概要
2001年に公開されたアメリカ映画、原題は「Donnie Darko」。
監督・脚本はリチャード・ケリー。主演はジェイク・ギレンホール。
タイムトラベルと世界の終わりを題材に、思春期男子の心の闇が描かれる。
非常に難解な映画であり、「1度見ただけではわからなかった」「有志の解説サイトを見てやっとわかった」という声が少なくない。同時に「理解さえできれば面白い」という評価もされる。
あらすじ
1988年のアメリカ、マサチューセッツ州に住む男子高校生ドニー・ダーコ。ドニーは優秀な姉とダンスが得意な妹を持つ平凡な家庭に暮らしていたが、精神が不安定なため医師の治療を受けている。
ある晩、ドニーの前に銀色のウサギが現われ、ドニーはウサギに導かれるようにフラフラと家を出ていき、そしてウサギから「世界の終わりまであと28日と6時間と42分12秒しかない」と告げられる。翌朝、ドニーはゴルフ場で目を覚ますと腕には「28.06.42.12」の文字。帰宅してみるとそこには、ジェット機のエンジンが落下していてドニーの部屋を直撃していた。何がなんだか分からないながら九死に一生を得たドニー。その日から彼の周囲では、不可解な出来事が次々と起こり始める。
キャスト
役名 | 俳優 | 吹替 |
---|---|---|
ドニー・ダーコ | ジェイク・ジレンホール | 猪野学 |
グレッチェン・ロス | ジェナ・マローン | 川本絢子 |
ロナルド・フィッシャー | スチュアート・ストーン | 風間勇刀 |
続編
2009年には続編の「ドニー・ダーコ2」が公開。原題は「S. Darko, S. Darko: A Donnie Darko Tale」、ドニー・ダーコの妹の名前である。前作で幼いドニーの妹サマンサを演じていたディヴィー・チェイスが再びサマンサ役を演じている。
今作は前作から7年後の世界を舞台に、サマンサ・ダーコが主人公となっている。前作の監督・脚本とは違い、監督はクリス・フィッシャー、脚本はネイサン・アトキンスが担当している。続編とは言えリチャード・ケリーが制作に関わっておらず、前作のオマージュが散りばめられてはいるものの正当な続編ではなく別物と捉えた方がよいだろう。
日米ともに劇場未公開であり、アメリカでは2010年5月12日、日本では同年11月26日にそれぞれDVDが発売された。
あらすじ
前作から7年の歳月が経ち、妹のサマンサ・ダーコは17歳の少女へと成長していた。家族が崩壊し、寄る辺を失ったサマンサは旅に出る決心をする。
友人コーリーとともに、車を走らせている途中、車が故障し、車の修理を待つ間2人は小さな田舎町に滞在することになる。その町には湾岸戦争の帰還兵、イラク・ジャックという男がいた。彼は戦争の記憶が忘れられず、奇怪な行動をすることから町の人々から白い目で見られている男だった。