曖昧さ回避
概要
トリグラフ(Триглав)とはスラヴ神話で信仰されている、3柱の神の集合体であるといわれる神格で、名の意味はそのまま「三つ頭」である。
主に西スラヴで軍神として祀られており、バルト海沿岸のポーランドやシュチェチンには主要な神殿があった。
周辺の街々にも大小の神殿があり、戦争で得た戦利品の十分の一は捧げられたと伝わる。
構成する神々は古くはスヴァローグ ・ペルーン・ダジボーグの3柱であったが、後世においてはダジボーグの代わりにスヴェントヴィトやヴォーロスが含まれる。
またこの3柱の神の息子がトリグラフである、もしくは3つ頭の男や山羊の姿をしているともいわれている。
3つ頭についてランス大司教だったエボは、この神が支配する3つの世界である天空・地上・地下を表していると記録を残している。さらにその目は普段布で隠されており、予言などの偉大な力を持つともされた。
とても神聖な存在であったので、人々の邪悪な行いを目にしないために全身が布に覆われているともされており、実際に神殿に祀られたトリグラフ像は金色の布で目と口を覆っていたと伝わるが、キリスト教化により全ての神殿や神像は破壊されてしまったのだという。
創作での扱い
初出は『真・女神転生デビルサマナー』で、合体専用種族「破壊神」の仲魔として登場。軍神という伝承をもとにした姿は、サルバドール・ダリが描いたような脚が長い黒馬に乗る、三つの顔が融合した武人で、氷結系の魔法と破魔魔法ハンマ、状態異常回復のバァスデイを持つ。
『葛葉ライドウ』では物理に優れた「蛮力属」として登場した。
ちなみにトリグラフを構成する神々の内スヴァローグとダジボーグは派生作品を含め女神転生シリーズに一度も登場したことは無いが、ペルーンは『魔神転生2』と『デビルチルドレン 炎の書・氷の書』の2回登場している。
自由惑星同盟軍所属のアッテンボロー分艦隊旗艦の名として登場。詳細は →自由惑星同盟軍艦艇