概要
アニメ『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』において、ついに姿を現した某国の侵略であるという脅威。
一作目の『メガゾーン23』の時点において、強行偵察機による襲撃があったものの政府上層部と軍部によって秘匿されていた。
しかし、機密の一部を知ってしまった主人公矢作省吾の前に現われた軍の将校であるB.Dによって、作中でその存在が初めて語られた。
その後起こった軍部のクーデターによって一般にその存在が公表され、キラー衛星によるタンカー破壊をはじめとした様々な侵略行為がTV特番で語られるようになり、それと同時に軍の広告塔となったイヴによって繰り返されるメッセージで街は戦時色に染まっていく。
半年後を舞台とした『PART II』では、街中に戦意高揚の垂れ幕が下げられており、ついに戦争が始まってしまうが…
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ネタバレ注意
某国の侵略であるというのは真っ赤な嘘で、主人公達が暮らす人類の歴史の中で最も平和であったとされる1980年代の東京の街を再現した、2340年代に地球連邦が製造した世代宇宙船の一隻「メガゾーン23:MZ23」と5世紀前から敵対してきた、過酷な火星環境下で生きるために遺伝子レベルで自己改造を行ってきた新人類が正体である。
24世紀半ばに「火星解放政府」を樹立し地球連邦と戦争状態にあったが、惑星破壊兵器によって火星を喪失後、生き残った者たちは地球連邦より奪っていた4隻の「MZ」船団に乗り込み旅立ったのであった。
さらに地球連邦側の船団と海王星付近で交戦した結果(当時は互角であったとされる)、大きな被害を受けたことにより別方向の外宇宙に向かって放浪することになった。
そこで異星文明と接触したことで得られた技術を用い、全長1000㎞に及ぶ異形な巨大宇宙船を製造するに至ったのである。
地球への帰還を目的としているようで、地球防衛システムA.D.A.M.を通過するために必須な、「MZ23」の持つEVEプログラムと人類代表の生体コードを得るために襲撃を繰り返す。
なお巨大コンピューター「バハムート」によって兵器開発が封印されていた「MZ23」側との間には、少なくとも50年の技術的優位があるとされ(ただしバハムートは高度な処理能力から再接近する時期の軌道計算ができていたはずなので、勝ち目が無いという推論から人々に夢を見せてゆるやかな自殺を強いていた可能性も考察されている)、用兵思想を含めて兵器設計は現生人類のものとはかなりかけ離れている。
デザルグ
新人類と同名で呼称される巨大都市型宇宙船で、無数の球体とパイプが連なったミノムシを彷彿とさせる形状の、前述のように「MZ」を超える全長1000㎞に及ぶ異形の構造物であるが、新人類自体は最後まで姿を見せなかった。
- 「MZ23」内部が東京23区をモデルにしていたことから、デザルグ側の都市文化は大阪であるという案もあったのだという。
- 原作の石黒昇氏がDVDBOXのブックレットで、制作後に次は名古屋版「ミャガゾーン28」も作ろうと現場で話していたと証言している。
- 『Part Ⅰ』でB.Dと寝ていた金髪の女性は実はデザルグ側のスパイで、遺伝子情報を盗むために接触していたらしい。
プロープ
分厚い装甲に包まれ、分離可能なポッドに収集された情報を確実に持ち帰れるように設計された強行偵察機で最終的には破壊された。
しかし、偵察機とはいえど2門の3連エネルギーキャノンを用いて「MZ23」側の迎撃部隊を全滅させてしまうほどの戦闘能力を持つ。
残骸の分析結果から、武器性能が50年も進んでいるという絶望的な事実が発覚する。
シュツルムゲルツ
全長8.5mの装甲突撃機。主砲として2連エネルギーキャノン1基、副砲の3連収束ビーム砲を2門を持ち、高速機動戦闘で艦隊護衛機を壊滅させたが、00ハーガンやヴィルデ・ザウによって何機か撃墜されている。
しかし自動攻撃弾2機を後部ラックに搭載しているため…
自動攻撃弾
シュツルムゲルツが搭載する、自律機能を持つ機械生命体を思わせる対人兵器。
実体弾をたやすく弾き、「MZ」側の兵器の外装を破壊しながら内部へ侵入し、長く伸ばしたメカ触手で搭乗員を直接ズタズタに破壊して殺傷する。
- なお『スーパーロボット大戦D』に『メガゾーン23』自体は出演できたのだが、この兵器の存在があるためにデザルグは原作再現として登場できなかったのだと考察されている。