概要
2003年3月7日にナムコ(現在はバンダイナムコゲームス)から発売されたゲームボーイアドバンス用シミュレーションRPG。「テイルズオブザワールド」シリーズの一つで、正式名は『テイルズ オブ ザ ワールド サモナーズリネージ』。
ゲーム作品で唯一『テイルズオブファンタジア』の未来を描いた作品。
ストーリー
ダオスを倒したクレスの仲間の一人クラースの子孫・『フレイン・K・レスター』は『召喚の指輪』を集めている最中、ある遺跡にたどり着く。
そこで人工生命体である妖精型魔科学アンドロイド『マカロン』と出会う。自身を目覚めさせたフレインをマカロンはご主人さまと慕い、フレインはマカロンと共に旅に出ることになる。
しかし、その旅の最中、ユークリッドで魔科学から作られた『ゼクス』が自分を作った『ガレル博士』が兵士に殺されたことに怒り、魔王となって全ての生き物を滅ぼそうと企んでいることを知る。
ユークリッドの王はフレインの力を見込み、フレインに指輪を捜しやすくなるように紹介状を渡す代わりにゼクスを倒すように頼み、フレインは指輪を集めるため、そしてゼクスを止めるため旅に出ることになる。
キャラクター
プレイヤー側
本作の主人公。ダオスを倒したクレスの仲間の一人クラースの子孫。彼もまたクラース同様に召喚術を扱うことができる
魔科学によってつくられた妖精型魔科学アンドロイド。戦うことはできないが、フレインと共に行動している。
ミゲールの町で暮らしていた少女。双子の弟のボルガと共に遊びに出かけ、帰ってくると両親がモンスターに殺されていた。その為、モンスターに対して強い恨みを持っている。
ミゲールの町で暮らす少年。ベルガの双子の弟。ベルガと共に遊びに出かけている間に両親がモンスターに殺され、そのショックから姉以外に対しては心を閉ざしてしまった。
ローンヴァレイで出会う剣士。契約の指輪を集めているというアルフを捜している。顔立ちが綺麗なことから女性とよく間違えられる。
精霊の森で出会うウィッチの女性。夫がオークに殺されてしまった為、オークを恨んでいる。旅の道中で何度か出会うことになる。
仲間になったあと、拠点に立ち寄ることで発生する彼女のイベントをすべて見ないと超古代都市トールクリアで離脱、最終決戦で魔王軍として敵対することになる。
ヘルハウンドでケルスの兄。人との共存することを望んでおり、弟とは対立している。
テイルズオブファンタジアの英雄たち
故人であるのだが、マカロンが所縁の品物の人物のもとへ転移する能力を使ったことでフレインの時代に来ることができた。
ただしすずのみは、進め方次第では仲間にならなくなってしまうため注意が必要である。
魔王軍
ガレル・オーパス博士に作られた魔科学アンドロイド。魔王となって博士を殺した人間を初めとする全ての生物を抹殺しようとしている特徴として、彼を最後に倒さないと復活する特殊な力を持っている。
ゼクスの部下二人。リーシスがヴァンパイアで、メディベルがメデューサ。
契約の指輪を集めている男性剣士。傭兵として各地を巡っており、精霊の指輪探している。
ケルベロスでヘルンの弟。魔王に利用されて魔王軍として参加しており、兄とは対立している。
ニーズヘッグ族の野心家で、ケルスを誑かした張本人。混沌の世界を望んでおり、ゼクスと協力している。
その他の人物
ガレル・オーパス
ゼクスの産みの親の魔科学研究者、心優しい人物であったがユークリッドに連行されかけたところで兵士に殺されてしまいゼクスが魔王を名乗るきっかけとなってしまった。
スラム
スライム族の1体だが、誰かの役に立ちたいというきもちを、ゼクスに利用されてベネツィアを襲撃してしまう。
役に立ちたい気持ちでフレインの仲間になる。
オイク
オーク盗賊団の頭領のオーク族。
フレインの旅先であちこち暴れているが、中盤にモーリア坑道内で彼を仲間にするかしないか選ぶイベントがある。
オークを憎んでいるエルミラからは、しばしば目の敵にされている。
評価
この作品はシステムはナムコ『キングオブキングス』を、シナリオは『テイルズオブシリーズ』という2つのタイトルが混ざったような特殊なゲームだが、その中身はというとかなり粗が目立ち、『クソゲー』と扱う人も少なくはない。
例にあげると
- 一部のユニットだけ育てればクリアでき、一部のユニットはどう頑張っても使いものにならない
- 途中でクラスの変わるキャラが2周目の引き継ぎができない上、クラスが変わる前に行われたクラスチェンジが無意味になってしまう
- 終盤になるにつれて敵がインフレを起こして、2周目からは最初からレベルが引き上げられ、新規ユニットや育て損ねたユニットは育てることがほぼ不可能になる
- ラスボスが運が悪いと何度も復活する(ただし、HPは1)
- 内輪ネタが多く、知らない人にとってはわけのわからない部分が多いなどの難点が存在している。
また、会話がなければ仲間にならないどころか戦うことになるキャラクターや隠しアイテムがあり、なによりもED分岐があるにもかかわらず、実は攻略本が存在していない。
その為、攻略を確認したい場合は攻略サイトを見るしかなく、その上攻略サイトもあいまいなものや分からないと投げ出してしまっているものが多い。
挙句、テイルズオブザワールドの他の作品で全く触れられていない始末である。