サウスカロライナ州
さうすかろらいなしゅう
アメリカ合衆国東海岸沿いにある州。州都はコロンビア。最大都市はチャールストン。人口は約512万人と意外と多く、近年は北部のノースカロライナ州のともに発展が著しくなっている。
歴史の古い州でもあり、南北戦争に先立ち、まっさきにアメリカ合衆国から離脱した州でもある。それゆえ南北戦争では絶大な戦火を被り、以後は閉鎖的な土地柄と根強い差別意識、河川氾濫による洪水や高潮などの被害が多い土地などからノースカロライナ州と比較して大きく発展に出遅れた州にもなった。また、沿岸部は肥沃な土地のため農業が発展しているが、広大な州内は意外と平野が少なかったりもする。
しかし、1990年頃から積極的に海外企業を誘致し、企業関係者がやりやすい雇用形態(試用期間を設けることができる)などの州独自の制度もあって海外を企業がどんどん同州に集まり、人口は大きく伸びている。外資系ではミシュラン、BMWなどが支社や大規模工場を設けている。
州内には3つの主な都市圏がある。グリーンビル、チャールストン、コロンビアであり、それぞれ80万~90万人となっている。
内陸部に位置するグリーンビルは大きく成長を遂げている都市の一つであり、市域人口はわずか7万人に過ぎない。しかし都市圏人口で100万人弱、広域都市圏人口で160万人という、州内で一番の大都市圏を形成し、同州で最も人口が伸びているエリアである。ここはかつて繊維業が盛んでキャピタルオブテキスタイルと呼ばれていたらしいが、昨今では繊維業は大きく衰退し、代わりにミシュランの北米支部などが本社を置いている。
大西洋沿岸にはジョージア州サバンナと並び、観光客に人気の高い港町チャールストンがある。奴隷貿易で繁栄した負の歴史もあるが、歴史的な町並みや数多くの教会が残されており、クルーズ船も多く停泊するほか、高評価のレストランやホテルも多い。またチャールストン港は最初に開拓者が降り立った地だけあって水深を持った天然の良港であり、貿易港が発展している。一方、この辺りには大昔の断層があり、まれに大地震が起きたりもしているらしい。
また、州都コロンビアはサウスカロライナ大学のお膝元であるとともに全米初の計画都市であり、整ったインフラなどから住みやすい都市の一つに挙げられている。