概要
2001年(平成13年)7月20日に日本公開された長編アニメーション映画『千と千尋の神隠し』の物語序盤で登場した料理。
数秒の場面だが、珍妙で謎の料理に興味が湧いた方が多いのではないか。
あの食事場面
主人公の千尋一家が足を踏み入れてしまった不思議な世界は、自分たち以外の人影は見当たらず、やがて奇妙な商店街へと辿り着いた。
そこには美味しそうな料理が山盛りの飲食店も並んでいた。そこで荻野千尋の両親は食欲に逆らえなくてか、誰もいない店に入り「後でお金を払えばいい」と、勝手に席へついて食事を始めてしまう。その二人の後ろで「やめた方がいい」という事が顔にも出ている一人娘・千尋の言葉は聞き流し、両親はどんどん食事を続けていく…。
この場面で、千尋のお父さんが例の料理を口にする。
それは一見すると丸鶏みたいだが、玉ねぎのような縦筋が入っている。彼がそれを箸で摘まむと、プルンというかブニブニというか柔らかい感触の質感がある。これをお父さんは大きな口で一口で、丸吞みする感じであっという間に平らげた。その後に続いて、どんどん食事を進めていったため、いったいどんな味だったのかは不明。それでも美味しそうに食べ続けていた事から、きっと旨かったのだろう。
一目では分からないこの謎料理は、約10年の時を経て「シーラカンスの胃袋」という料理名が判明する。
話題のツイート
おそらく千尋のお父さんが食べていた珍味の料理名「シーラカンスの胃袋」が判明したツイート。
2020年9月19日。スタジオジブリで原画担当をしていた米林宏昌氏のツイート。絵コンテの話題にて「お父さんが食べてるブヨブヨした食べ物はシーラカンスの胃袋」という更新で、公開当時は謎だった料理名が判明する事となった。
ちなみに原画よりは3倍くらいプルンプルンに修正されたとの事。
ところが、「シーラカンスの胃袋はあんなに美味しそうなものなのか?」という疑問が生まれてしまった。
そこのツイートに投稿された画像で、シーラカンスの胃袋は、手羽先みたいな飾りが付いたあんな丸っこい形ではないことが判明。
その為…
- 米林氏の記憶違い説
- そもそも監督がそこまで考えていなかった説
が浮上し、真相は再び闇の中へと還ってしまった。