概要
PS専用RPG『テイルズオブデスティニー』終盤に登場する敵。ラストバトル三連戦の第一戦として戦うこととなる。
その正体はラスボスの天上王ミクトランにより無理矢理甦生されたリオン・マグナスの死体である。作中では一貫して「リオン」とのみ表記されており、この名称はファミ通文庫から発売された小説版で付けられた。
皮膚は薄黒くくすみ、目も虚ろになっているが、なんとこの姿でも自我は残っており、メイン画像のように「コロシテクレ ボクヲ ハヤク・・・」としゃべりながらスタンらに襲いかかって来るという、あまりに悲しすぎる設定のキャラとなっている。戦闘スタイルは生前と特に変わらない。
この甦生はミクトラン側の純然たる嫌がらせ以外の何物でもなく、ミクトランからしても単なる捨て駒でしかなかったようで、スタンたちは「命を弄びやがって!!!」と激怒していた。小説版ではルーティがあまりのショックに半狂乱になっていたほどだった。
…こうした事情から、このゾンビリオン戦は(リオンの死以上に)TOD屈指の鬱展開と名高く、続編である『テイルズオブデスティニー2』でジューダスとしてリオンがよみがえった際にも一切触れていない(ただし小説版ではD1D2両方で触れられている)また、漫画版やPS2版ではそもそもこのシーン自体が完全に削除されている。
しかし死してなお他者に弄ばれる彼の悲壮さが強調され、このシーンがなければTODは名作にならないのでは?と考えるファンもおり、シーン削除には賛否があった。
客演
GBA用RPG『なりきりダンジョン2』には、「リオン?」という敵キャラが登場。肌の色や光属性に弱いといった点から見て、このゾンビリオンで間違いないだろう。
サナトスによって『なりダン2』の「浮遊死都(『ToD』のダイクロフトがモチーフのダンジョン)」に召喚された上に操られるが、その場にゾンビ化する前のリオンが現れて「偽者」と断じられ、「本物」のリオンと主人公達に倒される。
余談
アンソロジーでは奇跡的に水死せず生還するというif展開が描かれている。内容は、生き延びたリオンがシャルティエとの会話でこれまでの心情を振り返り、スタンたちに合流しようとするというもの。
しかしルーティのせいで事故死してしまい結局命を落としてしまう(ルーティがポイ捨てしたアイテムが物陰から出ようとしたリオンに直撃し海に落ちてしまった)。
そしてダイクロフトにてゾンビとなったリオンは「殺してやる~っ!!」と恨み骨髄にスタンたちに襲い掛かるのだった。