概要
艦級名の「ボロジノ」はモスクワ州西部のモジャイスキー地区にある村で、ナポレオン戦争の古戦場。
日露戦争によってロシア帝国海軍は主力艦のほとんどを喪失し、1908年、海軍再建に向けた10ヵ年計画のバルチック艦隊用巡洋戦艦として建造が計画された。基本設計はガングート級戦艦を踏襲するが一回り以上大きく、ロシア帝国海軍初の弩級戦艦となるはずであった。艦首は高速を出すため船首楼甲板を採用する。
建造時期が第一次世界大戦と重なってタービンやベアリングなどの部材が輸入できず、主砲の開発にも失敗したため、進水後建造中止となった。
ソ連時代にイズミールを航空母艦へと改装する計画もあったが、破棄された。
性能諸元(計画)
常備排水量 | 32,500t |
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満載排水量 | 36,646t |
全幅 | 30.5m |
全長 | 223.85m |
吃水 | 8.81m |
機関 | ヤーロー式重油・石炭混焼水管缶25基+パーソンズ式直結タービン4基4軸 |
最大出力 | 66,000hp |
最大速力 | 26.5kt |
航続距離 | 16kt/3,830浬 |
武装 | 1913年式52口径356mm三連装砲塔×4基、1913年型55口径130mm単装速射砲×24門、50口径75mm単装速射砲×4門、64mm単装高角砲×4門、45cm水中魚雷発射管×6基 |
乗員 | 1,250名 |
同型艦
1915年進水。1923年解体処分。
1915年進水。1931年解体処分。
1915年進水。1923年解体処分。
1916年進水。1923年解体処分。
前級:ガングート級戦艦
次級:なし