概要
同人誌即売会「コミックマーケット」の第98回。
2020年の夏は東京オリンピックの開催期間で競技会場として使われることから、運営側の判断で通常よりも前倒しすることを決定。5月2日から5月5日までの開催と、コミックマーケット35(1989年3月)以来の春コミとなる予定だった。
サークル側は西展示棟・南展示棟、企業ブース側は青海展示棟が会場として使用される。ただし、企業ブースは2日・3日のみ開催となり、4日・5日についてはサークル側の待機列の収容場所として使用されることになる。
今回からジャンルコードに新たに『VTuber』が新設された。
また、宅配搬入が日本郵便から佐川急便に変更となり、送料とは別に徴収される手数料が変更され、Webサイトからの事前申込みが必須となった。
開催中止
COVID-19の影響により政府からの自粛要請が延長されたこと、3月末に東京都内での感染者が増加したことなどを考慮し、3月27日に準備会より開催中止が発表された(出典)。
元よりコミケは全国各地どころか諸外国からも人々が集まるという性質上、ウイルスの感染を一気に広めてしまう危険性が高い。加えて、既に国内では不特定多数の人が集まる数多くのイベントが中止若しくは延期を発表していることもあり、仮に4月中旬~下旬までに国内外での感染拡大に歯止めがかからなかった場合はコミケに関しても開催が危うくなることは十分に考えられていた。
そのため、当選した同人サークルの中にも参加していいのか躊躇する意見も少なくなく、当選しても参加を辞退するサークルも中止発表前にいた。
カタログ入稿後に中止決定がなされたため、中止に伴う損失の補填としてカタログのみを販売することが決定している。コミケ初となる電子書籍版も発売。
これに呼応し、「コミケを守るため」「記念品として取っておきたい」と購入を決めるオタクもいたが、最終的に万単位の在庫を残してしまった(C99反省会より)。この影響は次回のコミックマーケット99で冊子・DVDカタログの販売なしという形で反映されることとなった。
4月10日に「がんばろう同人プロジェクト」が発足。「開催当日」に公式エアコミケ企画を行った。
Twitterでハッシュタグ「エアコミケ」をつけてツイートする企画で、多数の参加者がエア新刊や自宅コスプレ、過去の作品を投稿した。過去の作品の中には晴海以前の時代のものもあり、また準備会も歴史を振り返るツイートを行い、タイムラインはさながらコミケ回顧録の様相を呈した。
果ては開催中止前に発売されたニンテンドースイッチソフト「あつまれどうぶつの森」でコミケ会場を再現するムーブメントも発生していた。
関連項目
コミックマーケット97→コミックマーケット98(中止)→エアコミケ→エアコミケ2→コミックマーケット99
超SUPERCOMICCITY2020…赤ブーブー通信社主催の2020年夏の大規模同人イベント