「告発ならびに警告として私がみなさんにお伝えします。犯罪的凶悪異星人による、シンリャク行為です」
概要
ゲーム会社『公爵(デューク)』が2001年に発売したアダルトゲーム。
同会社の第一作であるが、二作目にあたる別のゲームの発売を無期延期したまま活動を凍結している為、実質的には最初で最後のエロゲとも言える。
謎の波動『自殺波動』により集団自殺が巻き起こる高校を舞台に、その最中で行動を起こす少年少女達の姿を描く。
発売された年代もあり、キャラクターのイラストの画力は現在のエロゲと比べて低いものの、自殺を全体的なテーマにしていることや、登場人物達の特異的な思想・価値観、意外な物語の展開などから、ネット界隈では『終ノ空』『さよならを教えて』に並ぶ『三大電波ゲーム』の一つとも呼ばれている。
また終ノ空を元にした『素晴らしき日々~不連続存在~』の10周年特別仕様版では『三大電波ゲーム』のシナリオライター3人による鼎談ブックレットが収録される。
自殺波動
物語の鍵を握る、謎の現象。
名前通り、浴びると自殺願望に囚われたり、破滅的な行動をとりたい衝動に駆られる波動。
本編ではこの現象により、主人公の学校で集団自殺が巻き起こることになる。
主な登場人物
虎菱拓司(とらびし・たくじ)
主人公。
『灰色』と名付けた謎のノイズ音の幻聴に苛まれ、現実に現実味を感じられず生きている少年。
空虚な日々の中、謎めいた少女『なたね』に出会い、自殺波動に始まる異質な世界観に関わっていくことになる。
現実と幻想の区別がつかない日々を送っており、彼の一人称視点のシーンはいくつかが改編された内容となっている。
「死んじまおうかなぁ」が口癖。
虎菱早桃(とらびし・さもも)
拓司の妹。
拓司の両親が再婚した際に来た少女で、血縁関係は無い。その為、拓司は少なからず彼女を異性として意識してしまう時があるようだ。
ブラコンかつ気弱な性格で、その為かクラスメイトにいじめを受けている。
月代カンナ(つきしろ・かんな)
かつて自殺しようとしたが死にきれず、それがきっかけで「美しい死に方」を求めて生きている少女。
自身の生命を実感する為、猫にビニール袋を被せて廃墟の屋上から落とすという奇行を繰り返している。
高飛車かつ傲岸不遜な性格。
神凪紅葉(かんなぎ・もみじ)
拓司の幼馴染。
明るく活発な性格をした少女で、言動の節々にエネルギーが満ちている。
拓司は彼女と自らを照らし合わせ、ある種の憧憬の念を彼女に抱いている。
雲居なたね(くもい・なたね)
言動の全てがミステリアスに彩られている少女。
成績優秀で「天才少女」とも呼ばれているが、『宇宙人に拉致され強姦されたことがある』と謎の主張をしており、宇宙人の侵略に対抗せよという趣旨のビラを生徒達に配っている。
自殺波動に対し、真実とも荒唐無稽ともつかない知識を備えている。物静かで淡々とした性格に見えるが、自らの知識を披露する際には別の顔を見せる。
御堂俊一(みどう・しゅんいち)
不良少年。暴力沙汰から麻薬の売買・売春まで、あらゆる犯罪行為を尽くしている。
取り巻きの不良を数人抱えており、現在はなたねの『地球防衛』に力を貸しているようだが…。
デモムービー
外部リンク
公式サイト(2002年8月3日時点のアーカイブ)