概要
ソ連海軍が列強の条約型巡洋艦に対抗するべく、1936年11月に計画された。ソ連のみ重巡洋艦と主張したが、その船体は大和型戦艦より大きく、他の国の海軍からは巡洋戦艦または大型巡洋艦級の扱いであった。その全長は273m。だが、太平洋戦争の勃発で計画艦で終わった。前級はボロジノ級巡洋戦艦。
主砲
本級の主砲は新設計の「B-50 Pattern 1940年型 30.5cm(55口径)砲」を採用している。そのカタログデータは重量471 kgの主砲弾を最大仰角45度で射距離47,580mまで届けられ、射程27,430mで国産の舷側装甲375mmを貫通できるこの砲を新設計の3連装砲塔に収めた。
列強海軍から見れば、「お前、巡戦だろ・・・・」と冷や汗をかく程の武装だった。
副砲
新設計の「B-38 Pattern 1938 年型 15.2cm(57口径)速射砲」を採用し、その性能は重量55kgの砲弾を最大仰角45度で23,720mまで届かせるこの砲を「インペラートル・パーヴェル1世級戦艦」以来の砲塔形式に収めた。砲塔の俯仰能力は仰角45度・俯角5度であり、砲塔の旋回角度は舷側甲板に直置きされた物は135度で高所に配置された砲塔は180度の旋回角度を持っていた。装填は仰角8度の固定角度装填方式で発射速度は毎分7.5発の設計であった。
装甲
防御力は、主甲板から水線部にかけて広範囲に230mm装甲が張られた。これはキーロフ級より継承した傾斜装甲を採用しており、舷側自体を下側に行くほどに10度傾斜できるとされた。水線下は水雷防御はバルジを含めた5層の液層と空気層を組み合わせたアメリカ戦艦式の複合防御方式で4層目の隔壁には水密隔壁として18mm装甲が艦底部にかけて張られて、その裏に最上甲板から艦底部にかけて縦通隔壁で艦内と区切って5層目を成していた。
同型艦
No. | 艦名 |
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一番艦 | クロンシュタット |
二番艦 | セヴァストーポリ |