メイリィの父であり、陽泉酒家副料理長。マオの師匠。特級厨師でその腕前は広州でも随一と言われており、陽泉酒家内でもルオウから全幅の信頼を受け、一切を取り仕切っている。
だが、相手の妨害により怪我をしたり、毒を盛られたりと災難に遭うことが多い。
そして……現実時間にして、実に十数年後。
続編の『中華一番 極』で、遂に本格的な料理勝負に挑む彼の姿が描かれることになったが、やはりと言うべきかその実力は作中最上位クラスであった。
まずは、本場洛陽で燕席料理を日夜作り続けて地元からの評判も厚い太極料理会の朱雀厨士リホウを相手に、その得意料理である牡丹燕菜で圧勝。
ちなみにこの話のサブタイトルは「チョウユ無双」であった。
更には、太極料理会のトップである鳳凰八仙のスワンが出した『酒池肉林』というテーマに対し、子豚の丸焼き『烤乳猪』を大量に吊し上げて肉林を物理的に再現し、加えて、修行を積んだ僧侶ですらその匂いには抗えずに塀を飛び越え食べに来ると言われる佛跳牆を同じく大量に用意して、本当に隣の寺の僧兵達を大勢呼び込むと、ストレート過ぎる解答を出し、これを突破。
その手腕の高さを、マオや裏料理界の五虎星だったジュチ、鳳凰八仙のスワンとラモンでさえ手放しに絶賛するに至った。
しかも烤乳猪の仕込みの際には、常人を遥かに凌駕する嗅覚を持つジュチとほぼ同格の嗅覚を発揮している等、それまでの不遇さを払拭させる程のとんでもなさをこれでもかという程に見せつけたのであった。