概要
ウィザーディング・ワールドにおける幽霊。
かつての生者がこの世に残した透明で立体的な痕跡。魔法省による魔法生物区分ではSpirit(霊魂)のひとつ。
マグルのゴーストはいない。また、賢明な魔女や魔法使いはゴーストにならない。
特徴
姿は生前とほとんど変わらないが、半透明で銀灰色。
ゴーストが発生する理由には主に恐怖、罪悪感、後悔、物質界への露骨な執着などさまざまなものがあげられる。ゴーストに共通するのは「現世でやりのこしたことがある」ということである。
基本、この世にほとんど物理的な影響を与えることはできず、そのため空中を泳ぐように浮遊したり、個体の中をなんの引っ掛かりもなくするりと通り抜けることができる。ただし液体や気体、炎はゴーストの通過によって掻き乱される。よく勘違いされることがあるが、「生者の世界の物理的物品にゴーストが物理的に触れられないのはその物品の所有権がゴーストに属していないから」などということは、一切公式に言及されていない。あくまでゴーストの状態は死んだ瞬間に確定する。
生物の場合、ゴーストに体を通り抜けられると氷水をつっこまれたような寒気を感じる。
ゴーストがいる場所は気温が下がり、その数が多いほど影響は顕著となる。また、炎が青くなることもある。
所謂「現世に焼き付いた幻影」であり死者の魂ではないため、他者に取り憑いて操ったり、ヴォルデモートがやった様に肉体を用意して蘇生したりといった行動は出来ない。
そのためアバダケダブラを受けた感想について、受けてなお生き残ったハリーやヴォルデモートと異なり、「何も感じなかった」「気がついたら死んでいた(ゴーストになっていた)」と語っている(ハリーとヴォルデモートは「痛みを超えた痛み」「鉄塊に殴りつけられる様な」と語っている。この二人のとある特性からアバダケダブラは「対象の魂(無機物の場合"形"を魂とする)を破壊する呪文」で、死は結果に過ぎないという考察が存在する)
ゴーストに肉体的な喜びはなく(ただし腐敗した食べ物からかすかな味を感じることはできる)、また彼らの知識や物の見方が生前に獲得したレベルを脱することはない。どれだけ時間が経とうと彼らが進歩することはない。
そのためゴーストは生前の古い恨みや怒りにずっと悩まされる。
関連
- 肖像画:ゴースト同様魔法族を元にしてうまれるものだが、元となる人物との連続性の乏しさはゴーストにも劣る。どれだけ対話ができるかという点ではモデルの持っていたパワーに依存するものの、基本は魔法画家が描き上げた絵に魔法をかけ、モデルとなった人物の表面的な特徴をなぞるようにしただけである。長年想いを込め続けていればかなり正確にエミュレート出来るがやはりゴーストほどの再現性はない。
- ポルターガイストのピーブズ:彼もゴーストと同様Spiritに区分されると思われるが、ゴーストと違って特定の故人ではなくホグワーツに集まる大勢の子供の集合的無意識から生まれた。そしてゴーストと違ってかなり強い物理的な影響力を持つ