概要
『がんばれゴエモンシリーズ』のファミコンRPG第2作『がんばれゴエモン外伝2~天下の財宝~』に登場するキャラクター。
キャラクター
ゴエモンとエビス丸のコンビが参加していた「世界泥棒大会」にて同じく参加していたくノ一の美少女で、当初は謎の仮面の忍者「紅蜥蜴(ベニトカゲ)」を名乗り、素顔を隠していた。
その正体は、日本を影から守る秘密特捜忍者の一員であり、つまりは前作となる『消えた黄金キセル』より登場し、ゴエモン達の仲間として活躍し続けるヤエちゃんとは同僚の間柄となる。
「紅蜥蜴」として素性を隠していた際は男と偽っていた様で、一人称は「オイラ」となっており、言葉遣いもやや乱暴な傾向があった。
しかし、本来は真面目で正義感の強い人物で、悪党の変装も即座に見破ってしまう等、秘密特捜忍者だけあって観察眼においても優れている。
ヤエちゃんと同僚の為か以前よりゴエモン達の事は知っていたらしく、ゴエモン達が同じ泥棒大会に出場する者同士の中でも信頼に足る存在と見ていた様で、紅蜥蜴であった時より物語の途中で危機に陥っていたゴエモン達を助けたり、彼等が探していた「8つの鍵」に関する情報を教えたりと、協力的な行動をとっていた。
秘密特捜忍者としての本来の任務は、原因不明の連続女性失踪事件の調査にあったのだが、調査の中で事件に「8つの鍵」と月の周辺に現れた「謎の惑星」が関わっている事を突き止め、それにタイミングが合わさる形で「8つの鍵」の捜索を目的とした「世界泥棒大会」を大江戸タウンで開催されるのが決定した事から、その関係性を疑い、秘密特捜忍者としての素性を隠した上で大会に参加していた。
物語が後半期に差し掛かり、8つの鍵を巡る誘拐事件に立ち会ったのを機に、自らの素性や目的を明かした上でゴエモン達の仲間に加わる事になり、同行する事になる。
なお、紅蜥蜴の名前のモチーフは、江戸川乱歩の推理小説「黒蜥蜴」から取ったものと思われ、同じく泥棒大会に参加していた怪人百面相、怪盗ルポンの二人も、それぞれ同じ乱歩の推理小説の「怪人二十面相」と、モーリス・ルブランの推理小説のアルセーヌ・ルパンから取ったものと思われる。
能力
パーティーメンバーの中では、4人目の枠に入るゲストキャラクターの一人であるが、加入と離脱を繰り返し、最終的な固定メンバーとなる。
加入時より基本能力は全体的に高く、またこの頃には終盤に差し掛かっている為、ダンジョンで強力な武器や武具を入手しそれを装備すれば、より基本能力が強化されていく事になる為、育てるのにそれ程お金がからないのも嬉しい所である。
保有する技の「光手裏剣」は、単体の敵にしか攻撃出来ない技だが、無属性の大ダメージを与える強力な物で、技ポイントの消費量もそれ程掛からない為、ボス戦で重宝出来る技である。
劇中の様相
「世界泥棒大会」の予選が終了し本戦へと突入した際、ゴエモンとエビス丸のぼよよんコンビ、怪人百面相、怪盗ルポンの三組と共に本戦への出場が決定し、世界各地に存在するとされている「8つの鍵」の入手を課題として言い渡される。
その後、「8つの鍵」の一つである「真っ暗けの鍵」に関する情報の隠されたピラミッドにて、ルポンに先を越され仕掛けによって閉じ込められたゴエモンとエビス丸の二人を、壁の向こう側から爆破する形で助けている。
ピラミッドでの一件以降はしばらくの間登場しなかったが、ゴエモン達が地下世界「ピロロンワールド」から帰還したばかりの時の茶店にて再会。近くに存在するマグマの沼にて「8つの鍵」の一つである「熱いぞの鍵」が封印されている事実や、底へ向かう為の手段を持っているどんぶり村の科学者であるシナモン博士(本名・しなやまもんざえもん)の存在について教える。
ゴエモン達が「熱いぞの鍵」の入手に成功し、シナモン博士の娘であるこなみが誘拐されてしまった後は、仲間の特捜忍者と共にこなみの連れ去られた地獄谷へと向かい、ゴエモン達が人質を盾にされて抵抗出来なかった所で、こなみを救出。そのままゴエモン達に協力する形で誘拐犯の正体であった怪人百面相を撃破する。
その後、ゴエモン達に泥棒大会が「8つの鍵」を集めさせる為だけに仕組まれた茶番であった事実を明かした上で、ゴエモン達と共に開催地である大江戸タウンへと向かい、大江戸タワーにて謎の惑星と連絡を取っていた泥棒大会の司会者の正体であるメカニ司会者を撃破。同時に、大江戸タワーの隠し通路の先の牢獄に閉じ込められていた失踪中の女性達も救出する。
シナモン博士からの情報で月に「8つの鍵」らしき物が存在し、捕らわれた女性達から月へ向かう道が三日月島に存在する事を知った事で、ゴエモン達と共に三日月島の怪しげ洞窟で月への道を開き、辿り着く事へ成功する。そこに住むラビラビ族の長であるピョン長老と会った際、「8つの鍵」によって開かれる扉の先にある財宝の正体が何でも願いを叶えてしまう「願い玉」で、その力をあてにして人々が怠けてしまう事や争いが起こる事を良しとしなかった人々は、願い玉を封印し月へ通じる道も閉ざしたた事実が明らかとなる。
しかし、同時に「『8つの鍵』にはセキュリティが設けられていて、勝手に封印を解いていってしまうと地球のマグマと連動し、最終的には地球がばらばらに崩壊してしまう」というとんでもない事実も明らかとなり、ピョン長老が発明していた一時的に地球の崩壊を防ぐ事の出来る機械である「ピンチくん」を地球の自信の中心部に仕掛けるべく、ハヅキはゴエモン達と別れる事になる。
その後、どうにか最後の「8つの鍵」である「王者の鍵」を手に入れ、願い玉の封印されている「満月島」の望み山へと辿り着いたゴエモン達の前に現れ、再びパーティーに加わる形で、願い玉の眠っている最深部へと向かう事になる。
コミカライズ版
髪の色が緑に変更されているが、白黒では黒髪のように見えるデザインになっている。
余談
帯ひろ志のコミカライズ版に登場するヤエちゃんの衣装は原作と異なっており、ハヅキの者とよく似たデザインになっている。
デザインの参考にした可能性がある。
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ネタバレ
望み山の最深部にまで辿り着き、願い玉の間にまで辿り着いたゴエモン達は地球崩壊を防ぐ願いを叶えることに成功するが、その直後に突然ハヅキが願い玉を自らの物にしようとする。
実は、ハヅキと思っていた人物の正体は、地獄谷での戦い以降行方を眩ませていた怪人百面相であり、泥棒大会の開催を仕組んだ張本人であった真相だけでなく、ゴエモン達の行く先々で事件を起こしていた謎のカラクリロボット達(カラクリ星人、メカ姫ちゃん、メカニ司会者、カラクリキング等)も全て百面相の部下であった事が明らかとなる。
しかし、そこに本物のハヅキが姿を現し、何も知らず自身に成り済ましていた百面相が三日月島のおばばに託される形でゴエモンに渡してしまった「金のハンマー」が願い玉を唯一壊す事の出来る道具である事を明かし、「人の心を惑わす宝は本当の宝じゃないわ!」という自身の言葉を聞いたゴエモンによって、願い玉は完全に破壊される。
それを見て逆上した百面相は、最強形態である「ハイパー面相」に変身。ハヅキは最終的にゴエモン達に合流する形で共に百面相を撃破した。
降参した彼を秘密特捜忍者として捕らえた所で、ゴエモン達の冒険は終わりを迎えるのだった。