惑がられていた。
そして五大貴族の面々と共に王宮に呼び出されると国王からアリシアが悪女として振る舞っていたのは国王自身の命令であることが明かされ、さらに演技を止めたデュークから「そもそも信頼をしていない」と告げられた上に呆然としている五大貴族の面々に対して自身を信じすぎるなと忠告されたことにショックを受けた。
アリシアの振る舞いの真相を知ったことで味方であったはずのアルバートからも自身の思想を否定され始めたことに愕然とするがデュルキス国の国政を非難したデュークが軍事を強化することを提案すると「戦争をする」とは言っていないにもかかわらず、「戦争はダメ」だと反対し、身勝手な発言をして終始彼から呆れられていた。
その後、懲りずにジルに仲良くしたいとして近づいた上でアリシアが過酷なラヴァール国に追放されたにもかかわらず帰ってくるという楽観視をして彼女が追放されている今、デュークにアプローチするために自分のターンがあってもいいという浅ましい本性を見せる。
メルが古書から聖女が「魅惑の魔法」を使うという記述を発見し、ジルが強制的に心が動かされるような違和感を抱いたことによって魔法を使って周囲を誑かしている疑惑がさらに深まったことが決め手となり、エリックを巻き込む形で共にデュークたちの策略に嵌まった。
「私が一体何の魔法を使ってるって言うの? 誰かを傷つけたりした?」
デュークから「魅惑の魔法」を使っていることを問いだたされると疑われていることにショックを受けながらも否定し、自分の力で分かりあえて仲良くなったと主張するが無意識に「魅惑の魔法」を使用して周囲の人々を誑かしていたという残酷な現実を突きつけられた。
「どうしてデュークは私を好きにならないの? 私の想いが強いのなら、魅惑の魔法かなにかしらないけど、そんなくだらない魔法があるなら、貴方にかかって欲しいわ! どうして私はデュークの視界にすら入らないの?」
「私はずっとデュークが好きなの……」
「すまない」
「アリシアちゃんが貴方を想う気持ちより、私の方がデュークを想っているわ。……ねぇ、もしアリシアちゃんより私の方が先に出会っていたら私を好きになってくれた?」
「それでも俺はアリシアを好きになっていた」
自身が「魅惑の魔法」を使えることを知るとデュークにかかっていないことに戸惑いながらも彼に自身の想いを伝えるが、デュークからきっぱり断られた上でさらにアリシアへの想いの強さを思い知らされたことで自暴自棄となって自分の本音を明かし始めた。
「私は自分のことだけで精一杯だったの。いつも余裕があって、行動力があって、何よりデュークに好かれているアリシアちゃんが憎かった。だから、私は彼女と正反対であろうと思った。アリシアちゃんは邪魔でしかなかったの。彼女と友達になりたいなんて思ったことはないわよ」
アリシアに完全な悪意を向けていなかったものの、恋敵として「邪魔者」だと思っていたと本性をさらけ出しながらデュークたちに自白するが・・・。
「リズ? 君はずっとそんなことを考えていたのか?」
眠らされていたはず(リズには眠らされているように錯覚させていた)のエリックがデュークたちとの会話やアリシアへの本音をさらけ出している姿を見聞きし、ショックを受けたことによって彼にかけられていた魔法が自動的に解けてしまう。
「俺は……、今のリズに何も感じない」
「ねぇ、そんなことないよね? 私、そんなに間違ってた? ねぇ! 何か言ってよ、エリック!」
「私はみんなのことを常に思ってたじゃない! アリシアちゃんの意見を全否定したわけじゃない! 一体何がいけないの?」
「リズはいつも自分のことしか考えていないな。正直、なんで君に好意を抱いていたのか分からない」
「彼女は一体何をしたの? ただ彼女も自分のエゴを私達に押し付けていただけじゃない!」
正気を取り戻し、魔法で洗脳されていたことに失望したエリックから魅力がないと告げられ、さらに自分のことしか考えていないと自己中心的な本性で偽善者だったことを軽蔑されながら指摘されるがあろうことかヒステリックを起こして逆にアリシアを非難するという浅ましい言動をし始める。
「アリシアは、君にとっては悪役だったけど、彼女は自分の正義を貫いたのと同時に改革を起こしたんだ」
「…………そんなの、分かってるわよ。だから、私は余計に苦しかったの。爪痕を残せないから。ただ人より魔力があるだけ。綺麗で賢くて強くて優しいアリシアちゃんなんて大嫌いよ。……それでも、彼女に憧れずにはいられないのよ」
ジルから諭されるとアリシアを比べた時に自分の未熟さを体感していたことを打ち明け、その苦痛から自分を守るために魔法を無意識に使っていたとジルから推察された。
「あ~あ、どうしてこんな男好きになっちゃったんだろう! エリックだったら、幸せになれたのに~」
デュークに失恋し、本性を目の当たりしたエリックから失望されたことで心機一転するとデュークたちから人々にかけていた「誘惑の魔法」を溶くことを促されて本性をさらけ出しながら学園中を回り、人々に謝罪をした。
本来のキャザー・リズに皆、嫌悪感を抱いていたが彼女の真摯に謝る姿を見て、そこまで大きな被害はなく受け入れたが・・・。
「本当にごめんなさい。私を罵っても殴っていいわ」
「殴れるわけないだろ!」
その最中で洗脳されていたゲイルにも謝罪をして洗脳を解くが魔法がかけられる前からリズに好意を寄せていた彼のショックは凄まじく、直ぐに早退してしまうほどであった。
天罰?
事が一段落し、実家のパン屋に帰省するも自分に知らせもなく両親が3歳の養子を迎えていたことにショックを受ける。
新しくできた義弟への嫉妬やアリシアへの劣等感に苛まれていた際に様子を案じて訪ねに来たカーティスからの伝言でジルからアリシアならするとして彼からの嫌味を含めた叱咤激励の言葉を受けたことで立ち直り、取り柄である魔法でデュルキス国の「聖女」として国に尽くそうと意気込むもアリシアが国王承認の上で真の「聖女」になったことを知らない・・・。
さらにラヴァール国の第二王子であるハリスト・ヴィクターがアリシアの素性を調べ上げた後にアリシアを冷遇する者が多くいるデュルキス国への不満や不信感をデュークにぶつけていたことから名は挙げられてはいなかったものの、彼女への所業を把握されていると考えられる。