概要
声優は竹内順子。
騎士となるべく田舎のソレユ村からラジアータへと上京してきた少年で、『ラジアータストーリーズ』の主人公。16歳。
ゲーム開始時、上京したてのジャックはラジアータ王国や世界の仕組みに関してほとんど知識を持ち合わせておらず、基本的にはプレイヤーと同期する形で世界についての理解を深めていく。ゲーム内知識については「プレイヤーの分身」としての色彩が強いが、性格的には元気いっぱいで純粋な少年であり無個性というわけではない。
一部イベント時を除いてゲーム内でのボイスは掛け声程度の短いフレーズがほとんどで、その中でも特に印象に残る「よっしゃ」の掛け声はユーザーの間でジャックの愛称として使用されている。
髪は茶色。ゲーム内でのジャックの服装は装備中の防具が反映されるため計21種+αと多様だが、pixivにおいては初期装備である「手作りベスト」の姿が選ばれることが多い。
両親はすでに他界しており家族は姉エアデールのみ。
エアデールはジャックの面倒を見るだけでなく父から教わった武芸もジャックに伝えるなど、亡くなった両親の代わりを務めていた。また前述の「手作りベスト」はエアデールの手によるものである。
ジャックの父ケアン・ラッセルは王国で「白色近衛騎士団(ブラン・シュヴァリエ)」の団長を務めた騎士であり、水龍ケルビンを倒した龍殺しの英雄でもある。姉から伝え聞く偉大な父はジャックの目標となっている。母アイリについてはゲーム中には名前すら登場せず、故人であること以外明らかではない。
なお、ジャックを始めとするラッセル家の人々の名前はテリアの犬種名に由来する。ジャックの場合はジャックラッセルテリアに由来している。
明るく元気がよく開放的な性格で自然と人を惹き付ける魅力の持ち主。あまり深く考えて行動する方ではなく、特にゲーム前半においてその言動は単純でお気楽なものに映る。
しかしこうしたジャックの気質は様々な仲間を自身の隊チーム「アハト」に参加させ、また立派な騎士足らんと気負って生きてきたヒロインリドリー・ティンバーレイクの心情変化の一因となった。
ゲームとしては「話しかける」以外に目の前の対象を「蹴る」というアクションが組み込まれており、プレイヤー次第では誰彼かまわず蹴りまくる相当足癖の悪いキャラクターにもなり得る。
ゲーム内での活躍
上京したジャックは騎士選抜試験であるセレクションを受けるが同年代の少女に敗れる。不合格を予期するも参謀総長ラークスの特別の推挙を受け合格し、自身を破ったリドリーとともにガンツ・ロートシルトを団長に新設された騎士団「桃色豚闘士団(ローズ・コション)」に見習い騎士として配属される。
当初は反発することもあったジャックとリドリーだが、同じ団に属する者として徐々に信頼関係を築いていった。しかし任務中に予期せず遭遇したブラッドオークとの戦闘でリドリーは重傷を負ってしまう。城の重臣ジャスネは愛娘リドリーを守れなかったジャックとガンツに怒りをぶつけ、責任を取らされる形で両名は騎士団を追われてしまう。
ガンツの提案で2人は戦士ギルド「テアトル・ヴァンクール」の入隊試験を受けるがジャックのみが入隊を許される。ガンツと別れたジャックは住み家を与えられ、以降ジャーバスを隊長とするチーム「ヘクトン」のメンバーとして依頼を受けるようになる。
依頼を通じてラジアータの住人達と交流を深めていくジャックは、やがて戦士ギルドの長エルウェンから隊長に任じられ自身の隊チームアハトを持つまでになる。また手紙で招待されたリドリーの誕生日パーティでは、快癒した彼女と久しぶりの再会も果たせた。
一方でジャックの知らぬうちに人間と妖精との関係は急速に悪化し情勢は緊迫化していた。
騎士団によってドワーフの集落「地の谷」へ攻撃が行われ、ドワーフを護るべく現れた地龍ボイドも人間の手によって討たれた。この事件で妖精側からの人間への悪感情は決定的となり、人間側でも急進派の騎士クロスが「龍殺し」の名声を得たことで穏健派のジャスネや慎重派の将軍ダイナスを圧倒していく。
こうした状況下でラークスから召集を受けたジャックだったが、突然自宅をリドリーが訪れる。
そしてジャックは選択を行うことになる。
戦闘
『ラジアータストーリーズ』には非常に多くの仲間キャラクターが登場するものの、操作可能なキャラクターはジャックのみであり、装備やスキル等が変更可能なのもジャックに限られている。一方で、ジャックに関しては先述のように装備中の武器や防具がイベント中を含め外見に反映され、そうした中には『スターオーシャン3』のフェイト・ラインゴッドのコスプレ衣装や頭部も七三分け+眼鏡に変化するリクルートスーツなど変わったものもある。
装備武器は片手剣、両手剣、斧、槍の4系統。それぞれの武器に応じて「リミットエクシード」、「心応飛影斬」、「ギガントアクセル」、「百渦嶺嵐」と異なるボルティブレイクが使用できる。
ストーリーでは父の形見の片手剣「アービトレーター」を持って上京するが、装備できるのは妖精編の終盤からで人間編では最後まで装備することはできない。なお"arbitrator"は「調停人」の意味を持つ。
初期スキルは「幸運プラス」。ゲームを進めると戦闘中リンクを組むことで他の仲間キャラクターのスキルを習得し付け替えることができるようになる。
ジャックが隊長を務めている間は「命令」で仲間たちに行動を指示することができる。ジャック自身は回復魔法の類を使うことはできないがこうした命令などでHPや状態異常の回復を行うことができる。ただし全ての仲間が全ての命令を受け入れるわけではない。
「蹴りバトル」や一部のイベント戦闘を除いてシステム上ジャックが戦闘不能になるとゲームオーバーとして扱われる。このため強敵相手には回復役としてジャックをアイテム係に徹しさせ、強力な仲間たちに前線を任せるといった戦術が採用されることもある。