概要
貧しい農村の出身。六人兄妹の末娘。
12歳の時、「下女に欲しい」という名目で(またキャスカの家族にとっては口減らしのため)通りかかった貴族に身請けされる。
(貴族は本編では名前なし・爵位不明。劇場版の設定資料およびクレジットでは『ヴェルノー』という名がある)
馬車の中で凌辱されかけ、車外に逃げ出した所を、まだ半ば盗賊紛いの傭兵集団の長に過ぎなかったグリフィスに救われ、鷹の団に入団(既にコルカスとジュドーなどの後の幹部となる面々やリッケルトが団にいた。追ってきた貴族はグリフィスからキャスカに渡された剣をキャスカから奪おうとするも、はずみで剣を振りかざしたキャスカに刺殺された。グリフィス達の目的は当初から貴族だったようで、暗殺の依頼等があったようである)
それ以来、キャスカはグリフィスに対して崇拝に近い信頼を寄せ、ガッツが入団するまでは
「鷹の団でキャスカに勝てるのはグリフィスだけだ」
と言わしめるまでの実力者に成長する。
団内での地位は千人長。またグリフィスの副官的な立場でもあった。
多くの平団員達からは「姐さん」と呼ばれていた。
鷹の団の紅一点として、同時にその実力と指導力から部下の信頼も厚い。
主な武器は長剣。スピードと技術で的確に相手の急所を切り裂く戦闘スタイル。
また非常に身軽で、敵の攻撃をバク転で回避するなどアクロバティックな動きも見せる。
本編内では上記のグリフィスとの出会い以外に年齢の記述はないが、劇場版の設定資料によるとガッツ入団時(ガッツ15歳)でキャスカ13歳。
入団当時のガッツとは反目しあっていたが、紆余曲折を経て恋人同士に。
グリフィスが虜囚となってからは実質的な鷹の団のリーダーとなり、逃亡生活にある鷹の団の支柱となる。幽閉されていたグリフィスを取り戻すも、彼の変わり果てた姿を見て鷹の団の解散とガッツと別れて彼の介護をする事を決意する。
だが直後に起きた『蝕』でのあまりにも過酷な経験、多くの仲間達の死と、ゴッド・ハンド『フェムト』=グリフィスからの凌辱に精神が破綻。
記憶喪失と幼児退行に陥り、ガッツを含めた成人男性や、性的な行動に激しい拒否反応を示す。
ガッツとの間に宿していた胎児も、魔物と成り果てて狭間を彷徨う事になった。
常にガッツに保護されているが、幼児のように状況を考慮せず勝手気ままに行動し、トラブルを引き起こす事もある。
精神を病んでからは表立って戦う事はない(というかガッツが戦わせない)ものの、剣の使い方や身のこなしは身体が覚えているらしく、盗賊に襲われかけた際には返り討ちにした事もある。
旅の仲間が増えてからは世話係のファルネーゼに懐いている他、パックやシールケ、イシドロを本能のままにいじる事がしばしば。
355話にて記憶を取り戻し、幼児退行状態から回復した。復活まで現実的にあまりにも長い時間が経過したこともあってか、作者本人が「22年ぶりにヒロインが喋った」と自虐するほどだった(劇中では3年程)。
しかしガッツの姿や声、鷹の団時代の話題に触れると蝕の光景を思い出してしまい、苦難はいまだに続いているようである。
TVアニメ「剣風伝奇ベルセルク」、および旧ゲーム版の声は宮村優子が担当。
2012年2月公開の映画版、2016年TVアニメ版「ベルセルク」、およびベルセルク無双など新ゲーム版の声優は行成とあが務めた。
また、行成は幼魔の声も担当している。クレジットは「妖魔の子」。