世界(ゲーム)のボスを“攻略”し、あらゆる理不尽を「攻略」せよ!
概要
正式名称は「チュートリアルが始まる前に ボスキャラ達を破滅させない為に俺ができる幾つかの事」。Pixivのタグ文字数の制約により、この表記とする。
2021年11月から小説投稿サイトカクヨムで連載開始し、2022年12月から電撃の新文芸から書籍化されている。著者は髙橋炬燵氏で、イラストはカカオ・ランタン氏が担当。既刊4巻(2024年8月現在)。
チュートリアルでやられるクソ雑魚底辺ボスに転生してしまった男の物語に対する反逆譚。
物語の区分としては第一部 結成編、第二部 歴代ボス集結編の流れとなっており、カクヨム版は2024年8月時点で第二部第三章を連載中。
コミカライズ版は作画担当横山コウヂ氏によって、電撃マオウ2024年2月号より連載開始。既刊1巻。
第7回カクヨムweb小説コンテスト異世界ファンタジー部門《大賞》受賞作。
「このライトノベルがすごい!2024」(宝島社刊) の単行本・ノベルス部門8位、単行本・ノベルズ部門の新作では第1位にランクイン。
あらすじ
目が覚めると、男は大作RPG『精霊大戦ダンジョンマギア』の世界に転生していた。
しかし、転生したのは主人公でもなく、ましてやそのモブですらない。
能力は控えめ。性能はポンコツ。口癖はヒャッハー。
チュートリアルで必ず死ぬ運命にある、クソ雑魚底辺ボスに転生していた!
もちろん、自分はそう遠くない未来にデッドエンド。さらには、最愛の姉まで病で死ぬ運命にあることを知った男は──。
「姉さん。俺決めたよ。──この世界の理不尽なお約束なんて全部まとめてブッ潰してやる」
故に男は、持ち前の膨大なゲーム知識を活かし、正史(シナリオ)への反逆を決意する。
そうして、最強の裏ボス、ゲーム屈指のトラウマルートボス……この世界のボスたちを“攻略”していく彼は、やがて──!
『第7回カクヨムWeb小説コンテスト』異世界ファンタジー部門《大賞》受賞作!
ボスキャラ達が織りなす“もしも”の物語が、今始まる!
(公式あらすじより)
登場人物
清水凶一郎
CV:福島潤
現実世界では「ダンマギ」に比喩でもなく人生を救われたオタクであったが、突如として「ダンマギ」の1作目のチュートリアルのクソ雑魚底辺ボス清水凶一郎に転生してしまった男。正史通りに進んでしまえば、イキり狂って死んでしまうために正史に抗い尽くすことを決めた。
転生前は社会人であったためか敬語を使うが、初対面の相手からは敬語は気持ち悪いのでフランクに喋れと言われるのがお約束。
余談だが、読者達からはゴリラと呼ばれ絵師であるカカオ・ランタン氏もゴリラと呼ばれる主人公に困惑した。
ヒミングレーヴァ・アルビオン
CV:雨宮天
作中の精霊の中での最強格の超神(アルテマ)の一柱である時と因果を司る精霊。「ダンマギ」1作目の裏ボス。愛称はアル。超神の共通目的を叶えることを対価として、凶一郎と契約した。
天上天下唯我独尊な性格かつ合理主義者で、いつも何かを食べている。契約者の凶一郎に対しては、一日24時間の枠を超えて引き伸ばした時間での猛特訓や男の弱点集中攻撃に対する防御を強制するなどかなりのスパルタ気質である。
蒼乃遥
CV:雨宮天
天才的な戦闘センスを持つ少女。「ダンマギ」1作目のトラウマルートボス。その運命となるはずであった。
ワクワクするかどうかが主な行動原理。
清水文香
凶一郎の姉。本来の凶一郎の行動原理であり、呪いで死ぬ運命にある。
ユピテル
砲撃手の少女。「ダンマギ」1作目のグランドルート中ボス。
ジェームズ・シラード
狡知、戦闘力共に長ける男。桜花五大クランが一つ、“燃える冰剣(Rosso & Blu)”を統べる。
黒騎士
全身甲冑に身を包んだ凄腕の傭兵。百のダンジョンを制覇したなどと噂される。「ダンマギ」1作目のラスボスの尖兵であるボス。
火荊ナラカ
龍人の訓練生。「ダンマギ」3作目のボスキャラ。正史では己の命をも勘定に入れる恐ろしい戦術家かつ同時にリアリストでもあったが、現時点では分からせ対象である。
虚
寡黙な暗殺者の獣人である男。「ダンマギ」2作目のボスキャラ。
ソーフィア・ヴィーケンリード
決して己から名乗らずとも、その在り方から誰からも聖女と呼ばれる少女。「ダンマギ」4〜6作目の黒幕にして6作目のラスボス。
逆理/会津・ジャシィーヴィル
テロ集団『組織』穏健派のトップエージェントである青年。「ダンマギ」7作目のボスキャラ。ある理由で「会津・ジャシィーヴィル」の偽名を名乗る。
ハーロット・モナーク
黒騎士とは殺し合いを伴う腐れ縁。「ダンマギ」5作目の表ルートボス。
空樹花音
傷ついていた少女。「ダンマギ」1作目のメインヒロイン。
用語
作中作のゲームシリーズ作品。略称は「ダンマギ」。
現在、確認される限りでは9作目までがある。一言で言えば、フ○ムゲークラスの難易度とバランスを持つ恋愛シミュレーションRPGである。
大まかに区分すると初期3部作、4〜6の『アインシリーズ』、7〜9の『組織編』として区分される。
各作品個別解説はリンク先を参照。
精霊
「ダンマギ」での戦いの主役となる上位次元の知性体。
階級はいくつにも分かれ、下からから下級、中級、上級、超常級、亜神級、真神級、超神級に分類される。実際には亜神がさらに四つ細分化されることを除く。
超神級は「神さえ超えた何かである」という形容が相応しいイカれた設定と性能を有する。
冒険者などの「ダンマギ」世界の強者達は精霊と契約して精霊契約者となる。精霊達の行動原理は強くなる、認められる、自分だけの価値を見出すなどして自身を高めて格を上げること。頂点である超神達はより特権的なものを有していてもそこは変わらない。
ダンジョン
ダンジョンと表記されるが、厳密には地下迷宮ではなく一つの小さな異世界のようなもの。地下迷宮タイプもあれば、大海原、宇宙というようにダンジョンの内部はそれぞれによって大幅に異なる。
ここで遭遇する敵精霊を倒すことで入手できる精霊石が、「ダンマギ」世界において周囲に全く影響を及ぼさずに、あらゆるエネルギーへの転用可能となる資源となっている。
そして、精霊石だけでなく人智を超えた宝も手に入る。
それぞれの最終階層には最終階層守護者といういわゆるボスが存在する。階層が深いほど、それに比例して最終階層守護者の強さも跳ね上がる。
ダンジョン都市『桜花』
凶一郎達が暮らす国、皇国の中のダンジョンが多数存在する都市。
桜花の中でも最大規模のダンジョンが五つ存在し、それらは五大ダンジョンと呼ばれる。
完全制覇しているわけではないが、五大ダンジョンを根城とする五つのクランが桜花五大クランと呼ばれている。五大クランのリーダー達は真神級ダンジョンを制覇した猛者で、桜花の顔役とも言える。
天啓(レガリア)
ダンジョンの最終階層守護者や突然変異体などのボス精霊を討伐することで得られる、ボス精霊の霊基情報を反映したアイテム。使用可能な者は討伐者本人のみ。
四つ目までは確定ドロップかつ五大ダンジョン級の特殊例を除外すれば、それ以降は獲得回数ごとにドロップ率が半減する。称号としての四つ超えは冒険者としても上位レベルに入ることを指す。
『組織』
内情が明らかになる「ダンマギ」7作目までは、各作品のヴィランに関係なく暴れ回るテロ組織。明確な固有名称もなく『組織』と呼ばれるのみ。その実態としては七番目の超神を崇め、その復活による世界の転覆を目論む七番目の配下・眷属と呼ぶべき組織。
その七番目の超神は肉体が分割されており、その肉体の欠片が集まることで復活するとされている。
関連動画
原作PV
外部リンク
チュートリアルが始まる前に~ボスキャラ達を破滅させない為に俺ができる幾つかの事 -カクヨム