「Scarlet! I missed you!(スカーレット! 会いたかったぁ!)」
「日本語でいいよ。彼女の親父さんに習ってるから。ディーン・バトラーっていうのね。よろしく 」
『愛天使伝説ウェディングピーチ』漫画版に登場するキャラクター。
外伝作『スカーレット・ラブ』にのみ登場するスカーレット小原の幼馴染。
漫画版外伝作のみのキャラクターであるため、アニメ軸で発刊される資料集には、詳細な設定は無いうえ存在も公表されていない。
以下は漫画版の設定であるためアニメ版には反映されていない事に注意。
概要
スカーレットのアメリカ時代のクラスメート。両親同士も親しい幼馴染。
非常にカリフォルニアナイズされた西海岸ノリの強い性格で、一言で言えば、お調子者。その一方で、面倒見やつきあいも、そこそこに良い。スカーレットの事が好きだが、その性格故に真剣みを疑われており、彼女からは煙たがられている。
バスケットボールが得意で自らの長身から繰り出すダンクシュートを武器に持つ。聖花園学園にやって来た時にはスカーレットを探して待つ間、男子バスケ部の練習に混ざって連続得点を決めていた。(そして女子バスケ部に目を付けられるハメに陥り「バスケを教えてほしい」という名目で引っ張り回される事にもなった)
家事も得意でスカーレットの家に居候の間、食器の後始末など細々とした家事を手掛け、お手伝いさんからは「いい旦那様になれる」と評価されている。(それを聞いたスカーレットは自分が洗っていた皿を落として割ってしまう)
ちなみに名前(特に名字)の由来はスカーレット同様に『風と共に去りぬ』のレット・バトラーから来ている。
※ 以下、ネタバレ。
スカーレットとの関係(ネタバレ)
「スカーレットのこと、世界で一番愛してる! 」
上記した通り、スカーレットの幼馴染だが、彼が本格的に彼女の事を意識し出したのは(本編の)4年前から。学園の学芸会の劇でスカーレットが天使役を演じた時のハマりっぷりに一目ぼれしたという。そこからディーン(とスカーレット)の苦闘が始まった。
劇の一件以降、クラスメートから遠巻きにし出した(スカーレットが天使の使命に目覚めてしまったため)スカーレットを気遣い、そのド厚かましい西海岸ノリで彼女をクラスで孤立させないよう努めていた。(本人は隠しきっていたつもりだったが、クラスメートたち、特にディーンからはバレバレであった)
この事からも解るように、スカーレットの微妙な変化に気付けるほど、彼女に対しては一途である。
その一方で西海岸ノリや面倒見の良さから、他者に邪険にすることはあまり無く、女子バスケ部の誘いに関しても困惑しながらも、ある程度は面倒を見るが如き描写がある。(それを見てスカーレットは「なによデレっとしちゃってさ!」と機嫌を悪くした。ちなみにディーンは困惑こそすれデレっとなんてしていない)
そして、この西海岸ノリの性格が(意図することなく)自身の言葉を非常に「軽いもの」にしており、その真剣さは残念なことにスカーレットには届き辛い。そのため、本節冒頭の告白に至った際も非常に軽々しいノリでのものだったため、スカーレットからはビンタで返された。
だが直後にスカーレットが自分の事を軽い一面だけを見て決めつけて判断していた事に激怒。思わず抗議してしまうが、そのスカーレットからは「いきなりやって来て自分の生活を引っ掻き回した」と泣かれてしまい、ショックを受ける。
かくて帰国当日、ディーンはスカーレットに泣かせてしまった事を詫びるとともに、4年前の一件から「スカーレットが変わった事に気付いていた」事と、日本に来てからの再会時に「スカーレットを悩ませていた事が解決している」事を「彼女の表情から気取っていた」と教え、その事を喜んで彼女の前から去ろうとする。
そしてスカーレットは、この事からディーンこそが自らの最大の理解者であった事を悟り、彼に対する今までの仕打ちを深く悔いる事となり涙した。
その涙に聖サムシング・フォーが反応。この反応によりスカーレットの本心を悟ったももこが「自らの愛を受け入れるように」「愛する者が、その心を抱えたまま離れる事は自分も経験した、とても辛い事。スカーレットにそんな思いはしてほしくない」とスカーレットを説得する。
ももこの説得を受け入れたスカーレットはディーンを追うが、既にディーンは搭乗手続きを終わらせてゲートウェイの中にいた。だが、聖サムシング・ニューの導きにより、スカーレットはディーンの前にイキナリ瞬間移動することになる。再び会って互いの誤解を解き合った二人は相思相愛となって遠距離恋愛を約束する間柄となった。
そして10年後に距離を超える絆で結ばれた二人は、ついに結婚に至ったのであった。
番外編にて
さらに2018年の夏コミにて作(画)者が出した番外編に再登場。夏休みを利用して再びスカーレットの家に居候しにやって来た。
ちなみにスカイプが出来てからはスカーレットと毎晩通話を行っていたらしい。
(注:本来ウェピーの設定時代である1995年にスカイプは存在しないのだが読者に両者の距離感を解り易くするため、作者も理解している上でわざとこういう描写をとっている。とはいえ1995年前後当時の技術でも初期インターネットは存在しておりRealAudioのようにリアルタイムストリーミング技術そのものは登場していた(映像ストリーミングは1997年頃になるが)ため同様の事は(回線自体が貧弱であるためワークステーション系のハイパワーマシンが必要だが)可能ではあった)
それまでに、ももこ他スカーレットを取り巻くメンツ(ももこ&ようすけ、ゆり&柳葉様、ひなぎく&たくろう)とも知り合いになっていたらしく、彼らに違和感なく溶け込んでいる様が見られる。
そして、たくろうから恋人(ひなぎく)とのキスのタイミングについて相談された(漫画版ではたくろうとひなぎくは告白と了承のイベントまで終わらせている)際には「そんなの、目が合ったならいつでも! ガンバレ! ガッツだ! ギョクサイだ! 」と相変わらずな西海岸ノリのアドバイスを見せてスカーレットに「バカ! 犯罪よそれ!」とツッコミと共に引きずり倒された。