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チェッコ式

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ちぇっこしき

「チェッコ式」とは、大正~昭和時代(太平洋戦争終結まで)の日本陸軍の将校(士官)の間で、制帽の仕立てに好んで用いられたスタイルの通称。

概要

大正後半~昭和戦前期にかけて、日本陸軍士官、とくに尉官に相当する若手士官(いわゆる「青年将校」)が、自らの制服軍服)をオーダーメイドするにあたり、彼ら独特の美意識を反映させて特徴的な仕立てにすることがはやり、これを「青年将校文化」と呼んだ。

「チェッコ式」は、当時彼らの制帽軍帽)の天井部分の仕立てに人気のあったスタイルの通称で、「青年将校文化」のキーワードの一つとなっている。

名称は、国名のチェコ(当時はチェコスロバキア)からきている。

特徴

軍帽の天井部分の周囲には形を整えるためのワイヤーが通してあり、日本陸軍制帽ではその上に兵科色の縁取り線(当記事で扱う時期はほぼ赤に統一)が走っている。

通常この線は水平に仕立てられ、制帽の上部は前から見ても横から見ても台形に見えるのが制式であるが、「チェッコ式」ではワイヤーに加工がほどこされて正面部分が高く垂直に上げられ、さらに側頭部~後頭部にあたる部分が下げられて正面の高さを強調する。さらに縁取り線が、顔の中心線にあたる個所で「ヘ」の字形の折れ線をなすように加工される。

結果、制帽の上部は前から見ると二等辺三角形、横から見ると直角三角形のような形となる。

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