概要
トレント級は速度が優秀であったが防御力が劣っていた。ザラ級では機関部を縮小して捻出した重量を装甲に振り分けている。これは仮想敵であるフランス海軍の重巡洋艦と同じ流れである。
舷側装甲200mmの計画であったが、ワシントン海軍軍縮条約の制限排水量を上回る計算となり、150mmとした。
トレント級より船体を短縮したため、居住区を確保するため船首楼型が採用された。4基4軸から2基2軸となり、魚雷発射管は廃止。艦橋構造物を小型化する(この為、レーダー等を搭載できなくなった)など軽量化を図っているが、基準排水量は条約制限を1割以上超過した。
イタリア海軍では軽巡洋艦に類別していたが、後にトレント級(軽巡洋艦に類別されていた)と区別するため装甲巡洋艦とされ、ロンドン海軍軍縮条約締結後に砲口径から重巡洋艦へ類別された。