概要
モンゴルのバルンゴヨト層から、2008年に韓国とモンゴルの合同調査によって発見され、2022年に記載されたドロマエオサウルス科の恐竜。属名はその骨格から「泳ぐ狩人」を意味する。
発見された標本は、ほぼ完全な頭蓋骨を伴う大部分が関節した骨格からなる。それらの特徴から、同じモンゴル産のハルシュカラプトルと近縁とみられ、同じハルシュカラプトル亜科に分類される。
近縁種と同じく全長60〜70cm程とカモと同じくらいだった。骨格は陸棲の恐竜と比較すると、肋骨が後ろ向きになって体型が流線型になっており、むしろ潜水能力のある水鳥に近いものだった。椎骨の側突起(parapophyses)も絶滅した水鳥であるヘスペロルニス形類のものと類似し、前足フリッパーのように機能した可能性が示唆されており、一時は否定されていたハルシュカラプトル亜科の半水棲説を支持している。