CV:釘宮理恵
人物像
数百年の時を生きている塔の魔女であり、綾火たちの前に現れたときの演出から、『デッドエンド』の称号を持つ終わりの魔女の一人ではないかとされる。
また塔の魔女ではあるが、その証である白いローブを纏っていない。
名前が長いのでクロノワールと呼ばれたりしているほか、自らもくろのと署名することもある。
火々里綾火の母、火々里かざねとは古くからの知り合いであり、その出会いは十字軍の時代に遡る。
別の出版社での雑誌で掲載された読み切りには、数百年にわたって時には敵同士、時には味方同士でかざねと共に戦場を渡り歩いた様子が描かれている。現在ヘビースモーカーとなっているかざねにタバコを教えたのも彼女。
常に古めかしい言葉遣いで姿は少女(かざねは幼女と形容した)というロリババアかつのじゃロリである。(アニメでは700歳と少しでまだまだ若造と自称している)
立場的には工房の魔女であるかざねと塔の魔女である彼女は敵対している状況にあり、実際戦いに発展することもあるものの、平時にはともにお茶を嗜んだり将棋を指したりと仲はよい。
同じ塔の魔女のメデューサが白いアレを狙う真意を知っており、ゆえにメデューサとの仲は非常に悪く、メデューサの弟子であるたんぽぽ達にも自らと関わったことを秘密にしろと釘を刺していた。
行動目的は今の所不明だが、多華宮仄に彼の中の白いアレの封印を解くための飴玉『傾国の君』を与えた。
好きな事は強い魔女を食らう事。戦いで倒すという意味ではなく文字通り脳漿を喰らうことである。
よく使用する魔法は結界。
彼女の結界内や彼女が手を加えたものには魚や爬虫類など水棲生物が泳ぐようになるほか、本気を出すと彼女自身手足や瞳が爬虫類のようになったり尻尾が生えたりする。
側にはワニの使い魔(鰐紳士)を連れており、身の回りの世話は彼が行っているため、やや世間知らずなところがあり、特に最近は機械音痴気味。
ちなみに名前がクロ(黒)、ノワール(フランス語で黒)、シュヴァルツ(ドイツ語で黒)であり、6の逆さ読みもクロと名前が黒一色である。
なお、名前に元ネタがあり、マジック・ザ・ギャザリングの夜のスピリットのマナコスト(6黒黒黒)が由来となっている。
彼女の師匠は、作者の前作『キルウィザード』に登場する魔女(主人公ファーデン・クォートの師匠であり、彼の従者ロードナイトを助けた人物)とは同門の兄弟弟子(作者いわく極悪人)であり、彼女の言う師匠の教え『人生とはケーキのようなもの』もキルウィザードに登場する。
劇中での活躍
物語の序盤、KMM団が多華宮仄に干渉を始めたところに工房のしきたりに則ってかざねとメイド喫茶で邂逅。自らも事に介入することを伝える。
バス亭で下校途中の仄と火々里綾火を『ヌースの海域』へ引きずりこみ、それまでほぼ無敵だった綾火に初めて明確なダメージを与える。直後に仄の想いで強化された綾火に反撃を受けるものの、仄に『傾国の君』と呼ばれる白姫の封印を解くための飴玉を渡すという目的は達成している。
その後はKMM団に綾火が無敵の秘密の一部を教えて倉石たんぽぽの式神に強化の細工を施す程度で直接手を出すことはしなかった(飴玉の精製とヌースの使用で魔力があまりないため)ほか、自らの手ごまを増やすためなのかどうかは不明だが、KMM団以外の冬月市へ終結していた塔の魔女をかたっぱいしから捕らえては洗脳を施していた。
ところがメデューサが直接介入し、仄が飴玉を飲んだことで白姫の封印のひとつが解放されると、白姫がかざねの屋敷を爆破したことで、メデューサの行方を知っていると思われたクロノワールはかざねの配下の魔女たちの殴り込みを受けかざねに拘束されたうえで拷問されてしまうが、結局冤罪であることがわかりかざねから謝罪解放された(洗脳された魔女も解放された)。
その後はしばらくかざねらと行動しており、かざね不在時の学園長代理をしたり、深影恭一郎と茶を嗜んだりと表立っての行動はおこしていない。
ウィークエンドが登場し、かざねを姦計によって一時戦闘不能にさせ冬月市を壊滅状態にさせると、かざねを倒したウィークエンドを「喰うてみたい」と興味を持ち、ウィークエンドの配下の魔女を捕らえては髪型を世紀末にするという拷問でウィークエンドの場所を聞き出していた。
街が修復され仄らに敗れたウィークエンドと接触。わざとウィークエンドの土俵に立った上であっさりとウィークエンドを配下共々倒すものの、その身柄をめぐって復活したかざねと戦闘になる。
どちらも不死者であるため全力での殴りあいになるが、先にヌースの海域を使用していたクロノワールが若干消耗していたため、わずかの差でかざねに敗れた(原作では殴りあう瞬間で描写は終わっているがアニメでは決着までの様子が描かれた)。
ウィークエンドの騒動の後は、かざねから与えられたウィークエンドの監視という名目のもとウィークエンドと行動を共にしている。
- アイオーンエクストラクション
魔法算術。ヌースの海域を展開するに当たって必要となる下地の時間操作魔法。時間操作はリスクが高い(やりすぎると漆黒の剣という時空間を越えてくる存在に抹殺される)ため、そのリスクをある回避するために使用される魔法で、時間操作といえばこれというくらいには普及している。
- ヌースの海域
クロノワールシュヴァルツが得意とする結界魔法。アイオーンエクストラクション上でのみ使用可能。特定の空間内で術者が創造主となり思い通りのことが出来るチート気味な魔法。何でも思い通りにすると際限がなくなるため、クロノワールシュヴァルツはスイッチ(独裁とかかれて入るが何の仕掛けもないただのボタン)を押すことをトリガーとしているほか、維持には大量の魔力を使うため燃費も悪い。基本戦闘ではこの空間に相手を引きずり込んで戦うのだが、ドリンクサーバーの使い方が判らないからというしょうもない理由で使用したりもしている。
- 傾国の君
多華宮仄に施された白姫ことエヴァーミリオンの封印を解放するきっかけとなった飴玉。5つ施された封印のうちひとつを解放させた。こちらも大量の魔力と高価な魔石を使うためとんでもなくコストが高い。また譲渡されると手放せなくなる呪いが施されている。
これを仄に飲ませることが目的のひとつだったため、クロノワールシュヴァルツにとってはあとは全て解放されるのを待つだけの状態になっているが、早々に封印が解かれる事も本意ではない模様。
鰐紳士
CV.長克巳
両頬に大きな十字傷を持つ2足歩行するワニ。スーツとハットを華麗に着こなす紳士で、普段はクロノワールシュヴァルツに常に付き添い身の回りの世話をしている。
彼はクルノワールシュヴァルツのことをお嬢様と呼び、クルノワールシュヴァルツは彼をセバスと呼んでいる。
冬月市に集結していた塔の魔女を片っ端から捕まえられる程の実力の持ち主。