ジエ・リヴォース
じえりゔぉーす
彼は地球のムー大陸の人間が何らかの事故で飛ばされた惑星ファーゲットの大帝で、その荒廃した厳しい環境に適応すべく生み出された強化人間。
地球に対する破壊本能を遺伝子に植えつけられており、思想の相違もあって地球連邦を憎んでいた。
また自らを生み出したファーゲット人をも憎み、ファーゲットに圧政を敷いていた。地球連邦を滅ぼすために惑星ロークに石化ウイルスをばら撒くなどの工作を行うといったウィルス事件の黒幕である。
…このように書くと一見普通のラスボスに思えるのだが、「最弱のラスボスは?」と聞くと確実に例に出される存在になってしまうほど弱いラスボスである。
生身で近接格闘を仕掛けてくる第1形態と、「ネオ・リヴォース」と名前を変えモビルアーマーの様な巨大ロボに乗り込んで闘う第2形態があるが…
この第2形態が異様に脆い(第1形態も十分脆いが)。
画面の約左半分を占拠している為ほとんど動けず、当たり判定が大きい的同然で、最大HPも第1形態から1,000しか増えていない(31,000→32,000)という見た目に似合わぬ紙装甲である。
一応攻撃力は高く、初めて戦う時のレベルで攻撃をまともに喰らえば前衛キャラでも死にかけるほか、こちらの攻撃を無効化しつつ回復するなど、ラスボスらしい点もあるにはあるのだが…
それでもよそ見しながら適当に攻撃ボタン押してるだけで開始数秒で終わるという事実が存在する為にそれらを霞ませてしまっている。
メンバーや必殺技・装備によっては数秒で撃墜できるために、プレイヤーからは5秒ボス(ひどい時は3秒ボス)とまで呼ばれてしまう可哀想な人。
シリーズファンにはジエ様と呼ばれている。
SO2をベースに全面的にリメイクされたSO1FDでは、性格と設定が異なっており、戦闘の前後の会話も別の内容となっている。
その上、第2形態である「ネオ・リヴォース」の容姿は機械であったオリジナル版から変更されており、自身の肉体が変質し、悪魔を連想させるような怪物の姿となる。
性能はオリジナル版とは比べものにならないほど強化されており、少なくとも攻撃方法と言う点においてはラスボスにふさわしい性能となっている。
第1形態(最大HP 55,500)では全属性に耐性をもっており、周囲にいるキャラを吹き飛ばす「ペインフィールド」や、広範囲攻撃である風属性の「イモータルテンペスト」といった強力な技を使用してくる。
さらに全体攻撃な上に味方全員を一箇所に集める闇属性の「アビスカスケード」は闇属性の対策をしていないと一撃で戦闘不能になることがあるほどの強力なものとなっている。
第2形態である「ネオ・リヴォース」(最大HP 92,500)は、第1形態と同様に全属性に耐性をもっているが、攻撃が光属性主体となり、さらに強力なダメージを与えてくるようになる。
特にヴァルキリープロファイルシリーズの大魔法と同名である光属性の全体攻撃「セラフィックローサイト」は、SO2のルシフェルの技である「亡びの風」と同様に発動準備に入った時点でダメージを与えることができない強力な技となっている。
また、オリジナル版ではただの動かない大きな的であったがリメイク版ではサイズが小さくなったうえに第1形態よりもさらに素早く動きまわるためより攻撃を当てにくくなっている…とはいえ
ドラクエやFFなどとは違い「ターン」や「ATB」などの、味方の行動頻度を制限するものが存在せず、4ケタのダメージを絶えず叩き込む事が可能な本シリーズにおいて10万以下というHPは明らかに少ない。
そのため、一度壁際に追いやってハメてしまった場合、手も足も出ずに秒殺されるという撃たれ弱さはリメイクされても克服されていない。
なお、第2形態との戦闘終了後に主人公ラティは「やったか?」と言葉を発する。
よくある流れとしては完全に「やってない」フラグっぽいのだが、このジエ様は本当にそのままやられてしまう。
更に、ラストダンジョン直前になってやっと存在が明かされるために「弱い」という事くらいしか印象が残らない。
(ググっても、弱いや雑魚と出る始末)
また、主人公達からは、
- 「かわいそうな人」
- 「この人も犠牲者だったんだ」
といったように同情されたり
熱弁した思想について
「それはお前の妄想だ」
と一刀両断されてしまっており、ストーリー上から見ても完全にヘタレ扱いされている。
ちなみに、続編である『スターオーシャン セカンドストーリー』(以下SO2)に登場する十賢者や、クリア後の隠しダンジョンで登場するトライエース作品恒例の隠しボスが強者揃いなのは、あまりに弱過ぎるとの意見が殺到したこの人のせいだったりする。