概要
漢字で書くと「不喰芋」。サトイモ科に属する植物で、見た目は1m以上もありサトイモより大きい。四国南部、九州南部から東南アジア、オーストラリアに分布する。
サトイモのように芋もできるが、シュウ酸カルシウムを大量に含んでいるため食用にはしない。この植物は芋だけでなく全体にシュウ酸カルシウムを含んでおり、汁が皮膚にかかるとかぶれる。
サトイモは茎が芋茎(ずいき)と呼ばれ、食用にされるが、本種をサトイモと間違えて食べたことで中毒する事故がしばしばあるという。太平洋戦争中、ニューギニアで日本軍の兵士が究極の飢餓状態のなか、「里芋が野生化している」と思い込んでこのクワズイモを食してしまい、生死の境をさまよったという報告がある。
中国やベトナムでは薬用に利用されており、日本の伝承でも切傷や、リュウマチ、頭痛などに効くとされるが素人は手を出さないのが吉。
「アロカシア」の名で観葉植物として流通しており、栽培は容易。
花言葉は「復縁」
関連項目
石芋…この話に出てくる芋は食べられず、その芋がクワズイモでは?という説があるが、硬くて食えないことから半野生化したサトイモではないかともいわれている。