概要
シンゴニウムとはサトイモ科シンゴニウム属(アオミツバカズラ属)の多年生蔓植物。
またはその一種であるシンゴニウム・ポドフィルム(アオミツバカズラ)を指す。
シンゴニウムという属名はギリシャ語で「合着した」という意味のsynと「子宮」という意味のgoneに由来し、雌しべの子房が合着することが由来だそう。
和名はミツバカズラだが、ブドウ科にも同名の種があり、紛らわしい。
メキシコ南部から中南米にかけての熱帯雨林に約40種が自生する。
高木に巻きついて成長し、時には長さ20mまで成長することも。
日本では観葉植物として数種が利用されており、挿し木で簡単に株分けできる。
水没しても生育可能な為、水草としてアクアリウムやアクアテラリウムにも使われる。
売られているもののほとんどは斑入り品種だが、野生種の葉は緑一色である。
葉は成長段階に応じて形が変わり、幼葉のうちは矢じり型だが、次第に矢じり部分の切れ込みが深くなり、やがて鳥の足のように葉先が3つに分裂するものや、5~9枚の小葉に分かれるものなどがある。
花は栽培下では滅多に咲かない。
シンゴニウム・ポドフィルム
和名 | アオミツバカズラ |
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英名 | arrowhead vine |
学名 | Syngonium podophyllum |
分類 | 単子葉類 オモダカ目 サトイモ科 サトイモ亜科 カラジウム連 シンゴニウム属(アオミツバカズラ属) |
分布域 | メキシコ~南アメリカ(世界各地の熱帯に帰化) |
開花期 | 5~7月 |
樹高/草丈 | 1~20m |
花言葉 | 「平和の祈り」「心変わり」「喜び」 |
サトイモ科シンゴニウム属の多年生つる植物。
観葉植物として栽培されるシンゴニウムは大抵が本種を斑入りなどに改良した園芸品種である。
熱帯雨林や湿度が高い森林に自生し、地表をマット状に広がったり、木に巻き付きながら幹や枝葉を覆い尽くすように成長する。
幼葉はクワイなどに似た矢じり型で、成長するとコンニャクの葉に似た深い切れ込みが入る姿に変化する。
花は緑または白で、実は赤い。
気温が10℃以下になると生育が困難な為、日本本土の屋外では越冬できないのだが、亜熱帯気候の南西諸島や小笠原諸島では屋外でも越冬可能。
奄美大島や沖縄の森では逸出(野生化)しており、同属のオオミツバカズラ(Syngonium auritum)や、同じくサトイモ科の観葉植物であるポトスと共に林床や樹上を覆い尽くして他の植物の成長を阻害する侵略的外来種として猛威を振るっている。