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概要編集

ノーザンプトン級アメリカ海軍重巡洋艦の艦級である。

前級はペンサコーラ級重巡洋艦で、次級はポートランド級重巡洋艦


条約型重巡洋艦の第2グループで1927年度海軍計画においてワシントン条約の制限に則って設計し、1931年まで6隻建造された。その後、ロンドン条約の締結に伴って艦種を重巡洋艦となった。


船体規模・構造編集

基準排水量9050t(竣工時)、全長182mで米海軍の重巡では初めて180m台に到達された。全体的に見ると、艦首甲板のみ乾舷の高い短船首楼形船体になっているのが特徴的である。

装備に対しては、凌波性が劣悪だった前級とは違い、短船首楼形の影響か停泊する時の安定感が向上した。だが、艦細身の船体から来る復元性の不足と動揺の激しさから、外洋での揺れ具合は前級と同様で主砲斉射時の散布界の増大は解決されなかった。

上部構造物は手を加えていなかった為か変更点があまり見られない。前檣は重量対策のため、大戦中に短縮が行われた。

主砲の爆炎から搭載機を保護するため格納庫が設置され、艦尾水線下の形状や舵位置の変更により操縦性はペンサコーラ級よりも改善された。

米軍艦として初めてベッドや独立した食堂が導入され、居住性の向上が図られている。


主砲塔が連装と三連装のセットだった前級とは違い、全主砲塔を三連装砲塔に統一し、爆風の衝撃を最小限に抑えられた。主要防御長の短縮に繫がり防御重量の節約となった。


防御編集

装甲は舷側76mm、水平25mm、主砲塔前盾76mm。

弾薬庫防御は前級での方針か、減厚され舷側95mmされたが、逆に上面は51mmと強化された。


機関編集

重油専焼水缶8基とタービン4基を備え、最大出力107,000馬力。これは前級と変わらないが、隔壁が増え、缶室が細分化された。


装備編集

主砲編集

主砲は前級と同じ、Mk.9 55口径8インチ砲であるが、船体構造の説明に書いてあった通り、三連装砲塔3基9門に統一。重量97.5 kgの砲弾1つにつき、最大仰角41度で29,130mまで届かせることが出来、性能性も向上した。


その他備砲・機銃編集

前級に引き続き、Mk.10 25口径5インチ砲を単装砲架が採用された。旋回と俯仰は電動と人力で行われ、左右方向に150度旋回でき、俯仰は仰角85度・俯角15度で発射速度は毎分15~20発だった。また、対空装備が12.7cm高角砲8基8門と前級の倍となった。そこに加え、40mm(60口径)機関砲4連装4基~5基に20mm(70口径)機銃22~26丁、12.7mm機銃8丁が追加された。


雷装編集

就役時は53.3cm三連装魚雷発射管2基装備されたが、米海軍の方針かに伴い、すべて撤去された。


同型艦編集

  起工進水竣工戦没
1番艦:ノーザンプトン1928/04/121929/09/051930/05/171942/11/30
2番艦:チェスター1928/05/061929/07/031930/06/241959/08/11(売却)
3番艦:ルイビル1929/07/041930/09/011931/01/151959/09/14(売却)
4番艦:シカゴ1928/09/101930/04/101931/03/091943/01/30
5番艦:ヒューストン1928/05/011929/09/071930/06/171942/03/01
6番艦:オーガスタ1928/07/021930/02/011931/01/301960(解体)

関連タグ編集

重巡洋艦 アメリカ海軍 第二次世界大戦 ルンガ沖海戦

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