概要
ヴィクトリア朝のイギリスで、当時のファッションリーダーだったジョージ・スタンホープ・チェスターフィールド(第6代チェスターフィールド伯爵)が好んで着ていた事から「チェスターフィールド」と呼ばれるようになった。
それまでのコートは腰で上下に布が分かれていたが、チェスターフィールドコートは一枚の生地でできており、腰部にダーツを入れることによってフィット感を高めていた。
色は暗色系で、カシミアのような上質な生地を使い、前立はシングルブレステッドのノッチドラペル。3つボタンの隠しボタン式、ウエストをジャケットのように絞り、「モーニングコート」などのテールがしっかりと隠れるロング丈が基本。
上襟部分の黒のベルベットはフランス革命で処刑されたルイ16世を追悼するためヨーロッパの貴族たちが首に巻いた黒い布からの派生だが、現在はあまり見かけることがない。
余談
- 第4代チェスターフィールド伯爵のフィリップ・ドーマー・チェスターフィールドが地元チェスターフィールドの職人に造らせた、革張りで深いボタンが特徴の背もたれとアームレストが同じ高さのソファも「チェスターフィールド」と呼ばれる。→ チェスターフィールドソファ
関連タグ
チェスターコート:表記揺れ。